ずぶりと奥まで、邪神

 邪神のダンジョンは、壁と床が内臓で出来ているダンジョンだった。

 気色悪いな。

 こんな所には居たくない。


「【浣腸!】」


 脈打つ壁と床。

 俺達は最終地点に排出された。

 邪神の神殿だ。


 神殿の庭には、排出された邪神のダンジョンのモンスターが、ひしめいている。

 俺はダンジョンコアを拾い。


「【浣腸!】」


 神殿とモンスターは吹っ飛んだ。

 神殿の中央部に禍々しいとしか言えないオーラを漂わせている女性が1人。

 あれが邪神だな。


「ふっ、お前もわらわを聖剣で切り刻むのか? この星の贄であるわらわを」

「生贄だと誰が決めた。神か?」

「よかろう。わらわがどんな存在なのか教えてやる。わらわは負の思念。瘴気を吸い込む存在なのだ。聖剣で殺される事で浄化される。わらわを贄だと決めたのはこの星だ。だが、恨んでなぞおらん。それがわらわの存在意義なのだ」

「悲しいな。俺には分かるぞ。お前も便秘なんだな。出したくても出せない。いいよスッキリさせてやる【浣腸!】」


 邪神に浣腸を決める。


「はうん。おうん。くうん。ふわー」


 邪神はお尻から瘴気を噴き出した。


「これでは浄化出来ないの」

「心配するな。【浣腸!】」


 俺は星に浣腸を決めた。

 大地が揺れる。

 邪神から出た瘴気が綺麗さっぱりなくなった。

 スッキリしただろう。


「わらわは、これからどう生きればよいのだ」

「好きに生きたらいいと思うよ」

「そうよな。好きにいきるか【眷属化】。眷属になって永遠にわらわに浣腸するのだ」

「おう、また溜まったら浣腸しに来てやるよ。さぁ、シュリン、マム、帰るぞ」


 俺の邪神討伐は終わった。

 城で王様が表彰してくれるらしい。


「邪神を浄化したクリスターを公爵に叙する」

「反対です」

「なんだ意見があるのか。申してみろ」

「聞けばこの者、人には大っぴらに言えないスキルらしいです」


「失礼です。人を浄化するとてもいいスキルです」


 謁見に立ち会ったリアがそう反論した。


「実際に見て判断するとしよう。やってくれるか」


 どうしよう。

 おお、両親がこの場にいる。


「では【浣腸!】【浣腸!】」

「汚物スキルをわしに使ったな。ぐぬぬ。退席許可を」

「おほー、私にも」


「ならん」

「そんな。くっはっ」

「おほほっ、おほー」


 あー、見たくないな。

 見なかった事にしよう。


「なるほど。そういうスキルであったか。人は誰しも悪い物を溜め込むものだ。それを出すスキルは素晴らしいではないか。クリスター卿のスキルの詳細は他言無用とする。ただし溜め込んでいる物をすっきりさせたい者は別だ。さぁ、クリスター卿の叙爵に反対の者は? いたらクリスター卿に浄化してもらおうぞ」


 誰も何も言わない。

 俺は貴族に復帰した。


 領地には代官を置いて、シュリン、マム、アドミ、リア、ペネトと俺の6人パーティで冒険の旅に出ている。

 俺達の冒険はまだまだ続いて行く。


――――――――――――――――――――――――

あとがき


 後半をだいぶ短縮しました。

 50話完結予定でしたが、22話で終りです。

 これを考えたのはダンジョン攻略で、ダンジョンを水没っていう小説がありましたので、自分なら全てを外に出すと考えた訳です。

 全てを外に出すスキルで思いついたのが浣腸だったわけです。

 エジェクトスキルというのもあったんですが、インパクトなら浣腸だろうと。


 ネタ的には面白かったんですが、受けは悪かったですね。

 下ネタですからね。

 もっとエロ寄りならまだ良かったのかも。

 射精スキルとか。

 書きませんけどもね。


 では、機会があれば、次回作でまたお会いしましょう。

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汚物スキル浣腸を授かった俺は、蔑まされて産まれた家から追放された~捨てる神あれば拾う神あり。ギルドで女性達にもてはやされた俺は、最強の道を行く。極めたら俺のスキルは、物凄く便利だった~ 喰寝丸太 @455834

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