太平洋戦争後の大和

 沖縄沖海戦で嘉手納海岸に座礁した大和は、しばらくの間、放置された。

 GHQの指令によりクロスロード作戦に標的艦として使用するため、損傷箇所を塞ぎ、離礁させられ、呉へ一度回航させた。

 しかし、東側、ソ連の太平洋艦隊、北日本海軍、満州国海軍の増強は極東の軍事バランスを崩しかねない。

 特に戦後、再設計の上、建造されたソビエツキーソユーズ級の極東配備は一八インチ砲搭載戦艦、テキサス級を建造級のアメリカ、特に正面から対峙するニミッツにとって重大な脅威とされた。

 本国では、原爆を使えばいかなる戦艦をも撃破出来ると言われていたが、ニミッツは信頼していなかった。

 そこで、手もとにある大和を修理、対空火器と通信指揮装置をアメリカ製へ変更した上で、運用する事にした。

 大和は生まれ故郷である呉で徹底的な改装が施され、高角砲は五インチ連装両用砲へ、対空火器は四〇ミリ四連装ボフォース砲、エリコン二〇ミリ機銃へ変更。

 射撃指揮装置もアメリカの最新鋭の機器に変更された。

 レーダーは刷新され、最新型となり、この改装で、大和は旧来より倍の戦闘力を持つに至ったと言わしめるまでになった。

 四六サンチ砲はそのままであり、絶大な攻撃力に通信と指揮、そして弱点とされた対空防御の向上により、その性能は高いものとなった。


 改装終了後は、直ちに米軍指揮下で行動し、ソ連海軍と対峙。

 海上警備隊発足後は、海上警備隊特型警備艦として編入され、主戦力となり、東西冷戦の最前線に立つ。

 開戦前は、更なる改装の為、呉に在泊しており、工事終了後の試験中、開戦。

 そのまま作戦参加が決定し、横須賀へ回航した。


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https://kakuyomu.jp/works/16816927862106283813/episodes/16817330665185722968


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