ロケット戦闘機 秋水

 開発中のロケット戦闘機Me1163の性能、一万メートルまで三分という性能を聞きつけ、迎撃戦闘機として日本が購入をドイツに要望。

 受け入れられ、潜水艦を使い設計図と現物を持ち込み、完成させた。

 ドイツ側の機械精度が高いため、日本向けに改良を加えてから配備される。

 性能は良く、激しくなりつつあったB29への対抗手段となる事が期待された。

 最初の運用部隊は、中国から飛来するB29に対抗する福岡周辺の板付基地に配備が決定。

 マリアナ陥落後は本格的な空襲が予想されたため、更に開発が続けられ、太平洋沿岸にも配備が決定。

 急ぎ準備が進められた。

 しかし、改良と基地の整備――ロケット噴射の高温に耐えられるコンクリート製の滑走路の整備、ロケット燃料である過酸化水素水と水化ヒドラジンの貯蔵、供給設備の建設に時間が掛かり、実戦投入は終戦直前となった。

 だが、その性能は卓越しており、B29及びF13――B29の偵察型で武装が少ない為、高速。故に撃墜が難しく、成功した日本機は少なかったのだが、秋水は撃墜に成功している。

 特に原爆投下を行おうとしたボックスカーの撃墜に成功した事は特筆するべき事だ。


 その性能は素晴らしかったが短距離しか飛べないためB29が回避する様になると出撃不可能になる。

 この点を欠点として、書かれていることが多く低評価の根拠となっている。

 しかし、B29に迂回ルートを強要する事となり、作戦の成功率を低くしたことは事実であり、この点は大きく評価するべきである。

 また当時ドイツで提唱されたデルタ翼を試作機で実際に試し戦後のジェット機の開発に影響を与えた点も見逃せない。



制式名称 秋水

機体略号 海軍:J8M

陸軍:キ200

全幅 9.5m

全長 5.95m

全高 2.7m

発動機 特呂二号(推力:1,500 kg)

最高速度 890km/h

上昇力 10,000mまで約3分

航続距離 約3分30秒

武装 ホ155-II30mm機関砲2挺


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https://kakuyomu.jp/works/16816927862106283813/episodes/16817330664194700984

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