アイスバーグ作戦 戦闘序列

1945年6月26日


 第五艦隊を率いるスプルーアンス提督は、先日までの航空攻撃により日本軍に打撃を与えたと判断。

 沖縄上陸作戦の実行を命じた。

 スプルーアンス提督の指揮下には


 第五艦隊 司令官 スプルーアンス大将

 第五〇任務部隊

  索敵部隊

  後方支援部隊

 第五一任務部隊

  歩兵第七七師団及び海兵第二師団輸送、上陸、支援

 第五二任務部隊

  水陸両用支援部隊

   第一群

第一隊 護衛空母七隻、駆逐艦六隻、護衛駆逐艦一一隻

第二隊 護衛空母七隻、駆逐艦四隻、護衛駆逐艦六隻

第三隊 護衛空母四隻、駆逐艦五隻、護衛駆逐艦二隻

    特殊空母群 護衛空母四隻、駆逐艦四隻

     海兵隊航空隊を積んでおり、上陸後占領した飛行場へ配備される

   第二群 掃海部隊

 第五三任務部隊

  第三水陸両用軍団、海兵第一及び第六師団輸送、上陸、支援

 第五四任務部隊 デヨ少将

  上陸支援 テキサスなどの旧式戦艦を含む支援艦艇による艦砲射撃

 第五五任務部隊

  歩兵第七師団及び第九六師団輸送、上陸、支援

 第五七任務部隊

  英国太平洋艦隊

 第五八任務部隊 司令官 マッケーン中将

  第一空母群

   ミッドウェー級三隻及び護衛艦艇

  第二空母群

   ミッドウェー級三隻及び護衛艦艇

  第三空母群

   エセックス級二隻、サイパン級二隻及び護衛艦艇

  第四空母群

   エセックス級三隻、サイパン級二隻及び護衛艦艇

    先日の日本軍航空攻撃により撃退され後退中。

  第五空母群

   エセックス級二隻、サイパン級一隻及び護衛艦艇

 他にアイオワ級戦艦及びモンタナ級戦艦を護衛として配備。ただし、日本艦隊接近時は戦艦部隊を抽出しデヨ少将の第五四任務部隊へ派遣予定。


 陸上部隊。

 太平洋方面陸軍最高司令官 パットン大将

 第十軍 バックナー中将

  第二四軍団 ホッジ少将

   歩兵第七師団

   歩兵第九六師団

   歩兵第七七師団

   歩兵第八一師団

 第三水陸両用軍団 ガイガー少将

   海兵第一師団

   海兵第二師団

   海兵第六師団

 沿岸砲兵隊

 戦術航空部隊


 総兵力五〇万以上、航空機数三〇〇〇機、艦艇数一千隻以上。

 さらにマリアナのB29部隊が支援に加わる。

 史上最大最強の艦隊と言って良かった。


 スプルーアンス提督は事前の計画通り、まず、23日に沖縄本島周辺を空襲を開始。

 日本側は対抗処置として、沖縄に配備していた一〇〇機近い戦闘機を飛ばし迎撃にあたった。

 しかし、艦載機だけで二〇〇〇機以上を有する第五艦隊の前には敵わず、次々とやってくる敵機の前に追い回され撃墜された。

 無事に生き残った航空機は少数。滑走路や整備施設の多くが破壊されこれ以上の航空作戦は不可能と判断。

 午後には残存全機が、本土若しくは大陸へ向かって退避する事となり、沖縄の航空兵力は存在しなくなった。

 抵抗がないと分かると、スプルーアンス提督は25日にマリアナに待機していた船団に出撃命令を下し、船団は進撃を開始。

 最初に慶良間諸島へ上陸し占領した。

 輸送船団の安全な泊地と水上機基地確保の為だ。

 佐久田は船団泊地使用の危険性を認識しており守備を主張していたが、沖縄本当の防衛強化優先、慶良間諸島の各島が小さすぎ、十分な守備隊を置けないことから、特攻艇部隊のみを置くことになった。

 結果、米軍は易々と上陸出来た。

 特攻艇は事前の空爆で大半が破壊され、生き残った数隻が出撃し、貨物船を数隻破壊したのみだった。

 戦局の推移に第三二軍は後悔したが時既に遅かった。

 続いて28日には那覇から僅か一〇キロ西の島、神山島に連合軍上陸してきた。

 通常なら問題は無いが、ここに米軍は155ミリ榴弾砲、ロングトムの愛称で知られる射程二〇キロ以上の遠距離砲を配備。沖縄本島への支援射撃を行わせた。

 日本軍は反撃しようにも、一〇キロ以上の遠距離砲は少数しかなく、神山島に届く位置に配置されていなかった。

 移動しようにも米軍の空襲が激しく無理だった。

 そこで、日本軍は選抜隊を編成し、斬り込ませる事にした。

 軍参謀の薬丸少佐が指導して編成した決死隊数十名は船舶に分乗して神山島へ到達。

 ロングトム数門と弾薬庫を破壊して砲撃を三日間にわたって止めた。

 米軍の反撃と追撃が厳しいため生還者は僅か十数名だったが、第三二軍全軍が彼らに感謝した。

 だが、スプルーアンス提督はこの程度で作戦を変更しなかった。

 月が変わって7月1日。

 米軍は予定通り沖縄本島への上陸を開始した。

 上陸したのは第七・第九六歩兵師団と第一・第六海兵師団。

 嘉手納方面に上陸した。

 この日一日だけで約六万人が沖縄本島へ足を踏み入れた。

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