第32話

 僕がマキナに何とも言えない不安感を抱く……それでも僕がマキナと一緒に行動するということは変わらない。

 

「さて、と……それで?魔王は一体いつ来るのでしょうか?」

 

 レルに魔力を流し終えた僕にレインが尋ねてくる。


「ん……?あぁ、あと十分後だよ」


「十分後ッ!?」

 

 僕の言葉を聞いたレインが驚愕し、信じられないものを見るかのような視線を僕に向けてくる。


「もうすぐじゃないですか!?」


「うん。そうだね。でも、二人ともすぐに戦える準備は出来ているでしょう?」


「……そうですね」

 

 僕の言葉にレインが頷く。

 レルは常に僕が上げた鎧と剣を持っていて、常に臨戦態勢だし、レインは魔法使いタイプの人間。魔法使いは魔法の発動を手助けする杖を持っていることが多いのだが、レインはそんな物などなくても何の問題もなく魔法を使うことができるため、戦闘時に何か特別なものを持っていたりはしない。

 マキナもいつでも出動要請が出てきた際に動けるよう、すぐに戦える準備をしている。


「なら、良いじゃん」


「そうですね。確かに何の問題もありませんでした。……お恥ずかしいところをお見せしました」

 

「……そろそろ移動した方が良いかな?魔王をこの大陸に上陸させない方が良いよね?」


「そうですね。そちらの方が良いかも知れません」


「ん?行くのか?」


 僕の言葉にレインとレルが言葉で反応し……マキナは隅でゆっくりと首を縦に振る。


「良し!じゃあ……サクッと転移魔法を使って魔王の元に行くよ。魔王の乗っている船の上に転移させるから」


「了解しました」


「えぇ。わかったわ。ふふふ。お姉ちゃんに任せてちょうだい!しっかりと魔王を倒してみせるからね!」


「よし。んじゃ行くよ」

 

 僕は手慣れた、今までの人生で二番目くらいに多く使っている転移魔法を発動し、この場にいる全員を飛ば……す……。


「ん……?」

 

 僕の転移魔法に対して抵抗し、ここに残ったマキナを前に僕は首を傾げ、マキナの方に視線を送った。

 抵抗されると思ってなかったから強制転移にしてなかったよ。




 あとがき

 新作出しました!

 良かったら読んでほしいッ!!!お願いッ!お願いしますッ!

『ダンジョン出来た世界で、世界最強の僕は陰の実力者ごっこをして遊びたい!……遊んでいたらなんか勝手に勘違いされて世界最強のラスボス扱いされているんだが!?』

https://kakuyomu.jp/works/16816927863267659600/episodes/16816927863268825237

『ゲームのモブに転生した僕は全てを利用して最強へと至り、最押しの魔王のために暗躍しようと思います!!!』

https://kakuyomu.jp/works/16817139554879260549/episodes/16817139555154004781


 最近更新頻度落ちているけど、この作品はしっかりと完結させます。

 のんびり、クオリティー高めで更新していく予定……していきたい!

 僕はさっさと完結させようと躍起になって、色々と前倒しで完結させちゃうという最悪の特性を持っているので……。

 ゆっくりにはなるだろうけど、気長に読んでくれると嬉しいです!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る