第32話 08時28分
久梨亜と居るだけで俺の1日が超大変。そして長く感じるのは――気のせいではないはず。俺には数年十数年?の経験があるからな。って、学校は今から――あれ?これがスタート?うん?あれ――何だろう。どこからかの声で「普通はここからが始まりで、学校であるトラブルとかから彼女を守ったり助けたりするんじゃないか?」っていう声が俺の頭の中に聞こえてくるのだが――俺疲れ過ぎたのか?幻聴?えっ――大丈夫かな俺……。
と、とにかくだ。俺と久梨亜の1日は――本当に長い。実は今日という一日はまだ始まっていない。いや、始まっているが……これは序章にすらまだ入ってないのかもしれない。おかしいな。俺――めっちゃ疲れてるのに。なんか特に今日は疲れた気がするんだが――まだ何も始まってないのだろうか?
「あれ?ゴウちゃん移動だよ?」
「——」
俺が少し考え事をしていると久梨亜の声が聞こえた気がしたが――俺はまだ考えていた。すると――。
「大変だ。ゴウちゃんがもうお眠さんだよ。昨日も夜まで元気だったからね。仕方ないか。ほらゴウちゃん起きて」
「……」
何だろう。俺が反応しなかっただけで勝手に話が進み。クラスがざわついた気がする――が。俺ちょっと頭の整理が追い付いてない。幻聴が聞こえた気がしてね。あっ、なるほど、今の久梨亜の声も幻聴か。そうだろうそうだろう。だって昨日と言えば――俺は久梨亜の家に夜まで捕まっていて――そうそう、何とか久梨亜を部屋に押し込んでから帰り。自分のベッドへとぶっ倒れたんだからな。よし。俺の記憶大丈夫。今のは幻聴。大丈夫だ。とりあえずそろそろ式が始まるのか。
何となく俺が席を立った瞬間。何故かクラスが静かだったのに俺が気が付くのはこの2秒後の事だ。
久梨亜と居ると――俺超大変である。超笑顔で久梨亜は俺の隣に立っていたが――俺今日1日で倒れて入院できる気がこの後4秒5秒したら思うのだった。
《了》
沓掛久梨亜について語っていいか? くすのきさくら @yu24meteora
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