終身

いつしか終わることばっかり考えてた

それだけの別れがあったから

始まりがあれば終わりがある

だからその終わりばかり考えてた


でも終わりは始まらなきゃ終わらない

終わりばかりを見つめてたって

その発端が無けりゃ終わるもんも終わらねえ

それなら始まらなくっても良いんだけど


だけど人生はそう上手くは行かねえ

始まって欲しくない物は勝手に始まるし

終わりだってまた然り

それを理不尽だと泣いて数年


そして僕はまた「始まり」の上に立ってる

ここを踏み出したらもう帰れない

それが分かってるから怖くて仕方ない

そんな僕を追い風が強く吹き付けた


その衝撃で踏み出した一歩は

果たして幸か不幸か

神も知らねえ賽は今無責任に投げられた

それが分かるのはどうせ忘れた頃


真っ白い世界にもう前も後ろも無い

だけどこれは終わりじゃねえ

終わらせたいけど終われない気弱な僕の

出来損ないでどうしようもない僕の始まりだ


この詩は極めて前向きな僕の終身の形

いつか終わる僕が最期に笑う為

過去に泣くのは散々だ

過去を涙で弔いながらそう思う

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