第3話 相談がある

 ちょっといいかな?


「なに? それ」


 クッキー。


 食べる?


「うん、すごくおなかがね。おや、空いてない」


 サンバンが食べた後なの。


「そう」


 でも、あと一個とっておいたから。


「あそー、建前はそうなの」


 いや、悩みがあってきたの。


「それで?」


 おいしいお菓子をみんなで食べたいのに、胃は一つ。


 どうしたら、みんなで味わえるのかなって。


「天才! 宇宙人?」


 いや、まじめ。


「どっひゃー。むかつくかもしれない」


 一人一個食べるにせよ、十人分? それ以上? 無理があるでしょ。


「うん、友だちと食べたら?」


 イチバンは頼りになるから、顔を繋いでおきたい。


「グッジョブ。いいな、そういう直截な言い方」


 できるならこまめにほうれんそうして、事情をお知らせしておきたい。


 いざというとき助言を請うために。


「いいよ!」


 やったー! サンキウ!


「さて、そのお茶菓子をもらおうか」


 あ、食べるんだw どおぞ。


「うまいうまい」


「あ、そーかー。斬新な思い付き。あのさ、おなか痛くなってきた。いたたたた」


 大丈夫? しっかりして。


「あ、おまえが言うところのもう一人の自分に、みんなで食べたいからログ読んでって言っとき」


 もしかして、食レポすんのっ?


「そう」


 わたくしがー!?!?


「そう!」


 えぇ、そう来たか;; たぶん無理だと思うけど、わかったよ。


「とりあえず、そうしてみれば?」


 ありがとうございます。


「ではでは」

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イチバンと話す。 水木レナ @rena-rena

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