自殺日記

正妻キドリ

第1話 めいちゃんの自殺日記

2月21日


私は今日、自殺します。さようなら。


2月22日 


昨日、私は自殺しました。


でも、なぜか生きています。


確実に首を吊って死んだはずなのに、いつの間にかベッドの上で寝ていました。


とても不思議だったけど、いつも通り学校に行きました。


学校では、いつもの様に同級生に嫌がらせをされました。


なので、学校には行きたくないのですが、両親が悲しむので、休みませんでした。


今日も自殺しようと思います。生きてるのは辛いので。


2月23日


昨日、また自殺しました。


方法は、同じく首吊りです。


1回目の時より苦しくて、意識を失うまでの時間が長く感じました。


でも、死にませんでした。いつの間にか、ベッドの上にいて、朝になっていました。


学校に行って、嫌がらせをされました。


とても辛くて、長い一日でした。


今日はなんとかして、自殺をしたいと思います。


2月24日


昨日も自殺しました。


今回は、自殺の方法を変えました。


夜の駅で、通過列車に飛び込んでみました。


でも、やっぱり死ねませんでした。いつも通りベッドの上で、今日を迎えていました。


学校では、同級生の嫌がらせがエスカレートしていき、暴力を振るわれ、怪我をさせられました。


とても辛いけど、我慢しました。


早く死んで、楽になりたいです。どうやったら死ねるのでしょうか?


2月25日


昨日は、焼身自殺を試しました。


家の灯油を持ち出して、近くの公園で、自分の身体に灯油をかけ、火をつけました。熱くて、苦しかったです。


やっぱり、駄目でした。生きてベッドの上にいました。


そして、今日の放課後、学校の屋上から飛び降りました。


校舎裏で、同級生達に罵声をあびせられながら、殴られたり、蹴られたりして、辛かったので、そのまま屋上に行って飛び降りました。


すると、気づいた時には屋上に戻っていて、時間も飛び降りた時刻から少し進んだだけでした。


やっぱり、死ななかったです。つらいです。


しかし、私はあることに気が付きました。


それは、私がいつも通りだということです。


自殺を繰り返してる間も、私はいつも通りの生活を続けていました。


いつもの様に、両親を悲しませまいと、同級生の嫌がらせを我慢して、学校に通っている。


私は、本当は死にたくなんてないのかもしれません。


ただ、今の状況と死なら、死を選ぶ方がマシなだけです。


2月26日


私は、人を殺しました。


殺したのは、イジメの主犯格だった女の子です。


校舎裏で、複数の同級生達に暴力を振るわれてた時に、私は思い切って反撃しました。


1人の女の子に飛びかかり、押し倒して馬乗りになりました。暴れるその子の顔面を殴りつけ、頭を持って地面に何度も叩きつけました。


周りの子は、急に反撃し出した私と、血まみれになっていくその子を見て、どこかに逃げていきました。


私は、最後にその子の首を絞めました。


もう既にその子は、動かなくなっていましたが、私はずっと、そうしていました。


その後、人が駆けつけて来ましたが、そこから先はあまり覚えていません。


なんせ、随分と前の話なので。


私が自殺できていれば、その子は死ぬことはなかったでしょう。


死ぬことを望んでいた私が死なず、恐らく、死ぬことを望んでいなかった彼女が死にました。


でも、仕方ないと思いました。


だって、私は自殺することを許されないのですから。


この日記をもう書くことはないでしょう。


といっても、実は私も、この日記の存在なんて忘れていて、今になって偶然見つけて、久々に筆を執ってみただけなんですが…


長くなりそうなので、そろそろ終わります。


さようなら。



























また、何処かでお会いしましょう。

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