「なあ、確かこの話のタイトルにウンコやら露出狂やら宇宙人がどうのとか書いてなかったか?」
「ああ、確かにウンコやら露出狂とかは書いてあったな。 だが宇宙人じゃなくてUFOだぞ」
「そうだっけか? まぁ、そんなことはどうでもいいんだ。 1930年のロンドンなんてそんなもんだ。」
「それで今回正妻キドリって女だか男だかわからねえ奴が2024年の日本人の変態共が喜ぶようなタイトルでミステリーを書いたんだってよ!」
「それで?」
「俺はハッキリ言ってウンコとこ露出狂という言葉に連れられて正妻キドリって奴の罠にハマっちまったんだ」
「バカだな。 それで?」
「読んでても、俺達が楽しみにしてた物が出てこなかったんだ」
「つまりタイトル詐偽だな! そんなもの読まなくてもいいだろ?」
「ああ、全くその通りだ。何度も放り投げようと思ったけどな、文章の書き方やセリフ回しが絶妙で、読み始めたら止まらないんだ!」
「ふん!」
「本当に、その時代背景の雰囲気とセリフ回しが各登場人物に命を与えてるみてぇで生きてるみているかのようなんだ! もしかしたらクロスワードより面白いぞ!」
「あぁ、わかった……。 それでお前はどうして欲しいんだ?」
「この話を読んで欲しいんだ! 最初の数ページだけでいい」
「ホゥ……。その数ページで俺を夢中にさせようって魂胆だな?」
「その通りだ。 猿と狸に騙されたとおもって読んでみろよ!」