⑥ 物語について振り返る【結末が変わった話】
私は、あまり細かいプロットは作りません。でも、あらすじ(物語の骨組み)だけは、ちゃんと決めてから書き出すタイプです。
だから、結末が変わることは、基本ありません。
だって、あらすじだけは、絶対に変えないつもりで、書いていくから。
でも、今回は、その結末が変わりました。
どう変わったかと言うと、メリーバッドエンドから、ハッピーエンドに変わった!笑
ちなみに『メリーバッドエンド』とは、本人たちはハッピーだけど、見方によっては、バッドエンドともとれる終わり方といいますか…
まぁ、駆け落ちエンドは、基本、メリバって言われるみたいですけどね?
でも、単純な駆け落ちエンドじゃ、つまらないから、ちょっと捻ったメリバにしよう!と考えた結末が
● 結月が、誰の子か明かさずに終わる。
これです。最初の予定では、結月の父親が、洋介なのか、玲二なのか、明かさずに終わるつもりでいました。
つまり、レオと結月の兄妹疑惑が晴れないまま、幕を下ろすつもりだった(暴露)
もちろん、私の中では、どっちの子かは決まっていましたが、読者さんには明かさず、兄妹なのか、兄妹じゃないのか、わかないまま終わろうかなー…と。
もちろん、このラストにも、しっかり意味を持たせていましたし、伝えたいことを込めた結末でもありました。
だから、時々、結月がレオのことを『お兄ちゃんみたい』と兄扱いするシーンを入れたりして、完結後に、読者さんが、どっちを選んでもいいようにしていました。
でも、そのメリバ展開が、なぜハッピーエンドになったかというと。
● 戸狩の過去を、レオが急に話しだした。
別に、ホラーな内容ではありません(笑)
でも、ちょっと不思議な話。
これは、第182話での話です。
https://kakuyomu.jp/works/16816452219440316469/episodes/16816700427702834447
いきなりレオが、戸狩のことを話し始めたんです。
なんだ、これ?ってなった。
自分で書いておきながら…
だって、物語には全く関係ない。
つまりは、いらない話なんです。
私は、基本的に、先の展開に関係のない話は、書かないようにしてます。
だから、端折るべきだった。
でも、端折らずに、なぜか公開してた。
これがね、すごく不思議だったんです。
なんで急に戸狩の過去なんて、話す必要があったのかなー?と。
でも、書き進めるうちに、段々、わかってきました。
『あぁ、この子達は、ハッピーエンドに向かってるんだ』……と。
作者は、メリバにしようとしてるのに、キャラたちは、ハッピーエンドにしようとしてる。
でも、そう思った瞬間「あー、そういうことだったのか」と、妙に納得してしまって、この子達が、ハッピーエンドにしたいと言ってるなら、そのために、最善を尽くそうと思いました。
● メリバから、ハッピーエンドへ
キャラが動くのは、私にとっては、当たり前のことで、だけど、さすがに結末まで変わるとは思ってもいませんでした。
でも、ハッピーエンドにすると決めてからは、すぐに舵を切りました。脳内をフル回転させて、大円団を迎えさせるためのシナリオを再構成。
と言っても、駆け落ちをしたことで、親が改心する展開と、美結の過去については、既に決まっていたので、あと、必要なことは『結月が、どちらの子か明確にさせる』こと。
メリバ結末で、唯一、しこりの残る部分です。
ここさえ何とかなれば、綺麗なハッピーエンドです。
でも、駆け落ちさせた後だと、調べようがないわけです。ある意味、詰んでる。
ただ、そこでキーになったのが、戸狩でした。
レオの話では『母親がメイドで、亡くなった母の代わりにメイドになった』と言っています。
この無駄な文は、この物語をハッピーエンドに導くための伏線だったんだなと。
何だか不思議な話です。
作者も知らない伏線があるなんて…
でも、あの話を書いていたからこそ、戸狩の母親として夏子が生まれ、この作品を、ハッピーエンドに導くことができたんだろうなぁ……と。
今思えば、メリバにしようなんて、血迷ったことを考えていた作者を、キャラ達が救ってくれたんでしょうね。
✣✣✣✣✣✣
今日もありがとうございました。
次で、あとがき終わります。最後のご挨拶などです。
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