まだ世界が色を持たない時代の話。子どもたちがそれぞれの絵の具であらゆるものに色をつけていく中、マヨナカは自分の色を持っていませんでした。
他の子どもたちから馬鹿にされるマヨナカですが、物語の結末はとても優しく、言葉では言い表せない程に感動する物語でした。
童話のような文体で書かれていますが、「モモ」や「星のおうじさま」のように、大事な言葉、必要な言葉を拾える物語です。むしろ、自分は大したことない人間だ、詰まらない人間だと人生に疲弊しきっている大人にこそ読んでほしい童話かもしれません。
一文一文に優しさが満ち溢れた、大きな力をもらえる物語です。
ぜひ一読をおすすめします。