真夜中といえば
武藤勇城
本編
まよもあたるもよき(?)
見えない霊をねこや犬といった動物は敏感に感じ取り涙
する事あってすごいと思う 人間もそうした霊感六感の
様なものをたまに持つ人がいる 午後三時頃だったか数
時間余の極浅い睡眠 夏の暑い夜だった 冷房なし窓だ
け開け蒸す寝ま 霊感六感や虫の知らせってやつで開け
た窓推知るべし生暖かい風入り来る 此世去りし祖母強
く想いが残りて会いに来たのだろうかその日が祖母亡く
なった日 だれに起こされた訳でもないのに母方実家な
らす電話に眠らずおきていた僕は慌て着替え伯父貴連れ
ねたきり祖母叱咤にびょう院へ 祖母は危篤状態に陥る
けん命処置したが祖母えい眠す 子供だった僕はあのよ
る め覚めなまあたたかな風が入ってきた事を親戚にア
い葬儀ご語ると「お別れ言いに来たんだよ」と伯母話ス
お通夜にて冷奴寿司をつまんでしみじみ ハンカチーフ
で涙拭き強くいわれたこと 明明白白悲しくない訳ジャ
ないのに僕はなみだが出ず あの日の伯母は烈しく怒ル
もう会えないけえど悲しくないの?はらはらと涙流すト
露わにした感情で言った 最期の別れ来ても涙が出ずに
誤解されたのは悲哀も悲嘆も 大きすぎるせいで悲しさ
を感じず烏鳥私情は えいえんに叶わないよと今も嘆く
あの真夏のよる 訪れてさりし祖霊 泰山府君か 空花
乱墜か 蒸暑い夜だったからウトウトと ただの微睡の
夢幻か湿布のにおい祖母残すなつかしい香り漂った夏よ
あれから行けずいた墓参りをしよう 祖霊慰めるためう
ぃすきーを開けつつ 令和四年 さくら咲く 春の日に
真夜中といえば 武藤勇城 @k-d-k-w-yoro
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