『真夜中』それは夜の一番更けた時間。すなわち、最強の夜の時間!!
三国洋田
真夜中とは?
真夜中は何時のことだ?
突然、俺はそれが気になった。
うーん、なぜかとてつもなく気になるぞ!
とりあえず、調べてみるか。
「なるほど、真夜中が何時なのか知りたいのですね?」
えっ!?
突然、女性のような高い声が聞こえてきたぞ!?
だが、俺の周囲には誰もいない!?
ど、どういうことだ!?
ま、まさか幽霊!?
「真夜中、それは夜の一番更けた時間のことです。言い換えると、夜と呼ばれる時間の中の一番ということになります」
ま、また聞こえたぞ!?
いったい、なんなんだ!?
夜の一番?
それがどうしたんだ?
「すなわち、真夜中とは『最強の夜の時間』なわけです」
ええっ!?
そうなのか!?
いやいやいや、なんでそうなるんだよっ!?
おかしいだろっ!?
「何もおかしなことはありませんよ?」
ええ……
そうなの?
「そうなんです!って、話が脱線してしまいましたね。戻しましょう。では、この真夜中を、どのように決めているのでしょうか?」
どのように?
最強の決め方なのだから、何かで勝負するのか?
「その通りです!勝負によって決まります!」
そうなのか!?
何で勝負しているんだ!?
「それはこれです!」
その言葉が聞こえた直後、俺は意識を失った。
気が付くと、見覚えのない劇場のような場所にいた。
えっ!?
ここはどこだ!?
俺は周囲を見回した。
ここはかなり広くて、豪華な劇場のようだ。
どうやら俺は椅子に座った状態で、意識を失っていたようだ。
ん?
あれは?
ステージで、何かやっているぞ?
そこには長いテーブルが置いてあり、その上に直径一メートルくらいの、大きな白い皿が載っている。
その皿に大量のマヨネーズが盛られている。
そして、その皿の側には、十人の大食漢に見えるおっさん達が並んでいて、そのマヨネーズを食べている。
いや、あれはマヨネーズの中に麺のようなものが入っているようだ。
おっさん達は、それを食べているぞ。
あれはマヨネーズ麺なのか?
おや?
おっさん達の近くに、十八時から三時までの時間が書かれた、大きなプラカードのようなものが置いてあるぞ。
あれはなんなんだ?
「あれは『真の最強は何時だ!真夜中争奪!マヨネーズを大量にかけた冷やし中華大食い大会!』です!」
ええっ!?
なんだそれは!?
真夜中争奪ということは、あれで真夜中が決まるのか!?
あの十人のおっさん達は、十八時から三時までの時間だというのか!?
って、またどこからともなく女性の声が聞こえてきたぞ!?
これは、いったいなんなんだ!?
「私のことはお気になさらずに。それよりも、そろそろ真夜中が決まりますよ」
えっ!?
あ、三時の看板の近くにいるおっさんが勝ったようだ。
ガッツポーズをしているぞ。
「どうやら真夜中は三時で決まったようですね」
ええっ!?
そんなんで良いのか!?
「疑問は解消されましたか?」
さらに疑問が増えた気がするが、真夜中については分かったよ。
「それは良かったですね。では、元の世界にお送りしましょう」
あ、そういえば、なんで勝負方法はアレなんだ?
「それは真夜中だからですよ」
真夜中?
どういうことだ?
ん?
マヨ中!?
マヨネーズを大量にかけた冷やし中華!?
そういうことなのか!?
まさかダジャレで勝負方法を決めていたのかーー!?
『真夜中』それは夜の一番更けた時間。すなわち、最強の夜の時間!! 三国洋田 @mikuni_youta
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