KAC2022 そうだ! こんな時こそ猫の手を借りよう!

かざみ まゆみ

第1話 そうだ! こんな時こそ猫の手を借りよう!

私は2日前に注射した、新型コロナウイルスのワクチン3回目接種の副反応で寝込んでいた。


24時間経過した頃から発熱が始まり、頭痛とほてる身体に苦しんでいた。


だが、私にはやらなければならない事があった。


KAC2022第9回目のお題【猫の手を借りた結果】だ。


今は25日の零時を回った。


もう締切まで12時間を切っている。


私はなぜもっと早く手を付けなかったのかと後悔していた。


TwitterでU先生の書籍化の御祝いと、それにイチャモンをつける人の炎上する過程を嬉々として見ている場合ではなかった。


そう、私には時間がなかった。


床に入り熱でボーッとした頭でお題のことを考えていた。


猫の手を借りた結果……。


熱で頭が回らない。


私は全く考えがまとまらないでいた。


夢か現実か分からない意識の狭間でネタを考える。


今こそ猫の手を借りたらどうだろうか?


しかし残念ながら、我が家には大型犬のラブラドールレトリバーしかいない。


玄関にあるゲージの中で寝ているワンコが小説を書いてくれるとは思えない。


喉が渇く。


私は枕元に置いたお茶を口に含む。


少し意識がハッキリする。


熱でうなされている間に、人間化した猫の女性が小説を書いてくれる物語はどうだろう?


目が覚めると小説が出来上がっている。


私は安心してもう一度寝る。


次に起きたとき、全く小説は完成していない。


寝たり起きたりしたこと全てが夢の中での出来事だった。


私は夢の中で夢を見ていたのだ。




締め切り間あと12時間を切っている。


私は解熱剤を飲んで少し落ち着くとスマホを手に取った。


あっ、タコピーの最終話公開されたんだ。


ウンウン。


ストーリーやハッピーエンドについて特に言うことは無いけど、チャッピーが生きていてくれるのが一番嬉しい。




締切まであと9時間。


私は創作を諦めた。


たまにはエッセイっぽいのもいいだろう。


今の現状をそのまましたためよう。


うん、そうしよう。


では、朝の7時に公開されるようにセットしてと……。


それでは皆様、おやすみなさい。

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