火薬と血と土の匂い、視覚だけでなく嗅覚にも訴えてくる描写に戦いの凄惨さがこもっています。こんな正常な感覚を失いそうな状況での再会は、背負った気持ちが重すぎますね。最後にようやく通じ合うところは本当に光が灯るようでした。
作者からの返信
柊さま、いつもありがとうございます! とても嬉しく思います。
話は違うのですが子どもの頃、映画「タイタニック」のラストで氷のように固まった死体がずらりと海に浮かぶシーンを見て、「これって、人間の歴史の中で一番ひどい出来事なんじゃないの!?」とショックを受けていたら。
「悲しいけど、こういうことは他にもいくらでもあるんだよ」と親に言われたのがこの恐怖の原体験かもしれません。
それまでは、◯◯戦争、死者何万名、とあくまで人数でしか理解していなかったので。
だからこそ、恋人同士でなくても、人と人とのつながりというのは尊くて、絶対になくしてはいけないものだとも。
編集済
戦争のもたらす悲しみ、怒り、苦悩。改めて奥歯を噛み締めます。
殺し合うことで互いに相手を捻じ伏せようとぶつかり合う。言葉を持ち、感情を持った唯一の生き物であるにも関わらず、他の生物が決して選ばない最悪の選択に踏み出す。それはどれだけ時代が移っても改まることはないのですね……
地球上で最悪の愚かな生き物が、この先どこへ向かうのか。ますます見えない時代になる気がします。
作者からの返信
aoiaoiさま、ありがとうございます!
個人的には、人間だけが特別残虐とは思いません。我が家で暮らしているお猫さまアイドルは、(田舎なので)命を弄んで遊ぶこともしていたし(最近ではそういうこともしなくなり、すっかり愛玩猫になってくれて、勝手ながらホッとしたり)、大勢でいじめて相手を弱らせるというのは狩の能力を磨く上での本能なんだなと思い、こりゃ戦争がなくならないはずだとも。
問題は、規模が大きすぎることですよね。相手を叩きのめそうとするうちに、自分たちをも弱らせる結果となるのが近代戦争だと思っています。
そうして地球環境問題もあり。未来世代はなんという業を背負うこととなるのか、と思わずにはいられません。