初めまして。
この度は『自作品への意見や提案がほしい方へ』企画にご参加いただき、ありがとうございました。主催者の島流しにされた男爵イモです。
現時点で公開されている内容は、一通り拝読致しました。
南北戦争を題材にした作品ということで、それ自体に個性が表れていたかと思います。登場する人物や書籍などに関する情報もしっかりと裏付けされており、安心して読むことができました。近況ノートに頂いたコメントへの返信にもなりますが、世界観の説明で躓くことはありませんでした。その辺りは丁寧かつ、簡潔に説明されていた印象です。扱われているテーマに比べて、敷居の高さを感じさせない作品だったように思いました。
気になった点は三つです。
一つ目は、作品の「色」について。本作はミスマッチな要素を多数、含んでいるように見受けられます。時代設定に不釣り合いなラノベ調の文章や、戦時下という状況とイケメン探しの話の噛み合わなさなど。どうにも文章のノリと、作品の色が合わないといいますか。そのことによる違和感が大きかったです。原因は、物語の軸が定まっていないことにあると思います。どんな話を展開させていくのか。シリアス路線か、コミカル路線か。おそらく作者様自身、そうした部分をまだ決めあぐねているのではないでしょうか。物語を作るには、軸を定めることが大事です。それが物語の広げ方の指標になるので。本作で考えるのなら、文章は硬めにした方が良いと思います。登場人物の性格は真面目にしなくとも、教養のある台詞や心情を書くことを意識してみてください。あまりデフォルメした人物像を書くと、折角の舞台設定が安っぽく見えてしまうので。現状では、極端な話「戦国時代をテーマにした作品で、武将がギャル語を話す」くらい、内容と文章の雰囲気が乖離しています。
二つ目は、文章表現について。これは現段階では、かなり乾いたものになっています。情景描写が少なく、比喩表現や言い回しにこだわりをあまり感じられません。これは指摘されたからといって急速に上達するものではないので、まずはたくさんの小説を読み漁ることをお勧めします。ご自身の好みの作品や、プロの有名作品など。そうしたものから文章表現のヒントを得ていただければと思います。あとは小説の基本ルールですね。これも守った方が良いでしょう。改行後の段落はじめの字下げの統一や、句点(。)以外のタイミングで文章を切らないこと、「」内の文章を途中で切らないことも執筆時に意識していただければと思います。
最後は、視点について。本作は三人称と一人称の視点が、混在しています。私も小説を書き始めた頃は同じことをしていましたが、小説では異なる視点が混ざることは禁忌とされています。理由は、単純に読みづらくなるからです。三人称で進んでいたと思ったら一人称になったり、スポットを当てる人物が急に変わったりと。これでは物語の進行が、ぎこちないものになってしまいます。初心者のうちは、「三人称一元視点」が使いやすいです。これは三人称視点の中に、部分的に一人称視点を盛り込んだ視点となります。この視点を使えば、一人称で書かれていた文章を上手く三人称の中に落とし込むことができます。詳しい用法はネットで公開されているので、興味があれば調べてみてください。
以上になります。
作者様の創作活動のお役に立てたのなら、なによりです。
作者からの返信
島流しにされた男爵イモさま、
最後まで読み込んでいただき、本当にありがとうございました。少しは成長したと思っていたので正直評価にショックでしたが、とてもうれしく、ありがたく思います。
気になっていた点について、問題なかったこと、ほっとしています。逆に言えば、私の作品の長所がそこで、私もそこを一番書きたいので目に入ってきているということかもしれません。
逆に。
>>極端な話「戦国時代をテーマにした作品で、武将がギャル語を話す」くらい、内容と文章の雰囲気が乖離しています。
ここが一番ショックポイントでした。
というのも実はここはわざとで、最初おっしゃっていたように硬い文章で書いたところ、あまりにも登場人物が多く、感想をくださった方にわけがわからないという内容のコメントをいただいたので、ラノベに変えてみたんです。
その中で、主人公のおバカぶりは、アメリカ北部のヤンキー娘というイメージで書いたので、もしもそこに違和感があるとするのなら、単純に魅力の話になってくるのでは、と思ってしまうからです。
本当は魅力的な子なのに、それを表現できないのは、純粋に私の力不足だな、と。
他の2点についても、要はまだまだ文章力や小説を構成する力等が不足しているというご指摘で、以前にも別の方にいただいたアドバイスです。やはり、短時間ではなかなか実力は伸びませんね。
本当に、丁寧に読み込んでいただき、改めてお礼申し上げます!
婚約おめでとうございます♪
個人的に推しはエナペーイだったのであっさり恋愛の決着がついてしまったのが先の楽しみが、、、って感じではありました。今後どうなるのかはわかりませんが。
それとたまたま、こちらのエピソードに書かれた批評企画の評価を拝見したのですが、気にされる事は無いと思います。
歴史物は史実メインで壮大さを出そうとすると重厚な物語になりがちです。そういうものが好きな層が多数派なのでしょうけれど、私は苦手なので現代感覚で同感できるような主人公や主要登場人物たちのお話の方が感情移入しながら読めて好きです。
このお話は、いやこういう書き方だからこそ私のような重厚な歴史物は苦手って方の受け皿になれると思うのです。応援しています。
作者からの返信
川中島さま、お言葉、とてもとても嬉しいです!
エナペーイが推しとのこと、その点についても御礼申し上げます♩
実は、島流しにされた男爵イモさまのおっしゃった「ギャル語を話す戦国武将」に該当する箇所を、ばっさりと切り落として練り直したのが今のバージョンです。
まだまだアラはあるのですが、川中島さまがいいと言ってくださったところは、島流しにされた男爵イモさまのアドバイスの力も大きく、その意味でも批評くださる皆さんには心から感謝しています。いい評価でも、そうでなくても。
少なくとも私自身はこのお話を世界で一番面白いと思っていて、川中島さまや、何人かの方々にもお褒めの言葉をいただいていて、本当にうれしく思っています。
その上でいただくご指摘は全部、「面白いのにあまり読まれないのはどうしてだろう」という疑問の答え合わせだと思っていて、じゃあその答え合わせに対応すれば、私の脳内にある面白さがもっともっと伝わる作品になる! と思えるというか。
カクヨムは本当に楽しく、また川中島さまや島流しにされた男爵イモさま方のような皆さんにお会いできるのも本当に嬉しくて。出会いに感謝申し上げます!