第34話 2016年~2022年

 250本ほどテレビアニメの新番組が放送された2016年、観ていた作品は、「信長の忍び」「バーナード嬢曰く。」「響け!ユーフォニアム2」くらいか。エラい少ないな。


 いや、観ようとして冒頭何話かは視聴した作品は他にもあるのだが。「ベルセルク」「ユーリ!!! on ICE」「ブブキ・ブランキ」「舟を編む」「ビッグオーダー」「灰と幻想のグリムガル」「昭和元禄落語心中」「ジョーカー・ゲーム」「石膏ボーイズ」「だがしかし」「甘々と稲妻」「甲鉄城のカバネリ」など。しかし、どれも腰を据えて観る気にはどうしてもならなかった。


 この頃はもう小説を書き始めているはずなので、書いている間は他人の創った物語が頭に入ってこなくなるため観る数が減ったのかも知れない。


 他に話題作は「僕のヒーローアカデミア」「亜人」「この素晴らしい世界に祝福を!」「学園ハンサム」「クロムクロ」「双星の陰陽師」「ステラのまほう」「灼熱の卓球娘」「斉木楠雄のΨ難」「ドリフターズ」「ふらいんぐうぃっち」「NEW GAME!」「文豪ストレイドッグス」「マクロスΔ」「Re:ゼロから始める異世界生活」「アクティヴレイド -機動強襲室第八係-」「宇宙パトロールルル子」「蒼の彼方のフォーリズム」「学戦都市アスタリスク」「キズナイーバー」などなど。他にもまだある。


 この年のアニメ映画は「亜人 」「この世界の片隅に」「君の名は。」「傷物語」「ルドルフとイッパイアッテナ」「映画 聲の形」など。


   ◇ ◇ ◇


 2017年のテレビアニメも200本を超える新作。「メイドインアビス」「血界戦線 & BEYOND」「魔法使いの嫁」「幼女戦記」「少女終末旅行」、あとスペシャル番組の「龍の歯医者」を観ている。


 観ようとしたのは「Re:CREATORS」「宝石の国」「バチカン奇跡調査官」「十二大戦」「アトム ザ・ビギニング」かな。


 他に話題作は「エロマンガ先生」「CHAOS;CHILD」「賭ケグルイ」「異世界食堂」「活撃 刀剣乱舞」「いぬやしき」「3月のライオン」「小林さんちのメイドラゴン」「正解するカド」「クズの本懐」「ボールルームへようこそ」「ブラッククローバー」「ブレンド・S」「けものフレンズ」など。


 アニメ映画は「虐殺器官」「GODZILLA 怪獣惑星」「BLAME!」「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」「夜は短し歩けよ乙女」「夜明け告げるルーのうた」「ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜」など。


   ◇ ◇ ◇


 2018年、テレビアニメは250本ほど。観たのは「プラネット・ウィズ」「宇宙よりも遠い場所」「ハイスコアガール」「SSSS.GRIDMAN」「シュタインズ・ゲート ゼロ」「ゆるキャン△ 」「ロード・エルメロイII世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-」「オーバーロードⅡ」「オーバーロードⅢ」「ガイコツ書店員 本田さん」「からかい上手の高木さん」「ひそねとまそたん」「ダーリン・イン・ザ・フランキス」「ゴブリンスレイヤー」「ハクメイとミコチ」「ポプテピピック」、多いな。しかしこの年は本当に当たり年だったので仕方ない。


 観ようとしたのは「あそびあそばせ」「アンゴルモア 元寇合戦記」「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」「からくりサーカス」「風が強く吹いている」「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」「ゴールデンカムイ」「恋は雨上がりのように」「転生したらスライムだった件」「はたらく細胞」「ヒナまつり」など。


 それ以外の話題作は「ウマ娘 プリティーダービー」「やがて君になる」「ゆらぎ荘の幽奈さん」「若おかみは小学生!」「りゅうおうのおしごと!」「バキ」「三ツ星カラーズ」「魔法少女 俺」「火ノ丸相撲」「ピアノの森」「はねバド!」「中間管理録トネガワ」「BANANA FISH」「バジリスク 〜桜花忍法帖〜」「博多豚骨ラーメンズ」「ぐらんぶる」など。まだまだある。


 劇場では「リズと青い鳥」「ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション」「機動戦士ガンダムNT」「君の膵臓をたべたい」「さよならの朝に約束の花をかざろう」「未来のミライ」「ペンギン・ハイウェイ」などが公開された年。


   ◇ ◇ ◇


 2019年のテレビアニメは200本ほどの新作。「ハイスコアガールⅡ」「鬼滅の刃」「かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」「PSYCHO-PASS サイコパス 3」「さらざんまい」「バビロン」「ダンベル何キロ持てる?」「MIX」「Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-」「約束のネバーランド」を観た。


 観ようとした作品は「炎炎ノ消防隊」「彼方のアストラ」「歌舞伎町シャーロック」「どろろ」「ブギーポップは笑わない」「BEM」「BEASTARS」「本好きの下剋上」など。


 話題作は「ヴィンランド・サガ」「うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。」「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星」「グランベルム」「ケムリクサ」「ノー・ガンズ・ライフ」「なんでここに先生が!?」「ドメスティックな彼女」「盾の勇者の成り上がり」「女子高生の無駄づかい」「まちカドまぞく」「私に天使が舞い降りた!」などがあった。


 劇場用アニメ映画は「海獣の子供」「天気の子」「HUMAN LOST 人間失格」「空の青さを知る人よ」などが公開されている。


   ◇ ◇ ◇


 2020年、200本ほどの新作アニメのうち観たのは「虚構推理」「イエスタデイをうたって」「ID:INVADED イド:インヴェイデッド」「映像研には手を出すな!」「かくしごと」「かぐや様は告らせたい?〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」「波よ聞いてくれ」「ドロヘドロ」「放課後ていぼう日誌」くらいか。


 観ようと思っただけなのは「アクダマドライブ」「異種族レビュアーズ」「宇崎ちゃんは遊びたい!」「GREAT PRETENDER」「デカダンス」「呪術廻戦」「魔女の旅々」「BNA ビー・エヌ・エー」「憂国のモリアーティ」「魔王城でおやすみ」「富豪刑事 Balance:UNLIMITED」などがある。


 他に話題作として「池袋ウエストゲートパーク」「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」「神様になった日」「空挺ドラゴンズ」「ド級編隊エグゼロス」「新サクラ大戦 the Animation」「半妖の夜叉姫」「プリンセスコネクト!Re:Dive」「無能なナナ」「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」なども放映されている。


 アニメ映画は「劇場版 鬼滅の刃  無限列車編」「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」「劇場版 SHIROBAKO」「劇場版メイドインアビス深き魂の黎明」などが公開された。メイドインアビスはBlu-ray買ったのだが、箱を開けるより前にアマプラで観てしまった。


   ◇ ◇ ◇


 2021年のテレビアニメは220本ほど。しかし観たと言えるのは「ゴジラ S.P <シンギュラポイント>」だけである。「王様ランキング」はいま録画したのを観ている最中だが止まっている。


 観ようかと思って観なかったのは「裏世界ピクニック」「鬼滅の刃 遊郭編」「境界戦機」「ゲッターロボ アーク」「怪物事変」「SSSS.DYNAZENON」「先輩がうざい後輩の話」「スーパーカブ 」「死神坊ちゃんと黒メイド」「サクガン」「バック・アロウ」「不滅のあなたへ」「無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜」「メガトン級ムサシ」など。


 他に話題作として「イジらないで、長瀞さん」「ヴァニタスの手記」「86-エイティシックス-」「オッドタクシー」「かげきしょうじょ!!」「吸血鬼すぐ死ぬ」「蜘蛛ですが、なにか?」「テスラノート」「月とライカと吸血姫」「探偵はもう、死んでいる。」「古見さんは、コミュ症です。」「Dr.STONE」などがある。


 この年のアニメ映画は「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」「シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇」「竜とそばかすの姫」「シドニアの騎士 あいつむぐほし」などがあった。閃光のハサウェイはアマプラで観ている。


   ◇ ◇ ◇


 そして今年2022年、いま観ているアニメはない。録画してある作品なら「平家物語」「かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-」「SPY×FAMILY」があるのだが、いつ観るかはまだ不明だ。小説を書かなきゃならんので、脳みそに余裕がない。アニメを観たい気分はなかなか起きないのだ。いま書いているのが一段落すれば、また観られるかも知れないが。


 さてそんなこんなで2016年以降見てきたアニメの中、一番面白かった、凄かった、印象に残ったアニメはどれだろう。「メイドインアビス」「プラネット・ウィズ」「宇宙よりも遠い場所」「ハイスコアガール」「鬼滅の刃」「ID:INVADED イド:インヴェイデッド」「映像研には手を出すな!」イロイロある。


 一番泣いたのは間違いなく「宇宙よりも遠い場所」で、新しい可能性を感じたのは「プラネット・ウィズ」、絵的に凄かったのは「鬼滅の刃」なのだが、やはり原作者のいわゆる「天才の所業」に負けない完成度の高いアニメ化をなしとげた「メイドインアビス」が虫けらの個人的なイチオシだ。


 つくしあきひと氏はその独特な作品世界とグロテスク表現が話題となるが、「絶望」を描くのが大変に上手い。深い深い、まさに深淵アビスの底のような真っ暗闇の絶望を描きながら、その向こうに希望の光をキチンと描ける作家なのだ。真似をしろと言われてもできないレベルで。


 普通ここまでの原作があると、アニメ化は「チョロッとエッセンスだけ頂いて」みたいなレベルで落ち着いてしまったりするものなのだが、メイドインアビスのアニメは原作に真正面からがっぷり組み合い、その魅力を可能な限り引き出している。それでいてプロモーションビデオ的にならず、恐ろしいほどの完成度を見せてくれた。完成度的には劇場版映画よりテレビアニメの方が高いとすら思う。漫画原作を持つアニメでこの域に達する作品は、もう当分出て来ないのではないか。


 メイドインアビスは7月から続編が放送される予定になっている。これは間違いなく観るはずなので、それまで何とか生きていたいと思う次第。


 そんな訳で1971年からこちらの思い出を書き連ねたこのエッセイも終了。これにて無事完結……え、何? 1971年から現在までで一番面白かったアニメ? それは無理。名前を挙げようがない。


 たとえば虫けらが人生で一番衝撃を受けたアニメは1972年のマジンガーZであるのは間違いない。でもマジンガーZがメイドインアビスにアニメとして勝っている部分なんて一切ない。皆無。技術的な部分だけではなく、ノウハウを積み重ねた量がまったく違うのだから勝負にならない。面白さでも歴然とした差があると思う。


 でも、メイドインアビスがどれだけの完成度を誇ろうとも、虫けらの中で1972年時点のマジンガーZの衝撃には永遠に勝てない。何故ならメイドインアビスはマジンガーZというアニメが存在することが大前提であるこの世界に生み出された創作作品だから。メイドインアビスの土台にもマジンガーZは埋まっているのだ。それを上回る衝撃を虫けらに与えようと思うのなら、もはやアニメという手段では不可能だろう。


 革新性という意味で凄かったヤマトもハイジもガンダムも、衝撃という点ではマジンガーZに敵わない。創作というのはそういうものだし、子供の頃の原体験とはそれほどまでに強いものである。すなわち公平な評価基準が客観的にも主観的にも存在しないのだ。せいぜい可能なのが、近い時期に放映されたアニメの中で一番面白かった作品のタイトルを挙げる程度。


 そして現代のアニメや特撮は、いまの子供たちの原体験を作っている。web小説もしかり。大人はそれを忘れるべきではないと思う。


 何か良い話っぽくなったところで、これにてお開き。ここまで読んで頂いて、どうもありがとうございました。またどこかでお目にかかる機会がありましたら、その際はどうぞよろしくお願いいたします。

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虫けらのアニメ・特撮雑史 柚緒駆 @yuzuo

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