第33話 2011年~2015年
2011年にアメリカの動画配信サービスHuluが日本に上陸した。当時は例によって例のごとく「黒船だ!」と騒ぐ声もあったように思うが、当時すでにU-NEXTやバンダイチャンネル、TSUTAYA TVなど国内の動画配信サービスが伸び悩みまくっていた日本市場である、なかなか思うように会員数を伸ばせないでいた。
虫けらがHuluの会員だったのは、日本事業が日テレの傘下に入る以前だから2013年頃か。ユーザーインターフェースは洗練されているなと感じたものの、海外ドラマばっかりそんなに観られなくてもいいや、と思ったので退会している。やはりアニメが観られないと価値がないのだ。
さて2011年、160本近くテレビアニメの新番組が放送されている。覚えているのは「輪るピングドラム」「銀魂'」「STEINS;GATE」「日常」「魔法少女まどか☆マギカ」「夏目友人帳 参」「これはゾンビですか?」くらいかな。ニコニコでもっと観ていた気もするのだが、記憶に残っていない。「TIGER & BUNNY」はかなり後で観る機会があった。
他に話題作としては「Fate/Zero」「機動戦士ガンダムAGE」「ダンボール戦機」「神様ドォルズ」「青の祓魔師 」「GOSICK -ゴシック-」「ギルティクラウン」「セイクリッドセブン」「THE IDOLM@STER」「花咲くいろは」、リメイクの「HUNTER×HUNTER」などがあった。
webアニメは「京騒戯画」「+チック姉さん」「放課後のプレアデス」など。
OVAは「マジンカイザーSKL」「かってに改蔵」など。
劇場用アニメ映画は「映画けいおん!」「コクリコ坂から」「鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星」などがあった。
アニメ以外の映画には「GANTZ」「さや侍」「ステキな金縛り」「マイティ・ソー」「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」「グリーン・ランタン」「最強のふたり」「猿の惑星: 創世記」「ドラゴン・タトゥーの女」などがあった年。
◇ ◇ ◇
2012年、新作テレビアニメは170本を超えた模様。「PSYCHO-PASS」「謎の彼女X」「人類は衰退しました」「ひだまりスケッチ×ハニカム」「モーレツ宇宙海賊」「ヨルムンガンド」「ゆるめいつ 3でぃ」を観た記憶がある。
他に話題作は「ROBOTICS;NOTES」「LUPIN the Third -峰不二子という女-」「キングダム」「キルミーベイベー」「アクセル・ワールド」「ソードアート・オンライン」「ジョジョの奇妙な冒険」「黒子のバスケ」「新世界より」「戦姫絶唱シンフォギア」「中二病でも恋がしたい!」「ガールズ&パンツァー」「這いよれ! ニャル子さん」「じょしらく」などがあった年。
OVAは「コードギアス 亡国のアキト」「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 新京都編」「ドグラ・マグラ」など。
アニメ映画は「アシュラ」「グスコーブドリの伝記」「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」「ねらわれた学園」「009 RE:CYBORG」「ベルセルク 黄金時代篇Ⅰ 覇王の卵」などが公開されている。
アニメ以外の映画は「巨神兵東京に現わる」「るろうに剣心」「鍵泥棒のメソッド」「ホビット 思いがけない冒険」「アイアン・スカイ」「アベンジャーズ」「アメイジング・スパイダーマン」「テッド」「トータル・リコール」「ハンガー・ゲーム」などがあった。
◇ ◇ ◇
新作アニメが200本ほどある2013年、webアニメの「RWBY」がちょっとした話題となった頃、虫けらが観ていたのは「宇宙戦艦ヤマト2199」「キルラキル」に……ん? こんなに少ない訳ないんだがな。しかし他に記憶のある作品と言えば、最初の方だけ観た「進撃の巨人」「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」くらいしかないぞ。「翠星のガルガンティア」もチラッと観たか。
話題作としては「境界の彼方」「たまこまーけっと」「銀の匙 Silver Spoon」「革命機ヴァルヴレイヴ」「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」「有頂天家族」「犬とハサミは使いよう」「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ」「ダイヤのA」「戦勇。」「銀河機攻隊 マジェスティックプリンス」「COPPELION」「のんのんびより」などがある。タイトルを知っている作品は多いのに、観た記憶がない。はて。もしかしたら実家を出た頃かも知れない。
OVAは成人向きに「対魔忍ユキカゼ」が出ているな。
劇場用アニメ映画は「風立ちぬ」「かぐや姫の物語」「アナと雪の女王」「攻殻機動隊 ARISE」「サカサマのパテマ」「ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE」「劇場版 STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ」「SHORT PEACE」などがあった年である。
アニメ以外の映画には「牙狼<GARO> 〜蒼哭ノ魔竜〜」「HK 変態仮面」「アイアンマン3」「スター・トレック イントゥ・ダークネス」「ゼロ・グラビティ」「マン・オブ・スティール」などが公開されている。
◇ ◇ ◇
2014年、「美少女戦士セーラームーンCrystal」は地上波ではなく先にニコ動などネットで世界配信していたのだな。革新的な動きだったが、大手動画配信サービスがアニメの独占放送をするようになって、そっちが主流になった感はある。
200本を超えるテレビアニメが誕生したこの年、虫けらが観ていたのは「四月は君の嘘」「SHIROBAKO」「アルドノア・ゼロ」「蟲師 続章」「牙狼<GARO> -炎の刻印-」「寄生獣 セイの格率」「月刊少女野崎くん」「健全ロボ ダイミダラー」「シドニアの騎士」「PSYCHO-PASS 2」「七つの大罪」「となりの関くん」「世界征服〜謀略のズヴィズダー〜」「スペース☆ダンディ」「鬼灯の冷徹」「神撃のバハムート GENESIS」「ばらかもん」「失われた未来を求めて」て、メッチャ観てるがな。絶対数が多いとは言え、物凄いな。前年の反動か。
他に話題作は「魔法科高校の劣等生」「東京喰種トーキョーグール」「ガンダム Gのレコンギスタ」「曇天に笑う」「アカメが斬る!」「甘城ブリリアントパーク」「一週間フレンズ。」「ウィッチクラフトワークス」「悪魔のリドル」「桜Trick」「ノラガミ」「俺、ツインテールになります。」「Selector infected WIXOSS」「天体のメソッド」「テラフォーマーズ」「ハイキュー!!」「棺姫のチャイカ」「普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。」などがあった。
OVAはめぼしい作品がない。と言うかもうこの時代にVHSやβがあるはずもなく、最低でもDVD、画質を云々いうのならBlu-rayがあり、テレビやネットに乗らないアニメ作品は、いわゆるファンディスクとして制作されているのが主流ではないか。もはや取り上げる意味もなくなっているのかも知れない。
劇場用アニメ映画はこの年、「思い出のマーニー」「たまこラブストーリー」「STAND BY ME ドラえもん」「モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵-」「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!」「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」などがある。
アニメ以外の映画は「ルパン三世」「キカイダー REBOOT」「寄生獣」「海月姫」「インターステラー」「猿の惑星:新世紀」「トランスフォーマー/ロストエイジ」「アメイジング・スパイダーマン2」、そしてモンスターバース第1弾、ギャレス・エドワーズ版の「GODZILLA ゴジラ」などがあった年である。
◇ ◇ ◇
2015年、動画配信サービスのNetflixとAmazonプライムビデオが上陸、ネットの動画配信は一気に加速した感がある。もはや「webアニメ」という概念は崩壊したと考えるべきだろう。アニメはwebにもテレビにも当たり前のようにあるモノとなっていった。
200本を超える作品が登場したこの年、虫けらが観ていたのは「蒼穹のファフナー EXODUS」「響け! ユーフォニアム」「血界戦線」「オーバーロード」「ユリ熊嵐」「おそ松さん」「境界のRINNE」「アルスラーン戦記」「放課後のプレアデス」「ワンパンマン」くらいか。さほど多くない。
話題作としては「山田くんと7人の魔女」「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」「夜ノヤッターマン」「SHOW BY ROCK!!」「落第騎士の英雄譚」「アイドルマスター シンデレラガールズ」「アクエリオンロゴス」「暗殺教室」「冴えない彼女の育てかた」「Charlotte」「うしおととら」「俺がお嬢様学校に『庶民サンプル』としてゲッツされた件」などなどがあった。数が多すぎて書き切れない。
この年発売のOVA「機動戦士ガンダム サンダーボルト」と「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」は、久しぶりにOVAらしい作品と言えるのではないか。まあOVAらしさとは何ぞや、みたいな話になるとアレだけど。
アニメ映画は「ガールズ&パンツァー 劇場版」「劇場版 境界の彼方 -I'LL BE HERE-」「劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス」「攻殻機動隊 新劇場版」などなど。劇場版が付いてないのは「屍者の帝国」と「ハーモニー」、それと「バケモノの子」などがある。
アニメ以外の映画では「マッドマックス 怒りのデス・ロード」「アントマン」「帰ってきたヒトラー」「バーフバリ 伝説誕生」「オデッセイ」「ジュラシック・ワールド」「ファンタスティック・フォー」などが公開されている。
さて、2015年までやって来た。この辺りになるともうネット界隈の環境もアニメ周辺の状況も、いまとほぼ変わらない。思い出とか記憶と言うより、ただの情報になる。本当についこの間の話である。
この5年間で一番面白かったアニメはどれだろうな。「STEINS;GATE」、「PSYCHO-PASS」、「キルラキル」、「SHIROBAKO」、「響け! ユーフォニアム」……どれも凄い作品で甲乙付けがたいのだが、それをあえて1本選ぶとしたら。曲がりなりにも物語を創っている者の端くれの片隅にいる虫けらとして、「くっそお」と悔しく妬ましく思うほどの作品の名前を挙げるなら、「STEINS;GATE」である。もちろん文句を付けるつもりになればいくらでも付けられるのだろうが、ここまで腰の据わった物語には劣等感を抱いてしまう。爪の垢でも煎じて飲みたいレベル。
そんな訳で次回はもうちょっと情報を削りながら――アニメ以外の映画のタイトルはもういいだろう――残り7年を一気に駆け抜けて最終回としたいところ。まさか今年まで書くことになるとは、始めるときには思っていなかったのだが。まあ始めたヤツが全面的に悪い。というところで今回はおしまい。
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