いちごゼリーで乾杯しよう

ももいくれあ

第1話

はしゃぎすぎたピンクの象は、

 おもちゃ箱のメリーゴーランド。

甘いポテトに、とびきりのダンス

 靴のかかとも、もう踏まないよ。

夢を宙(そら)に打ちあけて、

 ソフトクリームでお祝いしよう。

両手いっぱいの太陽に、

 勇気をかけてプレゼント。

誕生日だって知ってたケド、

 ケーキはぜんぶ食べちゃった。

照れ笑いしたタンポポが、

 唯一の友だちだった。

夜に笑われた月を探しに、

 あさってまで飛んでいこう。

一段ぬかししの手わたりで、

 昨日とまた、こんにちは。

とまどいたちのおしゃべりは、

 鍵をかけてしまっておこう。

時々バタバタあばれるけれど、

 いちごセリーでごまこそう。

うさぎのリズムで走り抜けたら、

 むこうの山がプリンになった。

あきらめかけた風をみつけに、

 手をつないで二人三脚。

夕陽の臭いに溶けそうで、

 素直になれなくて、苦笑いした。

スリムでキュートなスタイルに、

 眩暈がしそうで、かくれんぼ。

メロンソーダの鼻歌で、

 カラスのコーラスがきこえてきた。

水平線と地平線が出会った頃に浸りながら、

 いつもの色に辿り着いた。

ほうきとたくさんの思い出を抱えて、

 空を飛ぶことにした。

なかなか上手くいかなくて、

 両手を広げて背のびをしたら、

  風の谷からむかえがきたよ。

思いきって、目をつぶって、

 笑ってみたら、みえてきた。

海の思いが雲に映って、

 眩しくって、少し泣けた。

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