異世界流 焼き鳥の作り方!!

ようよう

緊急クエスト:焼き鳥を納品せよ!!

今俺とアルスのパーティーは大変金欠で苦しんでいる

原因はアルスが魔法の研究だといい、魔石を買いまくったことにある

流石にクエストを受けなければ……

と思い、掲示場を見ていると

「焼鳥の納品」というクエストが目に止まった

焼き鳥?そんなのそこらへんで買えばいいじゃないか

ん?何だこの報酬は…金貨10枚!?こんなの受けるしかないだろ

俺はそう思いこのクエストを受けることにした

「おい〜 いいクエストを見つけたから受けといたぞ!」

「戦いですか?私の魔法が火を吹きますね」

「違う今回はただの焼き鳥の納品だ」

「なんと!!焼き鳥!!」

「コカトリスですか!!

これはなかなか楽しみですね!!」

魔法使いであるアルスはウキウキとしている

「コカトリス?今回は焼き鳥の納品だぞ鶏でも買って焼き鳥にすれば終わりだろ?」

「鶏?」

アルスは首をかしげて不思議そうにそういった

「なんですか?それは

鳥と言ったらコカトリスでしょう」

俺はここで大きな誤ちに気がついた

そういえばこっちの世界に来てから一度も鳥肉を食べていない

一度買おうとしたが、あまりの値段に買うことができなかったのである

「まさか……この世界の鳥といえばコカトリスなのか……」

「よしわかった。コカトリスの肉を買って焼き鳥にしよう!」

「だめですよそんなの

それじゃあ大損します!!

やはりここはコカトリスを狩るしかないでしょう!!」

俺はショックのあまり膝をついて倒れた

「こんな…こんなことってあるかよ!!!!

楽なクエストだと思って受けたのに!

確かに俺も報酬が良すぎるなとは思ったよ!!

でも、でも、コカトリスをかることになるとは思わねーだろうが!!!!」

「大丈夫ですよ。私達たちなら朝飯前ですよ」

アルスはそんなのんきなことを言っている

「あんまりよく知らないんだかコカトリスってどんなやつなんだ?」

「簡単にいえば毒を吐くヘビの尻尾と龍の羽を持った鳥ですね」

「何だそれ……

めっちゃ強そうじゃねーか!!!」

「クエストをキャンセルするか……」

「何言ってるんですか!!

そんなことしたら私達の評判が落ちます!!」

「あ〜!!もう!!受ければいいんだろ!受ければ!!」

こうして俺たちはコカトリスの住むボルカノ火山へと向かうことになった

「ほら!見てくださいあそこにいますよ!!」

アルスは子供のようにはしゃいでいる

アルスが指を指す先には鶏とは比べ物にならないほど大きい化け物がいた

「ばか、静かにしろ!俺が弓で仕留める!!

お前はじっとしていろ!!」

俺は弓を構えると力強く引いた

そして矢を放つ

もちろん普通の矢ではない

強化の魔法をかけられるだけかけている

もちろんしっかりと頭を狙った

しかし、当たるギリギリで気づくかれ、翼で弾かれてしまった

「さすがコカトリス!!

あの攻撃を弾くとは流石です!!」

「なんでお前は嬉しそうなんだ!!」

コカトリスはこちらを睨見つけると、紫色の液体をこちらに向けて吐いてきた。

俺たちはとっさに避ける。

液体に触れた岩はあっという間に溶けてしまった。

「何だあの液体

あれが例の毒か…

あんなの食らったひとたまりもないな…」

「そろそろ料理を作りましょうか」

アルスは突然そう言い出した

「何いってんだ。あいつはまだまだピンピンしてるぞ。」

「後で料理をするのは面倒なのでいっぺんにしてしまいましょう!!

とりあえず落とし穴でも作ってあいつを足止めさせてください」

俺はアルスが何をする気なのかさっぱりわからなかったが、とりあえず言われた通りに土魔法を使い、落とし穴を作る

「上出来です

次は私の番ですね!!」

そう言うとアルスは杖を高く掲げ、魔法の詠唱を始めた

「熱き炎の精霊よ我に力を分け給え

ファイアーストーーーーームッ!!!」

そう唱えると、コカトリスのまわりに炎の渦が現れた

その渦は段々と狭まっていき、コカトリスを焼いていく」

落とし穴から這い上がろうとしていたコカトリスは穴の底へと炎とともに落ちていった

「それでは土魔法で上を塞いでください」

俺は言われるまま落とし穴の出口を塞いだ

「やはりこのサイズの肉に火を通すとなれば蒸し焼きが一番ですね!!」

上を蓋したのは蒸し焼きにするためらしい

敵ながら同情するぞ…コカトリス……


  ────────数分後────────


閉じた落とし穴出口を開けるとコカトリスは見事に蒸し焼きになっていた

俺の世界とは違い、この世界では焼き鳥といえばコカトリスの丸焼きらしい

「さて、どうやって持ってかえるか」

この巨体である

一体どうやって持って帰ればいいのやら

「それならご心配なく!!

ついに空間系魔法の上級魔法である転移が使えるようになりましたから!!」

「転移!?そんなんチート能力じゃねーか。」

「そんなことないんですよ

登録した一箇所にしか転移できませんから

今はギルドに登録してあります」

これからクエストの旅に歩き続ける必要がなくなったのかと少し喜んだが、そうではないらしい

しかし、帰りは楽ができるのは大変ありがたい

「それでは帰りましょう

私達のギルドへ」

アルスがそういうと、俺達の真下に大きな魔法陣が現れる

「ドカーンッッ!!!」

という大きな音とともに俺たちはギルドへと転移した

ギルドにつくと、周りの人がざわざわと騒いでいる

転移魔法に驚いているのかと思ったが、どうやらそうではないようだった。

みんなの視線が上に向いている

「上に何かあるのか?」

そう言い上を見上げると

コカトリスの頭が天井に突き刺さっていた

ある府の方を見ると、真っ青な顔をしている

「初めてこの魔法を使いましたからね、、、、

失敗が成功につながるんですよ!!」

俺は思いっきりアルスの頭をひっぱたいた


コカトリスは無事納品することができた。

しかし、報酬はギルドの天井の弁償代によってすぐに消えていった……

俺たちの金欠生活はまだまだ続く……



〈コカトリスを食べる時の注意点〉

この小説はかなり省かれて書かれていますが、異世界流焼き鳥を作るときは、しっかりと内蔵は取りましょう

そして羽を取ったほうが美味しいと思います

翼と尻尾は流石に食べるのは困難かと思われますので食べないことをおすすめします。(尻尾は蛇だから食べられるかも?)

あと、捌くときには毒にしっかりと注意して捌きましょう

毒の入った袋を切ってしまうと毒がこぼれてしまい、味が落ちるおそれがあります)


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異世界流 焼き鳥の作り方!! ようよう @youyoro

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