編集済
最後まで楽しく読ませて頂きました。
批評にはなってしまうのですが、物語の畳み方が惜しいな、と思いましたね。
先ず、気になるのは柏原桃子の存在です。
彼女、終盤は話の本筋に全く関わってこず、終始明人にあしらわれていましたが、それならばそもそも柏原桃子というキャラクターを登場させる意味があったのでしょうか?
恐らく、高校時代に明人を生徒会に引き入れる為に登場させたのでしょうが、生徒会ならば鏡京子がいますし、彼女が居なくても、鏡京子の頭の良さならばどうとでもなったと思います。
ですが、高校時代は、明人を生徒会に入れるという存在意義が一応有りましたが、それで彼女の仕事は終わっているので、そこから更に、わざわざ同じ大学に進学させる意味は有りましたかね?
そもそも彼女はここまでのメインヒロインを張れるようなキャラではなく、無理やり明人とのイベントを作った結果、どういう立ち位置なのか分からない、劣化版の鏡京子のようなキャラクターになってしまったのでは無いでしょうか。
本当に、大学編の話の本筋に全く関わってこなかったので、無駄に話を広げさせたキャラクターだと思います。
個人的には、先ず柏原桃子は登場させなくて良かったと思いますし、登場させるにしても、岩崎孝夫に対しての遠藤幸子のような、鏡京子の引き立て役としてのちょいキャラとして扱うのが良かったのでは無いでしょうか。
個人的に柏原桃子は、ちょいキャラがメインヒロインを張った結果、力不足で沈んだキャラクターだと思います。
メインヒロインを張るならば張るで、明人との単体同士でのイベントではなく、一条紗耶香と鏡京子での明人の取り合い、ダークホースの高橋綾乃という構図に影響を出さないと、柏原桃子が存在した理由が出来ません。
この作品、柏原桃子が居なくても変わらないと思うので、メインヒロインを張るならばもっと柏原桃子を話に絡めてほしかったです。
次に気になるのは岩崎孝夫です。
彼は話の立ち位置的には、高橋綾乃を寝取る(実際には寝ていないですが。)第二の白石であると思っていました。
そこに対して、白石と関係を持ってしまったという過去を持つ、高橋綾乃がどう折り合いをつけていくのか、というのがこれからの話の面白みになっていくのかな、と思っていましたし、立ち位置的には寝取り役であるからこそ、一条紗耶香との一件も、ヘイトを貯める行為として素晴らしかったと思います。
又、白石のような寝取り役だと過去に経験のある高橋綾乃にそれが通じるわけがないので、(高橋綾乃が他の男に全くなびいていない描写も有りましたしね。)高橋綾乃には好印象を持たれなければならない、他の男とは違うとアピールしなければならないので、高橋綾乃を助けるイベントも良いと思います。
つまり、彼は、ヘイトを貯めるキャラクターでありながら愚直な良いやつとしても描写されるキャラクターで、そんなキャラクターは読者的にも感情が揺れる、とても奥の深いキャラクターになったと思います。
しかし、実際はエピローグで高橋綾乃が、彼の良いところをあげただけで、いつの間にか結婚をしていました。
私的には混乱の嵐です。
高橋綾乃は、明人が大好きでありながら、浮気をしてしまった過去を持つからこそ、並大抵のことではなびかないのでは無かったのですか?
エピローグで一気に物語が進展しても、私はついて行けず混乱するだけでした。
エピローグの文から、あぁ…色々あったんだなぁ…位は感じ取れますが、エピローグの短い文で一気に語られても感情移入することは出来ません。
ここは丁寧に描写しないと、高橋綾乃が明人以外を愛する理由が読み取れませんし、途端に、奥深いキャラクターになる筈だった岩崎孝夫という男が薄っぺらくなってしまいます。
個人的なストーリーの進め方だと、高橋綾乃は明人とくっついてほしいですが、高橋綾乃と岩崎孝夫がくっつくのなら、岩崎孝夫は高橋綾乃と関わりを持って行く内に、高橋綾乃が誰かのことを好きなことに感ずき、自分が高橋綾乃のことをそれでも諦められないことを察する。
高橋綾乃の心に自分がいないことを知りながらも、それでも高橋綾乃にアタックを続け、次第に高橋綾乃の心を開いていく。
そんな折り、高橋綾乃の過去も知ってしまって…
それでも愚直に、愚直に高橋綾乃を愛する、というような過程を丁寧に書くと、読者視点でも高橋綾乃が岩崎孝夫と婚約しても納得が出来ますし、良いのではないかと思います。
逆に言うと、高橋綾乃というキャラクターは、その過去故、付き合うまでの過程を他と比べて非常に丁寧に書かないと、読者としても納得が出来ません。
あの綾乃が何故…!?となってしまう訳ですね。
一応エピローグで爆走で語られはしましたが、高橋綾乃との話は丁寧に、時間をかけて、ゆっくりと書かなければならないところであったと思います。
又、明人との関わりも読みたかったですね。
明人は、過去に高橋綾乃に対して、誰か、早くあいつをもらってくれよ、というようなことを思っていましたし、その伏線回収にもなって良かったのではないかな、と思います。
明人は最初は岩崎孝夫に対して、早く綾乃とくっつけ、というような事を思うでしょうが、勿論明人と高橋綾乃とのイベントも有るわけで、明人自身も再度高橋綾乃に惹かれていく中で、岩崎孝夫への見方がどう変わっていくのか、というようなところも読みたかったです。
勿論、明人には一条紗耶香という素晴らしい彼女がいるわけですから、高橋綾乃に惹かれるのは良くないことです。
だから、建て前上は岩崎孝夫を応援しますが、しかしその心の中は…
そして、時折そんな心中が漏れてしまうようなセリフや行動があると、面白かったかな、と思います。
最後に、高橋綾乃ですね。
今作のメインヒロインである彼女ですが、大学編での彼女の行動が不明瞭過ぎます。
彼女自身も作中で言っていましたが、彼女はただ明人のことを見ていただけなんですよね。
柏原桃子は一応イベントが有りましたが、彼女はイベントそのものが存在しませんでした。
今作のダークホースになるのでは無かったのでしょうか、大学編での、明人の立ち位置は、高校編での高橋綾乃と同じですよね。
本命となる彼(彼女)が居ながらに、体の関係の相手がいる、という。
これを明人が自覚し、それを糸口に高橋綾乃と距離が縮まっていくのかと思いましたが、そんなこともなく、ただ眺められてたらいつの間にかエピローグでした。
高橋綾乃は非常に面白い立ち位置に居て、高校編の彼女と、大学編の明人は非常によく似ている。
しかし、彼女は、大学でも岩崎孝夫の存在がある為、明人に選ばれる側の立場でありながら、明人か岩崎孝夫かを選ぶ立場でもあるという、二つの立ち位置に立つキャラクターであると思っています。
しかし、その彼女が選ばれる為の行動をしないのは違和感があります。
ゆっくり距離を縮めていく、と彼女は言っていましたが、彼女は明人がモテることを理解しているでしょうし、ゆっくりする余裕なんて無いですから、焦りますよね。
又、この話は高橋綾乃が過去と向き合い、そして越えていくという話でもあると思います。
明人以外と関係を持ってしまった高校時代。
しかし時は経ち、又アタック出来るチャンスを得た、又幸せを勝ち取れるチャンスを得た。
そんな彼女が、明人をただみているだけで収まれるでしょうか?
彼女の境遇を考えると、すぐにでもアタックする、あの頃の贖罪をするのが自然だと思います。
そして、そんな彼女に対して、優しい、と評される明人は、表面上だけでもきっと許すのでしょう。
そこから、二人は関わりを持って行くのではないでしょうか?
そこに現れる岩崎孝夫。そう、寝取り役ですね、その岩崎孝夫の猛アタックに対して、彼女は何を思うのか、彼女は、明人を選ぶことが出来るのか、そして明人に選ばれることが出来るのか、という展開が読みたかったですね。
タイトルにもなっているので、この話の正ヒロインは高橋綾乃なのでしょうが、大学編の彼女の影が薄かったのが気になります。
明人と岩崎孝夫との間で揺れる高橋綾乃。
そんな中、明人の取り合いをする一条紗耶香と鏡京子。
劣勢な高橋綾乃でしたが、何かのイベントで、将来を共にする相手を、岩崎孝夫ではなく明人に決め、過去を越える。
そして一気に明人をかっさらう、という風な展開なのかなあ、と思っていたので、何も起こらないまま終わったのには驚きです。
高橋綾乃は、寝取られた過去があります。
その過去を、寝取り役である岩崎孝夫を捨てることで越えていく話だとばかり思っていたので、彼女がスッーっと岩崎孝夫に取られていったのには驚きです。
彼女がゴールインするのが、明人なのか、岩崎孝夫なのかは置いておくとしても、兎に角描写不足感が否めません。
ここをもっと丁寧に書くと面白かったと思います。
批評はこの程度でしょうか、細かいところを上げるならば、鏡京子のエピローグの投げやり感とか、色々ありますが、話の展開のさせ方は、先の妄想が出来、素晴らしかったと思います。
高校生編~一条紗耶香と鏡京子の明人の取り合いのところあたりまでは良かったのですが、そこから先もどう取り合うか、同時進行での高橋綾乃のストーリーと、書けるところは沢山有ったであろうと思います。
圧倒的に話数不足感が否めませんね、後200話位は必要だったと思います。
飽きてしまったのか、次の作品が書きたくなってしまったのかは分かりませんが、次回作では、話の畳み方をもっと意識して、エピローグで語れることが無いくらい綺麗に終わらせれるようにしたらもっと面白いと思います。
次回作も楽しく読ませていただきますので、これからも頑張ってください。
作者からの返信
LOUPE1357さん
ご感想ありがとうございます。
最後まで読んで頂き大変ありがとうございます。
また大変丁寧な批評を頂き有難く思います。
ご指摘頂いた点、確かにという所もあります。
後、終盤については、結構読者の皆様からも同じような事を言われており、今後反省すべき点と心得ています。
ありがとうございました。
他作品も読んで頂ければ幸いです。
宜しくお願いします。
妥当な結末かなと思いました。
ただ、結婚後の物語も続きそうな感じですが…御一考お願い致します。
作者からの返信
1974infinityさん
ご感想ありがとうございます。
また最後までお読み頂きありがとうございました。
うーん、この後の話を続けるのは厳しいです。
新作も公開しております。
宜しくお願いします。
すみません。
作中のコメント欄にあまり良い事が書けなかったので最後ですが謝ります。
これ以下の作品についてコメントはしない事にします。
コメントも消します。
作者からの返信
tatara0826さん
今までご感想ありがとうございました。
コメント消さなくても全然構いません。
感想は読者様のその時の気持ちを表していると思っており、大変参考になります。
コメントに良い悪いは有りません。
これからもご感想宜しくお願いします。
勝手に脱落して舞台から降りるそんなストーリーがあってもいいと思う
この2人の組み合わせは好きなんだけど
当人の性格は治さないと未来で結局NTRが発生するんだけどね...
作者からの返信
xyomisenxさん
ご感想ありがとうございます。
また最後までお読み頂きありがとうございました。
そうならない事を願いたいです。
新作も宜しくお願いします。
京子さんが差し引き無しで一番不幸してますね。と言うか割とあっさり折れたのが意外だった。
とはいえそれは結局の所、自分で選択してしまった未来なんですよね。ホントに愛してるならなりふり構わない行動はできたでしょうし、不妊と家庭環境で心がおられたけど、個人的に彼女が妊娠した紗耶香を見た時どんな反応するか、見てみたいですね例え予想が出来たとしても。
後、明人と結婚できる未来を奪った両親と結婚相手の仕返しに明人の子供コッソリ妊娠して托卵とかしたらなかなかえげつない仕返しと思うんですけどね。
作者からの返信
ruputonaさん
ご感想ありがとうございます。
また最後までお読み頂きありがとうございました。
京子も人の子でした。母親からの必死の頼み事は断れなかったんだと思います。
私も気に入りませんが。
新作も宜しくお願いします。
完結お疲れ様でした。
綾乃の場面であの言葉だけで引き下がるのなら今まで粘着していないのでは?とは思いましたw
作者からの返信
karisankarisanさん
ご感想ありがとうございます。
また最後までお読み頂きありがとうございました。
綾乃については、何ともです。
新作も宜しくお願いします。
なんか急に終わってしまった感あるけど、毎日楽しんで読めました!お疲れ様でした
作者からの返信
Hinotori1220さん
ご感想ありがとうございます。
また最後までお読み頂きありがとうございました。
急に終わらした感は確かにちょっとあります。
新作も宜しくお願いします。
目立たない俺がとほぼ同じで草
作者からの返信
yamasou1218さん
最後までお読み頂きありがとうございました。
新作も宜しくお願いします。
完走おつかれさまでしたー
作者からの返信
ミクスキー・ボーカロイドさん
最後までお読み頂きありがとうございました。
新作も宜しくお願いします。
編集済
鏡さんは強いと思ってたけど、自分の心が折れた感じですね。ちょっと切ない。。
でも明人からしたら、またまた突然他の男ができて振られたって感じもあるんですかね?またかよ!みたいな
ただ今回は振られてホッとした的な笑
綾乃ちゃん岩崎くんは沙耶香にかけた迷惑のフォローが無いので。。
でも岩崎くん、今後の岩崎家破滅の地雷を抱えてしまった気もします。
マジモンの犯罪で内容も内容ですし、格好の標的というか
大企業のトップの立場だと愛の理想論だけじゃ乗り切れない程の罪だと思うんですよね
逆に普通のサラリーマンとかなら別にスキャンダルなんか気にしなくていいんでしょうけど
綾乃を庇ってた、武田さんでしたっけ
彼女が綾乃がしでかした犯罪を知った時どういう気持ちだったのかなーとか気になりました
完結お疲れ様です。面白かったです!
作者からの返信
glory57さん
ご感想ありがとうございます。
また最後までお読み頂きありがとうございました。
京子に関してはやはり人の子、母親からの必死の頼みごとを断れなかったのかなという所です。
綾乃については、確かに岩崎家未来に爆弾抱えているかもです。
新作も宜しくお願いします。
鏡さんまじ可愛そう
作者からの返信
monao1121さん
ご感想ありがとうございます。
考えた末の結末です。
新作も宜しくお願いします。
今更ながら京子推しでした。
ちょっと残念な最後でした。
完結お疲れ様でした。
作者からの返信
smile0907さん
お読み頂き大変ありがとうございます。
また、ご感想ありがとうございます。
迷った所です。
次回以降もお楽しみ下さい。