エピローグ そうして現在

 あれから、寝狐は変わってしまった。

 というのも。


「れーん、れーん! お菓子ないなった! とってぇ~~~!」


 と、聞こえてくる寝狐の声。

 蓮は彼女の部屋へと向かい、扉を開く。

 するとそこに見えて来たのは。


 部屋を埋め尽くすばかりのゴミ。

 そして、その中心でパジャマ姿で横たわる寝狐さんだ。

 彼女は蓮へと言ってくる。


「あ、お菓子ですか? ありがとうございます! ところで、蓮! 蓮も一緒にエロゲやりましょ~よ!」


「いや、いい」


「え、なんでですか? 掃除したり、勉強ばっかじゃ人生つまらなくなりますよ!」


 その台詞、以前の寝狐に聞かせてやりたい。

 などなど、そんな事を考えている間にも。


「お、ぉおおおおおお! 来ましたよ――選択肢です!」


 と、一人興奮した様子の寝狐。

 同時、寝狐が足を延ばした拍子に、床の空ペットボトルが飛ばされる。


「……はぁ」


 本当に、寝狐はどうしてこうなってしまったのだ。

 今の寝狐を見ればわかると思うが――。


 寝狐は天界に帰る事を拒んだ。

 理由は一つ、この世界でエロゲをやりたいから。


 しかも寝狐。

 たちの悪い事に、天界から支給される資金で、エロゲを買いまくってる。


 そしてそして。

 本来、寝狐がしてくれる掃除や料理はというと。


「なんでか、俺がやってるんだよなぁ」


 母性本能というか、なんというか。

 寝狐をこのまま放置はできない。


(俺がなんとかしないと! って……思っちゃったんだよな)


 と、蓮は再び大きなため息。

 そんな彼の視線の先では――。


「れん! 見てくださいよ蓮! エロシーンに突入しましたよ!」


 と、狐尻尾をふりふり寝狐。

 けれどまぁ、蓮はそんな彼女を見て思うのだった。


(こいつが居ると寂しくないし、退屈もしないし……もう少し、このままでいいかな)

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寝取られ快楽堕ち狐娘~俺の世話をしにきた天使様の世話、いつのまにか俺がしていた件~ アカバコウヨウ @kouyou21

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