怒れる分情
”Rouge,tu va bien?”(赤、大丈夫?)
「真白さん、無事ですか?」二人の周りに人が集まってきた、真白、そして”Rouge”(赤)と呼ばれた分情の仲間達だ。
「日本語でいい、こいつら全員日本語話者らしいからな…それとてめえら、急で悪りぃが頼みがある。おれとあのおれそっくりのやつを二人きりにさせてくれねえか、どうやら因縁にケリつけねぇといけねぇみてぇだ。」
「え、赤が…二人…!?」仲間の一人が驚いて声を上げる。「おい、もう少し詳細な情報をよこせ。貴様はいつも説明を
「事が済んだらちゃんと説明してやるよ…あと、今あんまりぐだぐだ話し掛けんな、気が立ってんだ。」鋭い視線を仲間に送る赤。
「…ちっ…後でしっかり説明しろよ。」溜息をついたその子が、次はドッペルゲンガーの面々に言った。「そういう訳だ、そこの赤そっくりのやつ以外は
「瞳…どないする?」焔が尋ねたが、それとほぼ同時に瞳は手を上げて焔に制止の合図を送った、そして…
「情力発現「
彼女の目が青く光り、そして今話している黒髪の子と目を合わせる。
「!貴様…その目…!?」
対する彼女も情力を発現させ、目の色を変えた。彼女の目の色は青、「哀しみ」の具情者のようだ。
「……よし。」少しの時間黒髪の子と見つめ合った瞳は、小さくそう言うと情力を止めた。
「私と晶さんは黒髪の彼女を、韋駄天さんと焔さんは茶髪の彼女をお願いします。晶さん、すみませんが力を貸してもらっても?」
頷いた晶を見た瞳は赤達のいる方とは逆の方へ駆け出し、晶もそれに続いて走り出した。
「
「やれやれ…奴らの誘いに乗るのは
「んじゃ、アナタがワタシ達の相手してくれるのね、よろしく!ワタシは韋駄天、こっちは…」
韋駄天が言い終わらない内に、大きな
「何でもいいけど早くして、お
「え、何あの子ヤッバ。お腹減ったからって
「風音といいあいつといい…うちはまともなやつと戦えへん運命なんか…」
二人は情力を発現させて移動し始める。「ほな真白、気ぃ付けや…多分やけど黄の時より厄介やで、あの赤髪。」そう言われた真白だったが…
「…そうですね、具情者として目覚めといてホントよかった!」黄色い目になった真白が、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます