こんにちは。
かつての日本がそうであったように。庶民の知らないうちに戦争は始まり、犠牲はその庶民が強いられる。
どの国もどんな理由でも……取って付けた大義名分なんて塵よりもゴミなのに。
今度は誰が儲けるのかしら。
誰がホクホクするのかしら。
涙が止まらない。
痛みが止まらない。
悔しさが止めどなく溢れる。
優しく、厳しいく、激しいお話しを書いてくださった柊様に感謝です。
有難うごさいました。
作者からの返信
紫陽花の花びらさま、
こちらにも目を通して下さり、心のこもったコメントにレビューまで頂戴して、掲載してよかったと思いました。
まさに仰るとおりです。いつも犠牲になるのは庶民であり、ごく一部の人間がホクホクする。大義名分など意味がありませんね。
他人事ではない、かつての日本もこうではなかったか、と言うのは今の日本ではタブーなのでしょうか。僕のように外国に住んでいる人間が言ってはいけないのかな、と思ったりもします。
そこをあえて言及して下さったこと、自分が書きたかったことを汲み取って頂けたこと、本当に嬉しいです。こちらこそ感謝です。ありがとうございます!m(__)m
柊圭介様、こんにちは😊
久しぶりに訪問させて頂きました。
『鉛のカーテン』
これは決して空事ではなくて、今まさにこの世界で起こっている現実だと思いました。
娘の訴えに耳を貸さない父親の姿に何と頑ななと思っていましたが、それは娘の安全を守るためだったのですね。
すでに最愛の息子を亡くした父母の気持ちを思うと心が潰れそうです。
こうした戦争の犠牲者はいつだって、弱い立場の庶民です。
それに歯向かえば、更に悲劇が待っています。
このやり切れぬ思いはどこにぶつければいいのでしょうか?
誰が救ってくれると言うのでしょうか?
自分の無力さを感じずにはいられません。
赤いスープにも柊様の思いが込められているような気がしました。
「自由とは、どういう味がするんだろうね?」
俺には血の味がするような気がしてならないよ──。
この言葉に込められた思いは切ないです。
最後の父親の姿に、無念さと誇らしさとが入り混じっている気がしました。
柊様、今回も胸を打つ素晴らしいお話しありがとうございます✨✨
作者からの返信
この美のこさん、こんにちは😊 こちらへもお越しくださりありがとうございます。
あえて本文には国名を出していませんが、ロシアの侵攻が始まってからふつふつと考えていたことを短い話にしたいと思って書きました。
お読みいただいたとおり、父が娘にこういう態度を取ったのは、一筋縄ではない国の事情やその先に起こりそうなことを全部見越してのことでした。実際のロシア人にこの夫婦のような視点を持つ人がどれぐらいいるかは分かりません。でも子どもを持つ親としての気持ちは、国や思想が違っても本音は同じではないかと思うのです。
思想が統制されて、疑問を持つこと自体罪に問われるという状況は我々からすると異常に見えますが、一部の権力者が牛耳る国ではみなそうだったのでは、そして戦争以外でも色んなところではびこっているのでは、とも思います。
自由を手に入れるのには血を流さないといけないのか、というのを赤いスープに喩えてみました。
最後の父の姿は読む方には後味が悪いだろうと思います。でもそこに誇らしさを感じて下さったとのこと、なんと有難いお言葉でしょうか。書きたいことをまたもや汲んでくださり、丁寧なご感想、あたたかい評価を頂けて本当に励まされました。心よりお礼申し上げます。ありがとうございます!m(__)m
随所に込められた比喩的表現が素晴らしいです。何度も読み返して、考え込んでしまいます。
お父さん、娘が祖国を裏切ったと怒っているわけではなくて、その身を案じてのお芝居でしたか……。
社会主義国の洗脳は恐ろしくても、こうしてわかっている人は、たくさんいるのでしょう。
素晴らしい作品をありがとうございます。
作者からの返信
上田さん、こちらにもお越しくださり、コメントもありがとうございます。
本文では国名を出さず、食べ物や色に気持ちを込めたり、比喩的な言葉で表したいと思いました。読み取っていただけてとても嬉しいです。
ロシアの情報のコントロールや印象操作は自分の想像を超えるもので驚くばかりです。でも、もしかしたら本当のことを分かっている人もいて、そういう人たちが内側から国を変えることができればと願ってしまうんですが……
読んで下さって、あたたかい評価までくださり、励みになりました。
ありがとうございました!m(__)m
コメント失礼します。
中盤まで、あの国ではこのような光景が日常なのだろうなぁ……と思いながら読ませていただきました。
そしてラスト、お父さんとお母さんがどうなったかを思うと苦しくなります。
非常に重く心にズシンとくるお話でしたが、読ませていただきありがとうございました。
作者からの返信
kayakoさん、こちらにもお越しくださり、ありがとうございます。
こういうとき、情報統制されている国の家族にはなかなか聞き入れてもらえないという話がほとんどのようですね。
この両親のような人たちはまだまだ少数派で、やっぱり刷り込まれた考え方を覆すのは難しいのだろうと思います。
今では一般人まで送り込まれていることを思うとやるせないです。犠牲になるのは庶民なんですね。
重たい話にもかかわらずお読みくださって感謝です。コメントとあたたかい評価も嬉しかったです。ありがとうございました!m(__)m
編集済
胸に響くお話でした。
今、まさに戦いが起きている地の話を書くのは、色々難しいこともあったのではないかと思いますが、善良なロシア市民の代弁的なもののように感じました。
「自由の味」に「鉛のカーテン」……。お話の中に自然と、しかし象徴的に配置されていて、この生活が普通でないことを物語っていますよね。
夫婦が娘の話を聞かなかったのは、毎日流れるテレビを見ていたからではなく、そうせざるを得なかったからなんですね……。ニュースで反戦運動をしている人たちを見ていると分かりますが、彼らが国の悪として捕まってしまうのをみて、彼らの一人ひとりが戦うには、とても難しい世界だなと感じます。
しかし、夫婦が最後に立ち上がって反戦運動に参加したのには、涙が出そうになりました。
娘はテレビに映る、両親の姿を見てどう思ったのでしょうか。私はとても複雑な思いを抱えたのではないかと想像します。
早く元の生活に戻って、夫婦と娘の間で言い争いなどが起こらない世になって欲しいです。
作者からの返信
彩霞さん、本作にもお越しくださりありがとうございます。
この話を書いてから半年以上、まさか今でも戦争が続いていて、自分の生活にまで影響が及ぶなんて、この時は想像もしていませんでした。この話のような民衆の蜂起が起こってくれることをどこかで期待していました。甘かったなあと思います。ロシアの現実を知るにつれ、この考え自体が西側的なんだなと思い知らされます。
>彼らの一人ひとりが戦うには、とても難しい世界
実際に反戦運動をしている人たちが、仰るように国の悪として捕まるうちは何も変わらないのでしょうね。最後の光景を見ている娘が何を感じたか、そこにも思いを馳せてもらえて嬉しいです。
キーワードにも触れて下さりありがとうございます。象徴的な言葉を彼らの生活と重ねたいと思いました。
これも例によって万人に共感を得られる話ではないのですが、趣旨をご理解いただき、丁寧なコメントをくださり、ありがとうございます。
あたたかい評価にもとても励まされました。
心よりお礼申し上げます!m(__)m
編集済
この小説を書かれて公開されるのは、大変な労力と勇気が必要だったのではないかと想像します。ウクライナ侵攻が始まって半年になりますが、多くの命が犠牲になりましたし、今でも、この物語のように引き裂かれた家族が多数いるのですよね。自国を離れて英国に避難したウクライナ人の知人と、アメリカ在住のロシア人の知人がいるのですが、二人は高校生のときに友人同士でした。それぞれ、今どんな思いを抱えて暮らしているのだろうと思います。
非常にリアルな物語に、胸を打たれました。一日も早く平和が訪れてほしいと祈っています。
作者からの返信
かしこまりこさん、お読みくださりありがとうございます。
テーマが現実に起こっている戦争だったので気軽に書けるものではありませんでしたが、どうしても何か残しておきたいと思いました。ちょうどロシア全体に対するバッシングの風潮が強くなっていたのと、ロシアでも反戦デモが小規模ながら起こっているというニュースも見て、この夫婦のような気持ちの人達もいるかも知れないと思ったのです。でもこの国の教育や考え方が強く染み込んでいる人達が本当にこんな行動を起こすかは……、正直フィクションの域を越えていないかも知れません。
ただもうひとつ、家族や親子もテーマにあって、その感情は東西とか思想とか関係ない普遍的なものではないかと思います。
兄弟のような国同士で、仰るような友人同士がこんなことのために断絶させられるのは苦しいですね。でも個人単位ではどうか憎みあって欲しくないとも思ってしまいます。
長くなり失礼しました。真摯なコメントをいただきとても嬉しかったです。ありがとうございましたm(__)m
柊圭介様
少ない文字数の中に、様々な立場の人々がリアリティを持って描かれていて、見事です。危険を感じて娘を鬼の心で諭す父親、影で支える母親。無念の死を遂げたであろう息子。両親に真実を伝えたいと必死の娘。でも、真実はもうとっくに両親は分っていたのですよね。この家族がこの先再会できるかわかりませんが、これが国家のあるべき姿ではありませんよね。家族が幸せに生きられるために国は役割を果たすべきであって、国の道具にされてはいけない。でも、いつの世も人々は勝手に戦いに駆り出されてしまいます。
なぜ戦争を始める指導者に、殺人罪が適用されないのか不思議です。大義名分があれば殺人をして良いのであれば、どんな人も情状酌量されてしまうことになりますよね。
未だにウクライナでの戦いは続いているのに、報道はグッと少なくなってしまいました。彼方の出来事になってしまっていて、これではいけないと思いつつも何をすることなく過ごしてしまっている私自身も同罪だなと思います。
静かな怒りと共に、真実を淡々と語ってくださりありがとうございました。
作者からの返信
☆涼月☆さん、お越しくださりありがとうございます。
ひとつの家族の中にそれぞれの立場や生き方、考え方があって、ずっと同じ家族ではいられない(こういう状況では特に)と思いながら書きました。そこを見出していただけてよかったです。
国家元首のエゴによって家族が壊されるのは、仰るとおり国の在り方が間違っているとしか言えません。でもロシアのような体制の国では、国民の思考回路も民主主義の国の人間には計り知れないところもあり、この展開も僕の理想を書いてしまったような気もしています。ただ親が子を思う感情には国の主義もなにも関係ないと思いたいです。
これを書いた頃は報道も戦争一色でしたが、確かに長引くにつれてウクライナの報道も少なくなってきましたね。戦争状態に慣れるというか、だんだんよその出来事になっていくようで、それも危ういことだと思います。
国際社会が見守る中で独裁者にちゃんと裁きが与えられる日がくることを祈っています。
丁寧なコメントに加えて、あたたかい星もくださり、ありがとうございました!m(__)m
柊圭介様
はじめまして。ブロッコリー食べたいと申します。最近カクヨムに登録したばかりの読み専です。
星都ハナス氏の『♥カクヨムの天使♥』第6話「モーパッサンていいよね♡」で
柊圭介様に興味を抱き、御作に伺いました。
星都ハナス氏曰く「柊圭介様は、繊細で美しい風景と心理描写が秀逸。もぐら繋がりで、カクヨムの息子。ユーモアのセンスに優れ、紳士である。『ジュールの森』も読んでみよ」とのことでございました。
まさに的を射た素晴らしい評価であると感じます。
しかも、星都ハナス氏の御子息! これはもう、何をかいわんや…であります。
柊圭介様へコメントする際は、名前を出しても良いとの了解を得ましたので
星都ハナス氏の名前と言葉を使わせていただきました。
前置きが長くなり、申し訳ございません。
『鉛のカーテン』
読み終えた後はしばらく涙が止まらず、PCの前から動けませんでした。
哀しみが溢れ、深く深く考えさせられたお話でした(読み専ゆえ文章に多少の難がありますことご容赦下さいませねm(__)m)。
柊圭介様が『鉛のカーテン』を発表されたのは、3月13日。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって比較的早い時期でしたね。一か月にも満たない期間で、これだけの作品が書けるなんて、本当にすごい作家様なのだと感嘆いたしました。
そして、この4,478文字に込められた柊圭介様の平和への祈りの熱量がひしひしと伝わって来るのであります。熱い御方だ!
『鉛のカーテン』は、実際に起こり得た……否、実際に起こった出来事なのではないかと思うのです。反戦集会で「(国境警備に配属された)息子が帰って来ない」と声を上げたロシアの母親たち……しかし、彼らは皆、オリガとイヴァンの両親のように国家権力の渦に巻き込まれ、抑え付けられてしまったのでしょうか。
21世紀になった現代でも、このような旧態依然の野蛮な行為を是とする国が、わが日本国の隣に位置していることを忘れてはならないという事実も御作により改めて教えていただきました。
素晴らしい小説を読ませていただき、誠にありがとうございました。
作者からの返信
ブロッコリー食べたいさん、はじめまして。
ハナスさんのエッセイをご覧になったんですね!それはいい出会いですね。ハナスさんは色んな方の作品をご存じなので、僕も読むときの参考にしています。とても優しい方ですね。息子なんて呼んでもらえると恐縮してしまいますが、懐の大きな方なのでいつも甘えています。
本作へのコメント、感激しました!なんという丁寧なご感想でしょうか。お気持ちが強く伝わりました。
戦争を題材にした話はデリケートで、この話も嫌な方は嫌だろうなと思っています。でもこうして心を込めて読んで頂けると光栄で、書いた甲斐があります。
侵攻が始まってからあっという間に世界が一変した感じですね。特に情報量の多さは、これが21世紀の戦争なのかとひしひし感じます。そのなかでロシア人兵についてのニュースを目にするたび、彼らやその家族はどう感じているのかと思い始めました。
戦争は国と国との間のものですが、その下敷きになるのはいつも庶民ですね。それはロシアの側であっても同じではないかと思います。
特にこの国は声を上げることすら不可能に近いので、この両親のような人たちはすぐに弾圧されるでしょうね。この話では両親の思考と行動をラディカルなものへ変貌させましたが、実際のところ、ここまでたどり着くのかどうか。こういう声が高まって欲しいと思いつつ、それは民主主義国に住んでいる者の思考でしかないのか、と思ったりもします。
今も続いている現実。世界はこんなに脆弱なのか、色々考えさせられますね。
長々と失礼しました。重たい話を読んでくださり、このようなコメントまで頂けて本当に感謝です。あたたかい評価もありがとうございます。心よりお礼申し上げます。m(__)m
編集済
さすがは柊さん。私など悶々と虚ろに揺れているしか出来ませんでしたが、このような素晴らしい物語を。心より感謝ですっ
我々人間には、未だ真実は見出だせない。見えるのは点としての事実のみ。それを繋げて巻物としたのが歴史ですが、歴史とは物語そのものだと思うのです。
点を、みる角度。
点の、繋ぎかた。
それだけで物語は全く異なるものが幾つも幾つも紡がれます。語る口の数だけ歴史はあるのだと思うのです。
では、幾つも転がるその歴史を、我々はどのように用いるのか?
それが、哲学だと思っているのです。
自らの妄想の中だけならば、ときには荒唐無稽なスカッとした勧善懲悪冒険譚だっていいでしょう。地図を眺めてニヤニヤする分なら無邪気な戯れです。
しかし。もしもそれを『物語る』なら。
哲学を以てせねば、この言霊は危険に過ぎるのだと思うのです。
人とは何をして何処へ行くのかと思い悩める哲学を以てして、はじめて歴史という物語は語りうるのだと信じます。愚者は経験を語り、賢者は歴史を語るといいますが、なまじ半端ならば身の回りの経験譚を感情豊かに語り上げた方が余程好ましいということかもしれません。
父親は娘の身を案じて愚者のようにただ繰り返した。未来を担う娘との縁が切れてはじめて、たとえ積み重ねられるだけの愚行とは知りながらも、妻と共に立ち上がった。未来を託して。
あまりにも無惨で悲しく心苦しいこの姿は、今実際、起こっていることなのだと突きつけます。
対岸の火ではなく。
我々一人一人が問われている。
狂気なる理不尽を見事に物語へと紡いでいただき、感謝です。
しまった!つい長文を失礼致しました!
作者からの返信
呪文堂さん、お読みくださりありがとうございます。お体は大丈夫でしょうか?体調のすぐれない時には重たい内容だったと思いますが、こんな丁寧なコメントまで恐れ入りますm(__)m
点を見る角度や点と点をどう繋ぐかで、いくつにも物語は変わってきますね。それぞれの国で教えられる歴史がまさにそういう感じでしょうか。
僕は哲学にも歴史にも詳しくないので、そこを掘り下げることはできません。なのでどこにでもいるひとりの人間という単位でこういう話にしました。自分が書けるのはささやかな家族の歴史ぐらいですが…それが積み重なって国の歴史になっていくのかなと思います。
ひとつの国で、ひとつの価値観でしか生きてこなかった者が変わることの難しさと覚悟は、もしかしたらどの国でも共通するのではないかと思います。頭では分かっていても行動に移すことは別の話で。今のロシアではこの両親のような人たちは現れないかも知れませんが、フィクションだからこそ希望を書いてみたかったです。
お体がすぐれないにも関わらずとても深いコメントに感謝です。とりとめのない返信になってすみません。無謀なテーマだと分かっていますが、なんとか物語の形になっていれば幸いです。あたたかい評価もいただき、お礼申し上げます。
くれぐれもお大事にお過ごしください。ありがとうございますm(__)m
こんばんは、はじめまして。
読み合い企画より参りました。
御作を拝読して、今まさに世界が直面している戦争について考えさせられます。信じるしかなかった主人公が悪いのか、情報を制限する指揮系統?
大きな時代の流れの中、私たちには何が出来るのでしょう。そして、現在も戦地にいるだろう人々を思うと涙が出ます。
素晴らしい作品を読ませていただき、ありがとうございました。これからの活動も応援しております。
作者からの返信
mk*さん、お読みくださりありがとうございます。
プロパガンダは日本も含めて色んな国が経験していることですね。戦時中だけでなく、平時からひとつの考えを植えつけられた人々が立ち上がるのは容易ではないと想像します。このようなラストですが、この国からもっと目を覚ます人が増えて欲しいと願っています。彼らを憎むのではなくサポートすることも「西側」のできることだとも思います。
コメントにあたたかい評価も下さり、こちらこそお礼申し上げます。mk*さんもよい執筆活動を続けられますよう。ありがとうございますm(__)m
編集済
まさに、今の世相を表す短編小説ですね。西側諸国に住んでいるロシア人たちは今、ピリピリしているでしょう。戦争が始まり、ロシア人への当たりは強くなっていますし、一方で、もし下手な発言をすればロシアに帰国した時に警察に逮捕されかねない。それでも勇気を持って反戦を叫ばれているロシア人には頭が上がりません。きっと、ロシア国内に住みながら、このお父さんと同じ状況にある人は少なからずいるでしょう。家族を守るためにも、迂闊に政府に反する発言を出来ない。民主主義を守る意味、よくよく考えて行動しなければ、いずれ今我々が手にしている「自由」も失いかねない危うさを感じます。
世の中がどんどん異様な様相を呈して来て、とても気分が暗いです。ウクライナへのロシアの軍事侵攻が始まったというニュースを目にした時、ショックから暫く何も手につかなかった。ドイツでは連邦軍への予算を増額し、軍備拡張に充てるとショルツ新首相が表明しましたが、どんどんきな臭い方向に世界が進んでいるようで戦慄を覚えます。ドイツが今まで連邦軍の軍備を抑えて来たのは、一重にナチスの反省あってのことだったのでしょうが、状況が状況なだけにそうせざるを得ないのでしょう。日本でも核装備論が噴出し、極右論者が余計に台頭しておりますが……。
あまり政治的な発言は小説を書く場でするつもりはなかったのですが、矢張り「戦争」というものがより身近に感じられるようになった今、黙っている訳にもいかないのかな、とも思います。「自由」を守る意味。よく考えなくては、と思います。独裁国家や独裁を志向する者が得をする世の中であってはならないと強く思います。
作者からの返信
ひろたけさん、お読みくださりありがとうございます。
日本にロシア人の知り合いがいましたが、その方は今どういう気持ちでいるか、母国の家族に対してどうしているかと思います。この国籍を持った人達が自分の身の危険を顧みずに発信することは本当に勇気が必要ですね。でも一番勇気が必要なのは本国の人達だと思うのですが…。こういう犠牲を出すような話をよしとしない人もいるでしょうが、現実に即したうえで、その先にこの父のような人たちが増えていってくれればと、民主主義の側の人間からすると思ってしまいます。
カクヨムのような娯楽のサイトで政治的なことを書くのを控えるのもひとつの考えだと思います。民主主義や自由は与えられるものではなく、自分たちで守るものですね。暴力をふるうものが正しい世の中にだけはなって欲しくないです。
丁寧なコメントにあたたかい評価も頂き、励まされました。ありがとうございますm(__)m
こんにちは。
現在両国を覆っている悲劇を思うと、胸が痛くなりますね。
正義や真実は言いようでなんとでも作れるのかもしれませんが、家族を愛する感情まで捻じ曲げることはできなかったのかな、と思いました。
早く戦争を終わらせたいですね。できれば、多くの人が公正と考えるものが守られる形で。
作者からの返信
久里さん、こんにちは。お読みくださりありがとうございます。
今の状況を見て沢山の人が胸を痛めていますね。
正義だろうが何だろうが、理屈や圧力でいくらでも変えられてしまうことが怖いです。「家族を愛する感情まで捻じ曲げることはできなかった」仰るとおり、制圧できないものってあると思います。本当にこの状態が早く終わって欲しいです、それも弱い者が服従しないやり方で、終わらせてほしいですね。
コメントとあたたかい評価、とても嬉しいです。ありがとうございますm(__)m
もうダメ…胸が震えてうまく言葉が出てきません…
まさに今、両国で起きていることだと思います。
今だからこそ心臓をギュウッとつかまれるような痛みを感じる作品ですが、今だけではなく、ずっとずっと忘れてはいけないことが書かれています。カクヨムのトップに掲げておきたい。
どんなに文明が発達しても、これだけ個人が通信機器に触れる時代になっても、戦争はなくならないのだということを、改めて確認させられますね。
一刻も早く、この作品が過去の話となりますようにと、願ってやみません。
とても素晴らしい作品でした!
作者からの返信
黒須さん、お読みくださりありがとうございます。コメントからお気持ちが伝わってこちらもグッとなりました。こんな風に強く感じ取ってくださると、迷ったけど書いてよかったのだと思えます。「ずっとずっと忘れてはいけないこと」その通りですね。掲げておきたいなんてお言葉が有難すぎて……。
どんなに発達したつもりでも昔と同じことを繰り返す、そのことを今リアルに感じますね。
気持ちを汲んでくださった真摯なレビューにも感激しました。辛い内容ですが、言いたいことを分かってもらえるって本当に嬉しいです。すごく励みになりました。心からお礼申し上げますm(__)m
すごくすごく魂のこもった作品に拍手を送りたい気持ちでいっぱいです。
書く人ならば、今の世界の状況を見ながら「何か書きたい」と思っている人は沢山いると思うし、実際、私もストーリーを頭の中で巡らせたりもしています。だけど、やっぱり難しいんですよね。構想があるのは現実とは少しかけ離れた所での平和を望む作り話。でもそれだって難航して作品にならなそうな気もしています。
だから、現実に即したお話を、あたかもノンフィクションであるかのように作り上げられている事に目を見張る思いです。辛い現実と向き合って、沢山考え、伝えたい気持ちが本当に強くなければ、こんな風に練られていて、メッセージのこもったストーリーは浮かんでこないと思います。
現実の愚行に対して自分の出来る事を行うという意味で、このお父さんと同じような勇気を柊さんに感じました。
でも、テレビで父の姿を見た娘さんは、自分が仕切りに語り掛けた事を後悔したんじゃないかと思います。いくら尊い事を行ったとしても、皆の英雄になったとしても、愛する人の命はこんな形で失いたくない。
自由の味は血の味…
勇気ある人達が血に染まっていくのは耐え難い現実ですね。
それから
「黙っていることが賢いことだと、いつから覚えたのだろう」
というキャッチコピーは、戦争に限らず胸に刺さる言葉です。
言葉は怖いです。心のままを言葉に出来なかったり、上手く伝わらなかったり、人を傷つけてしまう事もある。怖いから黙っていようと思ってしまう事は多い気がします。だけど黙っていては伝わらない事がほとんどですよね。
胸が詰まりそうなので、ちょっと楽しいお話を。(トクニタノシクモナイケド)
赤いスープ。ビーツは食べる血液と言われるほど栄養価の高く、自転車選手に人気の食材です。私もよく使用しますが、生のビーツを切るだけで手もまな板も赤く染まるので、誤って手を切っても分からないかもって思います。ここも血に染めたくないので慎重に調理しようと思います💦
作者からの返信
ふうこさん、お読みくださり、再度こちらへ丁寧なコメントをありがとうございます。
この内容に着地するまで自分も頭の中で難航しました。気持ちを訴える方法も色んな形があるし、逡巡しますね。できるだけリアルに近づくよう作りましたが、実際にはこういうことはなかなか起こりにくいだろうと思います。なので、かの国の人々に対する自分の希望も存分に入っています。
とはいえ、それもまた、もどかしく見ているだけの西側の人間の価値観なのかも知れません。
娘の心情、なんとも言い難いですね。誇りに思うのか、後悔するのか。これはもう読まれる方のご想像にお任せします。
キャッチコピーにも触れて下さり嬉しいです。これは民主主義であろうが同じことだと思います。同調することや空気を読むことが求められる社会では、見えない圧力と同じではないでしょうか。
あ、豆知識もありがとうございます。実はビーツはちょっと苦手でした…(笑)体にいいんですね。
細かいところまで読み込んでくださり、本当にありがとうございます。思いのこもった熱いレビューにも感激しました。「一つ一つの小さな行動が「無」ではないと信じたい」勇気づけられます。心からお礼申し上げますm(__)m
とてもリアルに伝わってきました。ロシア国民が本当に気の毒です。狂気の独裁者の暴走によって多くの人々の日常と命が奪われ続ける・・・
自由の味は血の味では、と想像した父親の悲壮な行動が刺さります。
赤い根菜、ビーツのスープかな?おいしそう・・・と思って読み始めましたがとてもメッセージ性の強い作品ですね。日本でも危機感を感じている人は多いのですが、ヨーロッパにお住まいですと、さらに深刻な緊迫感に見舞われていることでしょう。
一秒でも早く、あのリーダーが良心に立ち返ってくれることを願います。
作者からの返信
神原さん、お読みくださりありがとうございます。
ロシア国民もまた独裁政治の被害者ですね。自分たちで選んだリーダーだという人もいますが、果たしてまともな選挙がされているのかと考えると…みんな鉛のカーテンに閉ざされているのではないかと思います。
日本の空気感は分からないのですが、こちらでも普通に生活は続いていて、同じ大陸で戦争が起こっているのがまだ信じられません。おそらく色んな影響がこれから出てきますね。
一刻も早く独裁者の座を引きずり降ろしてほしいと願います。
コメントもあたたかい評価もとても嬉しかったです。ありがとうございますm(__)m
本音を言えない社会、そもそも情報が全く入らなかった時代が、私たちの国にもあったように思い、涙が出そうになりました。
今が世界の分岐点なのか、それともあの男の妄想で終わっていくのか。
どちらにしても、ウクライナやロシアの方々のことを思うと、悔しくて、苦しくて、胸が痛みます。
心が締めつけられるような作品を、ありがとうございます。
作者からの返信
蜂蜜の里さん、お読みくださりありがとうございます。
戦争中のプロパガンダはどこの国も経験しているとは思いますが、大戦中の日本の言論弾圧や報道規制、お互いがお互いを見張るような世の中は、決して今のロシアから遠いものとは言えませんね。
外側から出来ることには限度があり、本当に変わるには内側からではないかとどうしても思ってしまいます。
こちらこそ、お読みくださりコメントも寄せて頂き、ありがとうございましたm(__)m
>この国にも歴史があるように、我が家にもささやかな歴史はある
この一文が胸に刺さりました。前線に送られてるロシア兵が気の毒でならないです。あんなふうに蝿みたいに死ぬために生まれてきたわけじゃないでしょうに。
私はロシア人もウクライナ人も知人にいるので、今回の戦争は個人的にもやるせない思いです。綴るのが苦しいお話だったかと思いますが、発表して下さりありがとうございました。
作者からの返信
橋本さん、お読みくださりありがとうございます。
そうですね、何も知らずに前線へ送られて、捨て駒のように扱われるロシア兵もまた戦争の犠牲者だと思います。この親のような思いをしている人々、ロシアにも沢山いるんじゃないでしょうか。
お知り合いがいらっしゃると余計に近くに感じることと思います。やるせないですね。
これを書くのは決して簡単ではなかったので、察して下さりとても有難いです。こちらこそ、コメントやあたたかい評価も含めてお礼申し上げます。ありがとうございますm(__)m
初めまして。柊さん。コメント失礼いたします。
そして、自主企画に参加していただき、ありがとうございます!
先ほどアップされた星都ハナスさんの近況ノートでご紹介されていて、すぐに飛んできました。
まさにですね。先日テレビで全くこれと同じ状態で、父や母とは話が通じないと言っているロシア人の方のインタビューを見ました。
どうしたらいいのかを、毎日妄想してしまいます。反戦の思いのある人が全員で捕まってしまったら、街から誰もいなくなって、もう戦争ができませんでした。とか、いったい、どうやってら早く平和的に解決できるんだろうと、考えてしまいます。
今日の朝のニュースを見ていたら、日本も危ないなと思ってしまいました。あの独裁者は、21年も前からウクライナへ侵攻することを決めていたそうです。
北方領土のことも、どう考えているのかと思って、恐ろしくなりました。
この戦争が、世界の大きな分かれ道になる気がしてなりません。
なんとしても、戦争のない平和な世界を、子供たちに残したいです。
長々と、コメントしてしまい、申し訳ありません。
そして、このまま、レビューとさせてください。
たくさんの方に読んでもらいたいです。
拝読させていただき、誠にありがとうございました。
作者からの返信
和響さん、はじめまして。お読みくださりありがとうございます。
企画への無言での参加失礼しました。先日和響さんの作品を拝読して、思いを広げようという強いお気持ちを感じました。民主主義の世の中でも事なかれ主義です。その中で声を上げるのは別の意味で容易ではないと思います。
この話はリアルな状況の中でひとりでも多く立ち上がる人が出てきたら、という願いを裏側に込めました。表面だけ見たら暗い話でしかないと思いますが、こういう動きが内側から出てくるのを本当は期待しています。そしてそんな期待ぐらいしかできない西側の国の無力感も痛切に感じております。この父親のように外側の声に耳を傾ける人々が増えて欲しいと願うのみです。
丁寧なご感想、レビュー、誠にありがとうございました。心よりお礼申し上げますm(__)m
今の現状をただ事実に基づいて解説する作品、ひたすら平和を祈り求める作品で心を落ち着かせてきましたが、柊さん作品で心の奥まで整地されたような気がします。
書いて下さりありがとうございます。
国民が強い指導者を求めて、築かれた国。情報規制し、自分に聞き従わない者を粛清する独裁者が支配する国。その中で立ち上がる勇気や覚悟は相当なものだったでしょう。
愛する家族が犠牲になって初めて、真実を追い求める人は多いと思います。
俺には血の味がするような気がしてならないよ──。
からのお父さんの魂の叫びに泪が出ました。
タイトル、サブタイトルの付け方、胸に迫ります。
たとえ自分の命を犠牲にしても、自由をもたらそうとした父親に感銘を受けました。
と、同時に一番戦争を止めて欲しいと思っているのは、独裁者なのではないかと憶測する今日この頃です。彼にとっても自由は血の味がすると思うのです。
作者からの返信
ハナスさん、お読みくださりありがとうございます。
「心の奥まで整地されたような気がします。」
有り難いです。そう言って頂けると、迷ったけど書いてよかったのだと思います。
実際にロシアに住んでいる人たちがどんな気持ちなのか、情報が入ってこない分書くのが難しかったです。でも人には普遍的な感情があると思います。この場合は息子がきっかけですが、悲しさとか悔しさ虚しさとかはどんな国の人でも持っている感情で、そこを書きたいと思いました。
なんでも統制されることに慣れてしまっている人たちが、自分の意志を持つのは簡単ではないでしょうね。でも、なんとかこういう動きが国内で出てこないかと願ってしまいます。
独裁者本人は何を思っているのか。いずれ血の味をみるのでしょうか。
丁寧なご感想とあたたかい評価まで下さり、ありがとうございますm(__)m
ごくごく近い将来のある日。
そんな風景のようなお話でしたね。
モスクワの日本料理店の方が、食料も日用品も多くあり、ウクライナで戦争が起きているとは思えないというコメントしてました。
でも実際にATMでは長蛇の列で、西側諸国の企業が撤退していて、リース契約していた500機を超す航空機を借りパクし、一時撤退した企業の資産や施設をロシア政府が国営企業として運営すると説明。
日本政府にも「北方領土の件は無いものとするように。」と上から目線で行った事でSNSでも荒れてますね。
今後ロシアとは適切な契約は出来なくなったと世界中で分かってしまいました。
日本で学んでいる留学生の仲間にはロシア人もウクライナ人もいてお互い大切な友人なだけに困惑しているという話も聞きました。
何をプーチンはしようとしてたんでしょうね。
兄弟国だと言われて仲良くやってた国を分断するようなことをして誰が得をしたんでしょう。
作者からの返信
clipmacさん、お読みくださりありがとうございます。
毎日色んな事が次々と報道されますね。ロシアの言い分を読んでいると無理がある理屈ばかりで、これを信じる人がいるのかと思ってしまいます。当事国の人間がどう考えているのか…そこにも鉛のカーテンがかかっていますね。
個人単位では親族も友人もいるはずの二つの国がこうなるとはやるせないです。独裁者のエゴを止められる手立てはないのでしょうか…
丁寧なコメント頂きお礼申し上げますm(__)m ありがとうございます。
編集済
冒頭から引きこまれ、そのまま一気に読ませる、すばらしい傑作でした。
70余年前のような状況が世界各地で起きても不思議ではない現実……。
たいへんおかしな言い方ですが、こういう作品、わたしも書きたかったです。
作者さんの圧倒的な筆力には及びもつきませんが、でも、書きたかったです。💦
作者からの返信
上月さん、お読みくださりありがとうございます。
なんという有り難いお言葉でしょうか。こういう題材を扱って、ちゃんと書けているのか不安だったので、本当に嬉しいです。
本当に、20世紀のことが繰り返される皮肉。これが現実だと思うと虚しいですね。
コメントとても励みになりました。あたたかい評価までくださり、ありがとうございますm(__)m
この時期に柊さんが作品を書いてくださったこと、とても嬉しく思います!
鉛のカーテンというのが言い得て妙だと感心しました。年をとればとるほど、信じていたものが実は偽物だったと受け入れるのは自身の根底が崩壊するようで、鉛のカーテンで閉ざしてしまうのですよね。
結末としては悲しいものではありますけれど、でもわたしはお父さんの勇気ある行動を称賛しますし、耳を塞ぎ目を閉じたまま生涯を終えるよりも、真実に目を見開いて声をあげた勇気は決して無駄なものではなく、お父さんにとって最後に意地をみせた生き方だったのではないでしょうか。
国旗の成り立ちの本を読むと、赤色は戦争で流した血を意味する国が多いんですよね。だから自由の味は血の味がするというのは真実味があるなって思います。作中の赤いスープがピリリッとしたエッセンスを添えていますね。
指導者の人格はもちろんですが、一般の人でもウクライナ人に酷い言葉を投げる人がいますね。物理的に精神的に、人を傷つける行為を平気でする人はまだまだ多くて、平和への道のりは遠いなって思います。
長文失礼しました。
かっこいい作品です!!
作者からの返信
遊井さん、お読みくださりありがとうございます。
この話を書くのは簡単ではなかったので、お言葉がとても嬉しいです。タイトルは多分お察しの通り鉄のカーテンからとったものです。ソ連のことを調べているときにこの言葉を思い出しました。何も変わっていない国の在り方と、銃弾に使われる鉛をイメージしました。
民主主義で資本主義の国しか知らない自分からすれば、この主人公の苦しさがどれだけ書けているのかは分かりません。この国で苦労してきて、信じてきたものに裏切られたと知った時の辛さはどれほどでしょうね。鉛のカーテンは国家権力の情報操作や弾圧だけでなく、個人の心にもかかっているかも知れないと、コメントを頂いて思いました。
自由の味は血の味、というのは、フランスの歴史からふと思いつきました。自由とか民主主義を手に入れる時って必ず血が伴うのかも知れません。できれば命を落としたり血を流すようなことは21世紀では起きて欲しくないのですが。
いつも丁寧なご感想、しっかり読んでくださっているのが伝わって本当に嬉しいです。あたたかい評価もありがとうございますm(__)m
むかし、チャウチェスク政権が崩壊したルーマニアで、国民が自由になった感想を聞かれ「チョコレートよりおいしい」と言っていたのを思い出しました。
独裁政権下では息をひそめ、無味乾燥を味わいながら生きていかなければならないのでしょう。
それは、生きているといえるのかどうか。独裁者は隣国の国民の命だけでなく、自国の国民の心を殺しつづけているのです。
作者からの返信
澄田さん、お読みくださりありがとうございます。
ルーマニアの人の言葉がとても分かりやすいですね。
自分がこの主人公の気持ちをどこまで想像できているか分かりませんが、自分が信じてきたものに裏切られる辛さが書けていればと思います。言論弾圧の恐ろしさは、戦争を体験している人なら日本でもきっとわかるでしょうね。
仰るとおり隣国だけでなく自国の民も犠牲にする独裁者の心は計り知れません。
コメントに加えあたたかい評価までいただき、ありがとうございますm(__)m
老夫婦がこれまでの家族の写真を眺めていくシーンで、胸が詰まりました。
お父さんはどういう気持ちで娘に厳しい言葉を投げたのか。そしてこのラストシーン。本当に遣る瀬無いです。
でも、これが現実に起きていることなんですよね……
作者からの返信
陽澄さん、お読みくださりありがとうございます。
家族の肖像が虚しいですね。父親のやり方は不器用なのかも知れませんが、親というのは最後まで子どもを守りたいのではないかと……
フィクションですがあくまでも現実を踏まえたものを書きたいと思いました。この父親の存在が礎になってくれれば決して無駄ではなかったと、そういう願いも込めました。
コメントとあたたかい評価をいただき、投稿した時の胃の痛みも少し和らぎました。ありがとうございますm(__)m
コメント失礼いたします。
わからずやのお父さんの話と思っていたら、本当はまったく違いましたね。
戦争で傷つくのは国じゃなくて、人なんですよね。いつも人が不幸になってます。平和のほうがいいのに、どうして争うのか不思議です。
作者からの返信
烏目さん、お読みくださりありがとうございます。
最初の部分はミスリードを狙っていましたので、本音に気づいて下さって嬉しいです。でも多分父親もはじめは信じていなかったと思います。自分の価値観を覆すのは容易くないですよね。仰るとおり犠牲になるのは人なのに、どうして繰り返すんでしょうね。
愉快な話ではありませんが、コメントとあたたかい評価に感謝です。ありがとうございますm(__)m
この虚しさを、どう表現したらいいのでしょう……
独裁者の一存で、国が動き、国が傷つけられる。絶対に起こってはいけない戦争が、こうも簡単に勃発する。
この理不尽に、私達はどう向き合えばいいのでしょう……
ラストシーンが、あまりにも強烈に胸に刺さりました。
作者からの返信
aoiさん、お読みくださりありがとうございます。
まさに理不尽。どう理解すればいいのか分からないことばかりです。
フィクションではあるのですが、どうしても甘いものを書くことができず、このラストシーンになりました。実はものすごく不安な中で公開したんですが、気持ちを汲んでくださった素晴らしいレビューに支えられる思いです。本当に、世界平和を目指す上位法がないかと思いますね。そして、この父親のような人たちがどんどん現れてくれないかと。それが今自分が願うことです。改めて、問いかけるようなレビューに心からお礼申し上げます。ありがとうございますm(__)m
IT社会でプロパガンダも無理がある時代になりましたね。戦争そのものも、なんか時代遅れだなって思います。これほど人権が重視されることって、未だかつてなかったでしょうから。
時代に乗り遅れたおじいちゃんにはさっさと引退していただきたいです。老朽化甚だしい。
作者からの返信
みりあむさん、お読みくださりありがとうございます。
そうですよね、ここまで世界中の情報が知れ渡る時代に、まだ昔のままの頭でいることがあり得ないんですけど、それがまかり通る国のあり方が一番の問題だと思います。こんな終わり方をしてしまいましたが、こういう礎を築いてくれる人間が現れないかという願いも込めて書きました。あたたかい評価もいただき感謝です。ありがとうございますm(__)m
柊さんの作品、身につまされること、多いんですよ、色々と。はあ。(笑)
作者からの返信
こちらにもお越しくださりありがとうございます。
この話はすごく勇気が要って、今でも読まれると緊張します。
身につまされるってことはどこかしら共感して頂けるということでしょうかね。だったらなんか心強いです。
勝手に励まされてすみません。でもありがとうございます!