第六感ラブレター

シカンタザ(AI使用)

第六感ラブレター

「お兄ちゃん、おはよー」

今日も妹が可愛い。朝から俺のハートを鷲掴みにしてくる。

「おはよう。……ん? お前ちょっと顔赤くないか?」

「えっ!?︎……いやぁ〜昨日あんまり寝れなくてさ〜」

「なんでだ?」

「だって明日だよ! お兄ちゃんと私が初めて会った日!」

そうだったな。懐かしいな。あの時は確か俺が小学校に入学したての頃だから……4年前か。

「そりゃ楽しみにもなるわよね〜」

「まあな」

……実はちょっとだけ不安もあるけど。

「でもお兄ちゃんなら大丈夫だよ!」

「ありがとよ。頑張るよ」

「うん! 頑張ってね!」

よし! 元気が出たぞ! 気合いを入れて学校に行くか!教室に入ると既に何人かいた。いつものように自分の席に着く。でもなんだか落ち着かない。第六感からすると、なんか嫌な予感しかしないんだよな……。……おっ! 来たか。

「おはよう! 今日もいい天気だねぇ」

「ああ、そうだな」

声をかけてきたのは従妹だ。

「あれぇ? 何かテンション低いねぇ。どうしたの?」

「別になんでもねえよ」

「ふぅーん。あっそぉ。じゃあいいけどさぁ。……はいこれあげる」

と言って手渡してきたのは一枚の紙切れだった。

「なんだこりゃ」

そこには『今日の放課後に体育館裏に来てください』と書かれていた。……うわぁ〜ラブレターですかぁ。こんなん貰ったこと無いんだけど。しかも相手の名前も無いし。イタズラかな。

「それねぇ〜。多分告白だと思うんだぁ。まあ頑張ってねぇ」

……えっ?マジすか? 第六感からすると、これは本当にヤバそうな気がするんですけど。何この展開。全く予想してなかったよ。いや待てよ。もしこれが本当だとしたら…………。

「おい! お前ら!」

俺は大声でクラスの連中に呼びかけた。

「なんだ?今忙しいんだけど」

「うるせえ! ちょっと来てくれ」

「なんだよ。いきなり……」

文句を言いながらも付いてきてくれた。よしこれで全員揃ったな。

「いいか。これから大事な話をする。心して聞いてくれ」

「おう」

「分かったぜ」

みんな真剣な顔をしている。よしここからが勝負所だ。

「まず最初に言っておくことがある。……それは絶対に断ってくれということだ」

シーンとした空気が流れる。誰も何も言わない。

「俺には好きな人がいる。だから他の奴からの告白なんて受けられない」

俺の言葉を聞いて、クラスメート達がざわつき始めた。

「嘘つけ! そんな話聞いたこと無いわ!」

「そうだ! それにお前モテねえじゃん!」

「ふざけんな! 俺達を騙してんのか!」

まあ当然の反応だろうな。でもここまできたら後には引けない。

「いや、確かに今まで言ったことは無かったかもしれない。だが今回だけは違う。俺に好きな人がいることを信じて欲しい」

「……信じられるかよ!」

「そうだ! 嘘をつくんじゃねえ!」

ダメなのか……。くそっ!もうこうなったら最終手段を使うしかないな。

「じゃあ証拠を見せてやるよ」

そう言うと俺はポケットからスマホを取り出し、とある写真を表示させた。その写真とは、俺が女の子と一緒に歩いている姿だった。

「おい! 誰だよその子は!?︎」

一人の男子生徒が声を上げる。そしてそれに続くように次々と声が上がる。

「まさか彼女持ちとかじゃないだろうな?」

「許せん!」

おお……なんか凄いな。これだけの人数を相手にするのは初めてだから少し緊張してきたぞ。でもここで引くわけにはいかないからな。最後まで頑張ろう。

「まだ彼女じゃないけど俺が好きな子なんだ。」

「まあ一緒に歩いてる写真を保存するほどなんだからわかるけどさぁ……」

「ほら、こういうのってあんまり公にしない方がいいだろ?だから言い出せなくてさ」

「なるほどねぇ」

なんとか納得してくれたようだ。……良かった。正直かなり危ない橋を渡ったと思う。でも上手くいったから良しとするか。でもこの方法を使えば、告白されるのを防ぐことが出来るかもな。今後も使えるかもしれん。……でもこれを使う度に修羅場になりそうだな。

「この写真どうやって撮ったんだ? 誰かが撮ったのを送ってもらったの?」

男子生徒の一人が質問した。

「ああ、実は最近よく話すようになった子がいてさ。その子から送られてきたんだよ。それでその子が送ってきた写真の中にこの写真があったんだよ」

「なんかその子って変わってるな~」

その場の話を終えると俺は人目を避けて紙切れを捨てた。……なんか疲れたな。まあいいか。とりあえず授業の準備でもしよう。……ん? なんか教室の外が騒がしいような……。何かあったのかな? そう思いドアを開けると、そこには二人の女子がいた。……え? もしかして告白? マジ? うわぁ〜どうしよ!…………はっ! しまった。つい興奮してしまった。冷静になれ俺。落ち着け。まずはこの状況を何とかしないとな。

「あの……どうしたんですか?」

「あっ! あのね、一組の男の子に呼び出されたんだけど、どこにいるか知らない?」

……はい? どういうこと?

「あっ! 私も私も!」

……なんですかこれは。

「いや……知りませんけど」

「そっかぁ……残念。じゃあね〜」

……一体なんだったんだ。さっきの紙切れといい今のこの状況といい……。……ん? なんか廊下に紙切れが落ちてる。さっきの二人が落としたのかな。どれどれ……。

『今日の放課後に体育館裏に来てください』

これにも? もしかして悪ふざけでいろんなところに配られてるのか?

そんなこんなで放課後になり、下校中に俺は襲撃を受け、重傷を負った。

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