第13話 カクヨムのユーザー

今日もカクヨムで小説を読んだり、書いたりしているのは、交通事故に巻きこまれた、25歳の女。

入院中のある日、検査が終わり病室に戻り、スマホを手にした。


その時!病室の窓側から声がした。


・・・来たれ!転生者よ・・・


何?


・・・我が声が聞こえたなら、その鍵を手にするのだ・・・


女の目の前には金色に光る鍵が空中に浮いていた。


女は折れている手で必死に鍵を摑んだ。


すると、身体が鍵に吸い込まれていき、七色に光り輝く空間へと飛ばされた。


ほ、本当に!転生なんて、本当にあるの?


そこへ、耳が尖った本で見た事があるエルフ族のような人間が現れた。


・・人間よ。良く来てくれた。調べによると、肋骨と大腿骨が折れ、脳に損傷があるとの事

近いうちに、お前は病室で死ぬ事になる・・


嘘をつかないで!アタシは、まだ生きてるわ!それに医師は今後はリハビリをしていけば元に戻るから。って言ってたんだから。


・・・希望と真実は違うのだ・・・

・・・残念ながら、その医師の話し通りにはならん・・・

そこでだ!我が世界に転生し、お前の好きにするが良い!


好きに?って、転生先では、スマホは使えるの?


・・・それは残念だが、使えん・・・


なら、嫌よ!まだ、続きを書いてる途中なんだから。


・・・続き?とは?なんだ?・・・


小説よ。ほら、これよ!


エルフはスマホの画面を見ると鑑定スキルを使った。


・・・なるほど!それの何が面白いのだ?・・


面白いとかは無いわ!ただのリハビリよ。指を動かすリハビリ!手の骨をくっつけていくリハビリ!


・・・いや、リハビリなど意味が無い。この先、お前は死ぬのだぞ?・・・


じゃ、死ぬ前に書き上げて見せるわ!アタシの作品をね!


・・・なんと無意味な事を!そのアプリはな、サクラとゆう者が、評価操作をしているだけだぞ?相手は仕事でやってるだけだ・・


・・・人間とは金に目がないのだな!愚かな種族である・・・


アタシは、そうゆうのに興味が無いわ!

自分の身体が治れば、それで良いの。

ただ、出来る事をやっているだけよ。


だから、行かないわ!アタシは書いて死ぬ!それで良いの。もう、放っておいて!


こうして、女は異世界には行かなかった。


その1年後、女は天命をまっとうした。






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転生したくない人 Mint @misty-1

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