第12話 小説家
ミステリーを専門に日々、執筆活動をしている小説家は、その日もトンネルを題材にした物語を書く為に現地に直接行き、下調べをしていた。
当たれば、映画化も決まり、生涯、困らない利益が得られるチャンスなのである。
そんな時、劣化したトンネルは崩れた。
くそー!これで人生は終わった・・・
フワーン♪
今、まさに崩れたコンクリートが頭上にぶつかる!そんな時、奇怪な音と共に魔法使いらしき女が現れた!
はじめまして。アタシは異世界の女神です。
異世界?良く聞く、あれか!
あなたには異世界で本を書いて欲しいのです。
行き先はブックアイランド。
本を生成し、本にて物を想像する本の世界です。
そんな異世界に行き、実際に生活をし、伝説にある光の本を想像し、世界の混沌を沈めて欲しいのです。
何で?ワタシに?他にも素晴らしい作者は沢山いるではないか?
それは、今、あなたは死に直面をしているからです。身体は死にますが、魂は異世界で残せます。あなたなら、きっと素晴らしい本を生成し、世界を平和へと導けるはずです。
そんなのは意味がないではないか?ワタシは、ワタシの人生でミステリーを書きたいのだ!
なので、魂だけは、他の身体に転生が可能なのです。
他の身体か?
小説家かしばらく考えた。
いや、ワタシはワタシのまま死にます。例え、世界を救えても自分を救えないのでは意味がない!
ブックアイランドは悪魔の本に支配され、人々の心は黒く染まり、死に絶えた。
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