第117話 続・トラベラー
山崎さん(29)がデパ地下の食料品売り場の片隅で
買った食材の袋をひとまとめにするべく大きな袋に詰め替えていると
背後から男女のヒソヒソ話し声が聞こえてきた
男「いいかげん疲れた」
女「ごめん、あと少しだから」
「俺の身にもなれよ」
「ごめんなさい」
「だから今日は嫌だって言っ・・・」
そこまで言いかけて男は気配を感じ、振り向く
不思議そうにこちらを見ている山崎さんと目が合い、慌てて口を紡ぐと
急かすように女の手を引っ張り足早に消えてしまった
狐につままれたように2人の消えた先を見つめる山崎さん
会話内容は大人のカップルなのに、男の声質が明らかに小さな子供のそれだったため
"えっ?"と振り向いた瞬間、男もこちらに気付いて振り向いたのだ
だがどう見てもそこにいるのは小学生低学年の男の子
男の子は"あっヤバい"と言わんばかりに、慌てて女の手を引いて去っていった
山崎さん「成長しない病気とかじゃなく明らかに小学生だったのよ。子ども相手の仕事なんだから見間違えないわよ。やっぱり最近、まわりで何か起こってる・・・!」
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