第33話 全くお前は

俺は先に布団でウトウトしていたが、あいつが寝室に入ってきた気配がしたので目が覚めた


が、いつものように金縛りで動けない


まあいい・・・いや、よくない。


ごそごそ隣の布団に入ったようだが、毎晩毎晩、夜更かしばかり。


一体いま何時なんだろうか。


こらこらこら・・・

寄るな寄るな。


おい、乗るな・・・

重い重い重い。


人が金縛りで動けないのを良い事に何をふざけとるのだ


早く降りろ!

重いんだって!!


あ・・・


ようやく悪ふざけをやめたようだ、体が軽くなる


あ〜トイレに行きたい気もするが眠たい・・・

折角眠りに就けそうなんだから、このまま続きを寝・・・あっ!


また?!

また乗ってきたんかアホ!!


うう・・・

尋常じゃない重さやな・・・


重い・・・

めっちゃ重い・・・

おまえ、殺す気か・・・


退けって・・・

早く降りろ・・・


くっそ〜体が動かん・・・ああっ?!


重い重い重い重い!

マジ潰れるって!!


くっ・・・

ぬう・・・

ぬ〜〜〜

ぬあ〜〜〜


「あ゛〜〜〜っ!!」


スッと金縛りが解けた


「さっきからお前はっ!!」


隣には誰もいない。

いや隣に布団なんて無い。


当たり前だ、俺は一人暮らしなんだから。


金縛り→霊体験と言う人も多いが

俺はそんなもの1度もない


ただ、こんな「夢」をしょっちゅう見てるだけだ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る