第23話 LINE

ある30代のサラリーマンが、会社支給とプライベートのスマホ2台持ちで


その2台ともにLINEを登録して、会社の方を架空の女性名・キミコと登録して、プライベートのLINE側に友達追加し


プライベートのLINEでタイムライン(現在のLINE VOOM)をUPした際に、さも“彼女”からのように、自作自演でコメントを入れていたらしい


男友達や同僚から「お前の彼女だろ、あれ?良き理解者って感じで良いよなぁ」と羨ましがられる度に、悦に入ってたそうだ


逆をいえばそんな男だから、彼女なんて出来るわけがない


ある日、架空の「キミコ(自分)」から


「まだ?」とだけ、文面が入っているのに気づき


なんだ俺?なんか間違えて入力して送信したのか?と、会社スマホのLINEを開いてみる


ところが「まだ?」なんて文面を入力した形跡がない


あれ?おかしいな・・・飲んでいて、間違えたから消したのかな?


それほど気にせず数日が経ったころ、また架空の「キミコ」から


「まだ?」と入ってきた


・・・いやいや?!俺なにも入れてない!!


すぐに手元にある会社スマホを開き、LINEを見る


勿論そんな送信履歴はない・・・


流石に気味が悪くなり、架空のLINEを削除した


数日後、プライベートのLINEに


「友達が見つかりません」という表記の“unknown”から、1件のトークがきた


彼はiPhoneだったので、画面長押しで、既読にせず文面を確認してみた


そこには一行、こうあった。


「私を消すならお前も消えろ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る