第13話 謎

とあるベテラン船頭が数年前、馴染みの客3人を連れて渡名喜島沖で釣りをしていた


船体の右側に3人が並び、水深200〜250の岩場でジギング(ルアー釣り)をしていたところ


船首側のAが「あれ?(岩場に)引っ掛けたかな・・・」と呟いたあと


「えっ?!」


驚いて合わせる


と、1人置いて船尾側のCが


「しまった、引っ掛かったか?」と言った後


「えっ?何?!」


驚いて合わせる


午前11時頃の話だ

午後3時。


その日の釣行を終え、本島に戻る途中


A「あのさぁ、気のせいかも知れないけど、昼前にちょっと不思議なことがあったんだよな・・・」


B・C「何?不思議なことって」


A「いや、まあ、有り得ない話だけどな」


B・C「なんだよ?」


A「根掛かりしたのかなと思って竿振ろうとしたら、変な感じで引っ張られたんだよ」


C「・・・あ。」


B「なんだよ」


C「それ、11時過ぎくらい?」


A「あ〜そのくらいだったかな」


C「俺も根掛かったと思って一瞬手を止めたのよ。そうしたら引っ張られて、それが・・・」


A「えっ?それって、アレ?」


C「えっ?お前も・・・アレ?」


B「気持ち悪いなお前ら、何だよ?」


A「いっせーのー、で言う?」


C「良いよ、言おう」


A「せーのー!」


A・C「三三七拍子!!」

当時周囲に船もなく、そんな深場にダイバーがいたとも思えない


応援団でもいたのだろうか

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