第10話 阿弥陀仏の次
100万人のブッダはおのおの自分の惑星に帰っていった。
「阿弥陀仏と対面させてください」千手観音
「その必要性はあると思いますが危険性もあります」釈迦
「千手観音を危険な目に遭わせることはできません。まずは私らが……」大日
「普通はおおらかな仏様がこんなことをしでかしたわけですからのっぴきならない事情があると思われます」薬師
「それまでおっしゃるなら如来様に従います」
「ありがとうございます」釈迦・大日・薬師
そういうと早速3人は西方極楽浄土に向かった。
3人は極楽浄土にきな臭い話しなど持ち込みたくなかった。でも仕方がなかった。
「阿弥陀仏様にお会いしたい」
門番に伝えた。
「約束は取られてましたか?」
「いや、取ってない。急用だ」
「はい。わかりました」
30分ほど待たされ、通された。
「あら3人で来られましたか。お待ちしておりました」
「阿弥陀仏様、今回の件をお尋ねしたい」釈迦
「すっかり迷惑を掛けてしまいました。申し訳ない。ちょっと思うところがありましてな……」
「どういったことでしょうか?」大日
「薬師如来はわかるよな?」阿弥陀
「はぁ?何のことでしょうか?」薬師
「そうですか。私は阿弥陀仏ですぞ」阿弥陀
「いや、釈迦如来、大日如来あのな、最近肝臓障害を起こし薬を薬師如来にお願いしたんです。それで用意してくれた薬を吟味すると芥子が少量含まれておりましてな……」阿弥陀
「何を証拠にそのようなことをおっしゃるのですか?薬は服用されて今はないはずです。」薬師
「いや、薬は飲んではいないよ。ここにある?!尋ねしたいのはこちらの方だよ、薬師如来。私を殺したいのかな?」阿弥陀
「バカな?!薬も飲まずあのような暴挙を行ったのですか?」薬師
「ふん、これでわかったはず。あの薬が暴挙を起こす効用があったということが……違うか?、薬師如来!」阿弥陀
「…………」薬師
「それでは阿弥陀仏様、今回のビックバンを生み出した理由は……」釈迦
「まず、今回の光の放出は私の40%の力で行っている。本当に惑星に衝突するような場合には残りの60%の力で40%の光を跳ね飛ばす計画であった。
また、側近の薬師如来が私くしの殺害を計画していたとすれば、私には阿弥陀仏を名のる資格はなく、人事を刷新する必要を感じ、全宇宙を管轄出来る人材の発掘を狙っていたんだ」
「それで、阿弥陀仏様のお考えの通りにいったのですか?」大日
「うん。なんとかね。でもね、薬師如来も含め思い通りってのは難しいもんだよね!」
「薬師如来。最期に何か言いたいことあるか?」阿弥陀
「……3人如来から1人り抜きん出たかった……そして3人で阿弥陀仏を倒し、その後に座りたかった。3人如来の究極奥義(三神憑依)なら勝てたはず」
「消去」
阿弥陀仏はその場で薬師如来を消し去ってしまわれた。
「それでは新しい人事を発表する。千手観音様とハ―ロックにも来て貰ってください」
阿弥陀仏はこれが最期の仕事だと覚悟していた。
「千手観音様、初めまして、阿弥陀仏です。ハ―ロックは知っているね!」
「それでは申し伝える
薬師如来にキャプテン・ハ―ロック(新規)
釈迦如来
大日如来
阿弥陀仏 引退
阿弥陀仏後任 涅槃ブッダこと千手観音
以上 」
──────────────────○
西方極楽浄土
「モグ、落ち着かない」
「私も」
「広すぎる」
「だよね。1Kで充分!」
「毎日、ご馳走も初めはあ~と思ったけどもういらないね」
「言えてる」
「回転寿司行きたい!」
「私は絶対行きたくない!!!」
おわり
モグ4はじまるよ
モグ 3【対阿弥陀仏編】 嶋 徹 @t02190219
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