第9話 惑星「Cハ―ロック」 第2波

 惑星「Cハ―ロック」は宇宙海賊、キャプテン・ハ―ロックが治める星であった。

 すべての星にはブッダがいるのだかこの星にはいなかった。なぜならハ―ロックはブッダの位も所持していたからだ。


 もちろんハ―ロックはこの光に対して対策を取っていた。光の照射まで48時間を反射鏡の設置に費やした。光の特性、反射によって波動を和らげるためにいたるところに水も張った。


 ハ―ロックは母艦「アルカディア号」を中心に置き、50艦隊を作り、光に備えていた。


 涅槃ブッダが「Cハ―ロック」にたどり着いた。


「ハ―ロック、初めまして涅槃ブッダと申します」


「うん。存じている。今日は助けてもらうことになりそうだ。宜しく頼む。だが、最初の波動は私らが粉砕する」


「ハ―ロック?!それは無茶です。アルカディア号をもってしても勝てません」


「勝てないとわかっていても自分の星のため戦わないといけないときもある」


「ハ―ロック……」


 戦士として戦い続けた男の中の男にさすがの涅槃ブッダも何も言えなかった。


「ハ―ロック、50艦隊の後ろに陣形を敷く。それは許せ!」


「わかった。お前はもしや……いや、まさかな」


 ブッダたちは皆揃いつつあった。


「陣形・魚鱗をとれ」

 涅槃ブッダの指示のもと照射面を覆うように陣形を取り、自分は頂点部分に位置を取った。第1波で4本腕になっていたが通常に戻っていた。


「さあ、おいでなさるぞ!ハ―ロックの力も借りて光を蹴散らすぞ!」


「おおおおお~」



10分前


        3分前


        1分前


        30秒


     全艦隊、主砲、発射   


        10秒


 ハ―ロックは光に大きな穴をぶち開けた…かに見えたが……光は元にもどり


         5秒


 ハ―ロックの50艦隊は吹き飛ばされた


         3秒


         1秒


         0秒


        ピカドン




「これが阿弥陀仏の力か?う~ん、受け止めたぞ」 


「みんな、踏ん張ってください。光との戦いはこれで終わりにしましょう!」


 第1波で威力が下限したと考えいたが違っていた。光は我らの力を吸収し力を増していた。

 

 7対3で押されていた。そのとき吹き飛ばされたはずのハ―ロックがアルカディア号から波動砲をぶちこんだ。これにより戦局は

5対5の五分五分まで持ち直した。


 涅槃ブッダの後光が青く輝き始めた。すると左右から腕が2本生えて来て、計6本の腕を持つ観音に変身した。


 すると第1波同様、2対8、1対9と戦局は優勢に推移し、遂には光を跳ね飛ばしてしまった。しかし、今、32本の腕を持つ観音と変身した涅槃ブッダはすり抜けた光に「うぉ―」と光を投じてすべての光を消滅させてしまった。



 「モグ、勝ったぞ。皆様、勝ちましたぞ!」


「おおおおお~」

 勝利の雄叫びをあげた。


 とうの昔に到着していた、釈迦如来、薬師如来、大日如来、そしてハ―ロックは驚愕の顔つきで見つめ合っていた。


「あやつ、見たときから何かドキドキするものを感じていた。まさかとは思ったが……」とハ―ロックが言った。


「私らもハ―ロックと同様だ……」と3如来はうなずいた。


 まさか『千手観音様』とは……存在されたという文献は残っているが、誰も見たことがない未知の戦の神様、観音様であった。



「阿弥陀仏の狂乱を確認することが先決だろう。この星に陣をはれ」


「ありがとうハ―ロック。ただ千手観音様の許可を得てからでないと我らだけでは判断できない……」


「それはそうだな。勝てる相手ではないからな……」



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