会場散策 (17:さくらみおさん)

ここはクリエイティブな物書きと、それをこよなく愛する読者さんが住んでいる国『カクヨーム王国』である。


さてさて、本日も早速、和響わおんとやらを覗き見してみよう。今日も彼女は、『平和と祈りの祭典』会場へと早速出かけて行く。


「やっと帰ってきたぜ! カクヨーム王国! はぁ、現実ワールドでは忙しかった! 何せKAC2022のお題についてくこともだけど、そこに書いた内容を愛するパパに読んでみたらば、お前? 何かの新人賞に応募して小説家になりたいって言ってなかった? 今聞いた話はどう考えてもお笑い漫才だけど。って言われて、カクヨーム王国にきてて家事をサボってる事を正当化できない気がしたんだよね! そんなこんなで締め切り寸前に公募作品を書いていると言う、多分私は馬鹿……? そんな中での一番の気がかりは! 平和と祈りの祭典の参加してくれてる方を紹介できないことだったー! はぁ、近況報告みたいな独り言がでかかったし、その辺にしといて、さてさて、では早速! 自主企画【戦争のない平和な世界になりますようにと、優しい「祈り」を込めて書いた作品募集します!】https://kakuyomu.jp/user_events/16816927861270086890】へレッツラゴー!」



大変便利な妄想世界。あっという間にイベント会場である。もうすでに、111作品の出店ブースが並んでいる。様々なジャンルから出店していただいた作品の数々である。カラフルポップなイベント会場にはフードコートのようなものができ、キッチンカーも出ているようだ。あそこで火を拭いて料理をしているのはいつぞやの可愛いドラゴンだろうか。


――ひょえー、1日こなかっただけなのに? またまた盛り上がってる! そりゃそうだよね、現実ワールドのニュースを見ていたら、いてもたってもいられないって! しかも今はKAC2022のイベント期間ってこともあって、仲良しのカクヨムさんが毎回参加してくれてるっぽい! こ、これは急がねば! 早くこの自主企画という名のイベントに賛同してポチってくれたカクヨム作品を紹介せねばー!


などと心の中で思っているのが丸わかりな表情をして、今日お邪魔する妄想アトラクションに急いで走り寄る和響。今日もなんちゃって連載作家気取りのスウェット姿に前髪はゴムで結んでいるおばさんである。


――えっと、こないだは、茶々アルトさんまで行ったから、今日はこれだよね! いでよ!エントリーナンバー17番!さくらみおさんの!【知識は剣よりも強く、愛を育む  作者 :さくらみお】https://kakuyomu.jp/works/16816927860619362642


全くもって大変便利な妄想世界。あっという間にさくらみおさんの本屋さんの前である。そこは柔らかい光に包まれたファンタジーな世界。西洋の服を着ている王子様のような人がいるかと思えば、讃岐うどんの旗がたっているような、そんな店主の幅を感じるような街並みである。


すご! ここはどこって感じがするけど、そんなことぶっ飛ばして優しい空気感だよね。まさに桜咲く今にぴったりの街並み!などと言いながら、春風で揺れる髪を耳にかけ直し、和響とやらは、名前からして柔らかい、さくらみおさんの本屋さんへと入って行った。桜色の壁と、ひだまりが差し込む開放的な窓ガラスの空間に、うわぁ、春! と言ってその空間に癒されながら奥に進み、そして、一冊の本を取り、頭からスポット入る。ふんふん、あぁ、え!? 何その不穏な空気!? え、でも、きっといい方向に行くよね?などと独り言をゴチて、また元の場所に戻ってきた。



――「知識は剣よりも強く、愛を育む」ってタイトルなんだなって始まり方だった。あぁ! 最後まで一気に行きたい! だ……だがしかし! 今はいけない……。是非行ける人はどっぷりとハマって欲しい作品ですぅ!


と何やらお手紙を書いている様子だ。


「えっと、

>僕がこれを選んだ理由は、これが一番小さくて持ち運び易く、落ち着く良い匂いがしたので、読書している時のリラックス効果に、更に視覚的にも図書館の背景にとても馴染む色合いだったので、プレゼントに最もふさわしいと思いました。ここに優しい光を感じます(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾


相手を思いやるけれど押し付けがましくない。はぁ、癒されました。この続きはまた今度になってしまう深夜なのですが、イメンコンテスト応援します!というのはもう遅いですか?遅かったらごめんなさい!もっと早くこれば良かった!でも、この世界観好きです!って出しとこ! 鉤括弧なのに顔文字どうやって喋るんだ? ってその疑問符は今は置いておいてもらおうかなっと」


書いたものを読み上げてみた様子。それを桜色のポストに入れようとした時、本屋さんの奥にある讃岐うどんの置き看板が視界に入ったようで、


「うおー! 讃岐うどんではないかーい! そういえば入り口に讃岐うどんって旗立ってた! すっかりさっきのお話が良くって忘れてたわ!」


と、独り言とは思えない音量の声で言い、その看板の先へと進んでいった。そして、律儀に並び、打ち立て、茹でたてのうどんが入ったどんぶりに、好きなだけ天ぷらの具を乗せていく。カロリーは大丈夫なのだろうかと、神視点のこちらが心配するほどだ。そして、最後に蛇口から汁を豪快にかけてネギを散らし、その本場の讃岐うどんを食べながら、そんな讃岐なうどん屋さんの話では全然ないさくらみおさんの、


【焼き鳥から、うどん  作者:さくらみおhttps://kakuyomu.jp/works/16816927861653268691


を読み、えー!そうだったのか! と衝撃を受けましたわ。私!マジで? 全然知らなかったし! てか、すんごい食べてるよ? うちの息子くん。今度押し当てあげなくっちゃ! などともうどこから神視点で、どこから一人称かもわからないほど驚いて、さくらみおさんの短い妄想アトラクションを楽しんだようだった。


「はぁー! 食った食った! さすがに天ぷら五つは多かったかな? まいっか!ここは妄想の国、カクヨーム王国だしね! 」


などと言いながら、和響とやらのカクヨーム王国での日常は、今日も平和にすぎてゆく。早く現実ワールドでもそんな平和な世界になってもらいたいものだ。


「もう毎日切に祈っているんだぁ!戦争なんてバカなことはやめてくれー!おいしい讃岐うどんでも食って、優しい心になってくれー!」



と、そんな生の声が聞こえたところで、本日はこの辺で。




早くこの世界が優しい光に包まれて、世界中から紛争や戦争が、一刻も早くなくなりますように。心からの祈りを込めて、



――――黙祷。




私達は、戦争のない世界を望んでいます。過去も、今も、未来も、ずっと、望んでいます。


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