何者にもなれない者たちに捧ぐ──

無気力、無軌道で、どこか退廃的、それでいて怒涛のような激情を内に秘めていて、されどもそれが成されることはない。
物語の序破急どこを取っても感じ入るものがあり、自分の境遇にどこか重なるものを見付けてしまう、そんな良い短編でした。