644.熱帯低気圧と台風の違いとは何ぞや?
台風の進路が気になる今日この頃です。
夏とか秋なんて嫌いだ。(こういう時は)
また木が倒れるのも困るし、ニワトリたちを家に閉じ込めておくのもたいへんなのだ。それはひどい雨の日でも同様なんだが。
雨がこれでもかと降っている時はそれでも表を見てニワトリたちも納得はしてくれる。でも雨が少しでも弱まってくると圧が強くなるんだよな。勝手に出て行かないだけまだいいんだろうけど。
一番困るのは、雨は降らなくても風が強い日である。メイなんか吹っ飛びそうだ。冗談じゃない。
「サノー?」
なんか気になってしまい、スマホの天気予報とか、空とか見上げていたせいかユマが近づいてきた。俺の様子がいつもと違うのだろう。
ユマは本当に察しがいい。
「ん? なんでもないよ。大丈夫」
ユマの羽を撫でさせてもらった。はー、この柔らかい感触が癒されるよな。
一緒にまた湯舟に浸かれるようになったらユマは喜んでくれるだろうか。今はメイとユマが一緒に湯舟に浸かっているが、ユマはやっぱり俺のことが気になるみたいなんだよな。
ずっと一緒に入ってたからなのかもしれないけど、さすがに大きくなりすぎだ。これ以上大きくなったりするんだろうか。今のところは背も伸びる気配はないけれど。
考えてもしかたない。
陸奥さんちには火曜日にお邪魔することにした。台風の動きは思ったよりゆっくりらしく、本州に上陸するとしても金曜日ぐらいのようである。予報が外れてそれてくれることを祈るばかりだ。上陸しなくても影響はあるしな。
全く台風ってのは厄介だ。台風じゃなくても熱帯低気圧とか温帯低気圧も困る。熱帯低気圧の最大風速が17m/s以上になると「台風」と呼ばれるようになる。
つまり熱帯低気圧もやヴぁいことに変わりはない。最大風速が17m/s未満だっていろいろ飛んで行く。では温帯低気圧は何かと言うと、前線を伴う低気圧らしい。詳しくは自分で調べてほしい。(俺はいったい誰に言っているのか)
とまぁどうのこうのと言ったところで、できるだけ台風だの自然災害に遭わないようにしたいものである。
今日はとりあえず墓参りに向かい、参道予定の場所の草むしりをした。ユマもメイも当たり前に軽トラに乗って付き添ってくれるのが嬉しい。
そういえばメイはいつまで経っても話さないな。ココッて鳴いてるのもかわいいからかまわないけれども。
つーか、ニワトリが話す方がおかしいんだって。ポチ、タマ、ユマが普通に話してるからそういうものだと思ってしまいがちだが、ニワトリは普通話さない。
それでニワトリに尾があるもんだと思ったんだよなー。普通のニワトリにはあんな凶悪な尾はない。あったら困る。
けっこう集中して抜いていたせいか、いつのまにかメイがすぐ近くにいたのに気づかなかった。
「ん? メイ、どうした?」
メイが地面をつつく。それから草をつついた。何かの虫を見つけたらしくぱりぱりと音が鳴った。
「あ」
そろそろ昼かもしれない。
「餌か? 片付けるからちょっと待っててくれよ」
ココッとメイが返事をする。かわいくて賢いなと思った。ユマが少し離れたところにいて、俺たちの様子を見ていた。その見守っているような姿に母性を感じた。ユマはしっかりママだよなー。
そう、タマでもユマでもどちらがメイの本当の親とか関係ないんである。
雑草をまとめてくくり、飛ばないように重しを乗っけて置いておく。乾いてから燃やすのだ。天日干しにした方がより乾くのは早いだろうが、自然発火を懸念してしまう。日本ではまず自然発火はありえないと聞いているが、これだけ残暑が厳しいと考えてしまうのだ。考え過ぎだって? ま、うちの山だからいいんじゃないかな。
家に戻ってユマとメイに餌をあげ、午後は川を確認したりして過ごした。
ホント、山はやることが沢山ある。
そんなこんなで過ごして、陸奥さんちにお邪魔する日になった。
昨日「陸奥さんちに明日行くけど、行く人ー?」と聞いたら、
「イクー」
「イクー」
「イクー」
ココッと、全員参加の返事をもらった。
「全員な。つっても日帰りだからな。宴会とかじゃないぞ」
「エー」
「エー」
「エー」
ココッとニワトリたちが反応する。呆れて苦笑した。
「全くお前らは……いろいろ相談があんだよ。それで? どうする?」
改めて聞いたけど全員参加なのは変わらないらしかった。俺も一羽だけ残してってなんかあったら困るから、それはそれでかまわない。
そんなわけで朝はタマに乗られて早い時間に起こされ、なんで俺は事前にタマに言っておかなかったのかと今回も頭を抱えた。乗られるのは重いんだよなー。
「今日は先に和菓子屋へ行くからなー」
まっすぐ陸奥さんちに向かうと思っていると、後でつつかれたりするから寄る場所は伝えておく。陸奥さんの奥さんとお孫さんが和菓子屋の大福を気に入ったらしいと相川さんから教えてもらったのだ。
和菓子屋へ行くと相変わらず看板娘さんが慌てて対応してくれた。
「い、いらっしゃいませ! 最近は、見えられていませんでしたね……?」
「そうですね。お久しぶりです」
みたらし団子と餡団子、そして大福を五個ずつ購入した。
あのお嬢さん、いつも慌ててるけど実は男性が苦手だったりしないか? だとしたらもう一歩ぐらい離れた方がいいのかななんて思いながら、一旦駐車場に下ろしたニワトリたちを回収して陸奥さんちへ向かったのだった。
次の更新は24日(木)または25日(金)です。よろしくー
1800万PV記念悩み中です。
レビューいただきました! ありがとうございます!
一昨日短編を上げました(なろうからの転載)
「マッチなんか売ってられない」
https://kakuyomu.jp/works/16817330662299079428
まだ読んでない方はさらりとどうぞ。ハッピーエンドです。
9:22 すみません、なんか勘違いしてて別のを上げてました(ぉぃ
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