フォロー20000記念SS「雑草や虫と戦う日々」
フォロー20000名様ありがとうございます記念です。フォロワーが20000名様とか初なのでキョドってます。
今回は日常回です。
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今日も今日とて雑草の主張が激しい。
雑草なんて名前の草はない! とか言う人がいるが、だからなんだと言い返したくなる。植物に名前がついていようがいまいが、戦わねばならないことは間違いない。(だんだんやさぐれてきた)
家の周りで草をつついているニワトリたちもそれなりに食べてはいるみたいだが、そんなことで草は駆逐されないのだ。
特に家の周りの雑草はできるだけ抜かなければならない。これがあるとないで梅雨の時期の家の中の湿度が変わるのだ。なので家の周りに関しては地道に抜いている。本当は土を掘り返して除草剤を使った方がいいのかもしれないけど、ニワトリに影響があったら困るからどこまでもアナログだ。
「全く……いつ生えてんだよなぁ……」
気がつくと生えてるんだから困る。俺は汗を拭った。その時飛んできた虫が腕に当たった。地味に痛い。
「あー、もう。うっとうしい!」
飛んでくる虫も厄介だ。
近くにいたユマがパクリと何かを咥え、食べる。けっこううちのニワトリは動体視力がいいらしくて、飛んでいる虫でもそれほどスピードが乗ってなければ食べたりする。
そういえばスズメバチとかも食べてたよなーと遠い目をした。
「ユマ、いつもありがとうな」
なんとなく言いたくなって、ユマにお礼を言った。
ユマはナーニ? というように首をコキャッと傾げた。
ああもう、うちのユマはなんでこんなにかわいいのか。
「アリガトー?」
「一緒にいてくれるだけで嬉しいんだよ」
普通のニワトリと比べたら明らかに巨大だけど、ユマのかわいさはでかさなんかで損なわれたりしないのだ。いや、むしろでかい方がかわいいかもしれない。(ニワトリバカだって、ほっとけ
メイもトットッと近づいてきた。
「メイもありがとなー」
普通のニワトリサイズに育ってはいるんだが、どうも他の三羽がでかすぎて小さく見えてしまう。
ココッとメイが鳴き、俺にすりっとすり寄ってきた。ああもうメイもかわいいい!
「ユマも、メイもかわいいなー」
「カワイイー?」
コキャッとユマがあざとく首を傾げる。うん、あざとい。でも超かわいい。
「うん、ユマもメイもかわいいよー」
「カワイイー!」
ココッ!
ユマとメイが二羽して羽を嬉しそうにバッサバッサさせた。なんだこのかわいいの。俺は今天国にいるのかもしれない。
と、現実逃避しているヒマはないのだ。雑草をできるだけ駆逐しなければならない。
だって明日になったらまた別のところが伸びていたりするし。
だからなんなんだこのエンドレス草刈りは。
絶対山なんか買うもんじゃないよなーとは思う。うちはかわいいニワトリが四羽もいるから山を下りる気は全くないけど。
一応ホームセンターで除草剤を見たりもしたのだ。
ただやはり効くのは一平米辺り二千円ぐらいするものらしい。そんなの金がいくらあっても足りない。
熱湯をかけるという方法もあるらしいが、どれぐらい沸かさなきゃいけないのかってのと、熱湯が届く範囲しか枯れないから結局根は残る。それに土が過剰に温まるといらんキノコが生えてきたりもするみたいだ。
焚火は土の上で直にやっちゃいけないっていう話だ。気になる人は調べてみてほしい。(俺は誰に言っているのか)
家の周りの草をざっと抜いてから畑へ移動する。畑の周りのマリーゴールドを抜かないようにしながら雑草を抜いていく。
ユマとメイもトテトテとついてきてくれた。はあ、癒しだ。
畑にはけっこう虫もいる。メイがカマキリを捕まえた。
「あ」
そのままバリバリと食べる。
そうだよな、歯が生えてるからそんな音がするよなと遠い目をした。メイは普通のニワトリサイズだけどやっぱり爬虫類系の尾がある。爬虫類というか、鱗があるからワニ系と言った方がいいのだろうか。なかなか難しい。
そういえばカマキリって食べさせてもいいのだろうか。
ふと思った。
スマホで調べてみると、カマキリには寄生虫がいることもあるらしい。その寄生虫の生態を読んでこわっと思った。(調べない方がいいと思う)
ニワトリは平気なんだろうか。
更に調べたら、ニワトリの胃酸には勝てないらしい。よかったと思う。
つーか、けっこうニワトリって強いよな。うちのニワトリたちがやってるかどうかは知らないけど、ニワトリって石を食べてそれで胃の中の内容物をすり潰したりするらしい。で、石は丸くなって排出されるとか。
意味がわからん。
普通のニワトリだってけっこう強いしすごいのだ。
うちのニワトリたちに至っては何をかいわんやだろう。
つーか、村の人たちがニワトリとして認識してくれてるってのもすごいよな。皆さんおおらかでとても助かっている。だからみんなのびのびと暮らしていけるのだ。感謝は忘れないようにしよう。
「メイー、カマキリは他の害虫も食べてくれるからあんまり食べるなよー」
メイはそっぽを向いた。
聞いてくれないらしい。
まぁいいかと苦笑して、帽子越しに太陽の位置を確認する。(太陽を直接見てはいけない)
まだ時間としては早い。もう少し作業をしようと思ったのだった。
おしまい。
平和な夏の日です。
土の上で直に焚火をしたりしてはいけないという話は「山暮らし~」1巻のしおりSSに収録されています。初版を持っている方はよろしければ是非ご確認くださいませー。
持ってないよ! という方は「焚き火 直火 きのこ」などで検索すると理由が出てきます。
宣伝失礼します。
アルファポリスの第六回ライト文芸大賞に応募する為、アルファポリスで新連載を開始しました。
「野良インコと元飼主~山で高校生活送ります~」
という物語です。
「離島~」よりはさくさく進みます。男子校が舞台なのでBL風味ですが、主人公はBLしません。もし興味を持っていただけたら覗いてみてくださいませー。
(他社で書いてる話なので直リンクはいたしません。お手数ですが、アルファポリスにて検索をお願いします)
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