この作品の魅力を直接的な言葉で表現するのは難しい。
パックの寿司を買うか買うまいか、あるいは他の何かでも……という逡巡。
決めきれない男はあっちへこっちへとふらふらと進んでいく。
どこかくたびれた……アンニュイな感じが全体的に流れるのだが、陰鬱としたものではない。
強いて言えば「生活感がある」……感情の流れや、それがどう行動に移されるのかが細かく描写されている。
というのを見て、連想したのがタイトルに挙げた「孤独のグルメ」だった。
「料理の美味しさ・想い」というよりかは、食する側の主人公がなんとなく思ったことや拘りを呟いたりする点に面白さというか共感を覚えるわけで、
そこに客観的な理屈はないわけである。
結局何が言いたいかというと、
毎話5分くらいで、この主人公が色んなことにくたびれつつも立ち向かう感じの内容を、深夜のドラマ枠使ってやってくれないかなと思った次第である。