第二話 大好きなのは君なのにな。。。
9月15日、長かった髪を短くカットして癖っ毛だから毛先がぴょんぴょんはねて正直うんざりしている自分がいる。
そんな中、暑い日差しに焼かれながら黒い帽子を被って小さな公園に顔を出す。
まだ私が探し求める彼は見当たらなくてもしかしたら来ないんじゃないかなんて思い始めていた。すると突然スマホのバイブがなり急いで私宛のその文面を見る。
有沙瞳からだった。
「みらちゃーん!そっちはどう?もし緊急事態だったらまた連絡してね!!」
私は今、みんなで遊ぶ。という口実で光を呼び出し、みんなが来ないまま二人で過ごすという作戦だった。これは愛花ちゃんや有沙瞳ちゃんの提案であったのだ。
でも作戦はまもなく失敗におわった。
「おう、みらちゃん。」
「や、やっほー笑まだみんな来てないみたいだね、!」
「あーうん。俺探してくるわ。」
「え?ああ、ちょっとまって、、!」
この行動でみんなの存在がバレたのだ。
「。。。」
「。。。」
「。。。」
これまでにないくらいに気まずい空間。
ジリジリと鳴く蝉たちに、
何よりも怖くなった。
光は友達と屈託のない笑顔を輝かせている。
もうもしかしたらわかっていたのかもしれない。
でも信じたくなかった。
ー「ほーんと、懐かしいなあ、でもさ見て?みらちゃんのスマホにあるみんな、たくさん笑ってる!」
一通り写真を見て望ちゃんはそう気づいたように言う。
「そう、だね。」
私は一体何をしているのだろうか。こんなにも親友が一緒にいてくれているのに、
なんでこんな返事しか出てこないんだろうか。
「。。ねえ、みらちゃん。もしよければ、さ、きかせてよ。」
「え」
彼女が不意にそう言ってこちらを見つめてくる。
「なにを、?」
「。。。小学6年のとき、何があったの?」
とうとうきかれてしまった。
でも、、、
「わかった。」
あなたになら言えるよ。
もうわたしには、望しかいないんだ。
この空の雨が止むまでは。 @NAKAKIZOKU
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。この空の雨が止むまでは。の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます