沼っているスマホゲームープロセカ

高山小石

優しいセカイ

 子どもが私のスマホに「オススメ!」とダウンロードしてくれたのが、プロセカ、『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』だ。


 私が今までしてきたリズムゲームは、『ビートマニア(ゲーセン)』『初音ミク Project DIVA(PSプレイステーション3) 』、名前は忘れちゃったけどmixiでピアノを演奏するみたいなゲーム(当時の割と新しい既存曲が使われていて嬉しかった)、この3つだけ。

 あ、『ダンスマニア(ゲーセン)』はしたことがあるけど『ポップンミュージック(ゲーセン)』はやったことがない。『太鼓の達人』はまれにする。そんなレベルだ。

 

 リズムゲームをしてわかったのは「私はリズムゲームがうまくない」ということだった。


 そんなわけで、せっかく子どもがオススメしてくれたものの、しばらくさわることもなかった。


 それが数週間たったくらいにプロセカが一周年を迎え、「今なら無料ガチャが引けるから今やった方がいいよ!」と言われ、同じ頃にカクヨムで『VocaNovel(ボカノベル)とは、ボーカロイド文化と小説を様々な形で繋いでいく企画』というのを見て、いまひとつボカノベルをわかっていなかった私は、書くためにもやらねば! と本格的に始めることにした。


 ダウンロードしてもらってすぐ、さわりだけ始めていたものの続けられなかったのは、システムが複雑でよくわからなかったからだ。


 私が、今までこういうガチャで出てくるカードを使ったゲームをしたことがなかったからでもある。


 プロセカのリズムゲームの部分は、「自動的にもらったかガチャで出てきたカード5枚でリズムゲームをクリアする」ものだ。


 ぶっちゃけ、リズムゲームだけ楽しみたいのなら、レベルやカードのレア度など、どうでもいい。


 しかし、登場人物が、ボカロ(初音ミクなど)6人、高校生4人グループが5組の計26人いる。

 しかも、それぞれのグループに現れるボカロの見た目と性格が違って別人扱いになっている。


 私は混乱した。


 自分が選んだ選択肢から最初に選ばれたグループの話が、微妙にとっかかりにくい話だったのもあって、すっかりやる気を失ってしまっていた。


 が、おそらく一周年記念に入ったからか、グループレベルを上げないと読めない物語を一気読みする事ができた。

 私はありがたく全グループのメインストーリーを一気読みして、泣いた。


 めっちゃいい話だ!!

 頑張ってる姿に励まされる!


 現実世界の高校生主人公たちがそれぞれ悩みを抱えていて、それを各セカイのボカロたちがほぐしてくれる。

 その悩みが現実的なので、高校生20人のうち、きっと誰かには共感できると思う。

 しかもクリエイティブな悩みの時は、文章と音楽の違いはあれ、すごく親近感がわいた。


「推しは誰?」


 と散々子どもに聞かれていたものの、誰が誰かの区別もついてなかったのが、メインストーリーを読み終わる頃にはハッキリとわかっていた。


 性格的に好きなのはあの子で、声が好きなのはこの子で、グループが好きなのはここで、関係性が好きなのはあそこで、と推しが決まってくる。


 そうなると、やはり推しカードが欲しくなるもので。


 最初は、「なんでライブ(リズムゲームのこと)を知らない人同士(自分の持ちカードなんだけどカードの人物同士は知り合いではない)と組むの?」と違和感しかなかったのが、属性や、イベントキャラなど様々な要素を理解していくと、もはや知り合いうんぬんは問題ではなく、いかに効率よくイベントバッチ(イベント中にライブをするとたまるポイント)を稼いでイベント中に最大限のカードやアイテムと交換するか、推しキャラのレベルを上げるためにどうやって全力で推しキャラを贔屓するか、になってきた。


 ちなみに、推しキャラがいてもカードが出ないと推せないということが判明。


 なるほど。

 だからガチャが重要なのか。勉強になります!


 使うカード自体のレベルもあるけど、キャラ本人レベルもあって、カードエピソードを読んだり、ライブでのリーダー(向かって左端)回数、衣装やスタンプゲットなどでキャラレベルが上がる。


 めでたく推しキャラができたものの、他のキャラが嫌いなわけでもないし、「この人しか使いたくない!」ほどのこだわりもないので、チャレンジライブ(毎日1回だけできて7回目の日曜日に大量のリワードをもらえる)は一番良いカードが多いキャラでするようになった。


 25レベルを過ぎればふたつある高校で5つの属性の性能をそれぞれ上げられるので、まめに上げる。


 ボカロがいるセカイで各キャラやグループのレベルを上げる。


 そんな地味なアシストをするには経験値やアイテムがいり、それらを手に入れるにはライブをしなくてはならず、ライブをするにはリズムゲームの腕がいる。


 リズムゲームに使われているのは、既存のボカロ曲だけじゃなくて、この物語のために書き下ろされた曲や、市販の曲もある。

 それをボカロやキャラが歌ってくれ、コラボ曲では歌がないものもある。


 知ってるボカロ曲があれば嬉しいし、ストーリーにちなんだ曲だと感動もひとしおだ。

 難しい曲でも、なんとかクリアしたいと練習に熱がこもる。


 稲妻模様のジュース缶みたいなのを使えば、ゲットできるポイントを増やすことができるので、システムを理解してからはここぞというときに使うようになった。

 ジュース缶を使わなくてもリズムゲーム自体は楽しめるので、練習の時は使わなくてもいい。プレイした成績、フルコンボやオールパーフェクトなどをとるとゲーム内貨幣やガチャができるクリスタルをもらえる。


 ゲーム貨幣で衣装も購入でき、推しキャラに着せることができる。

(衣装がついているカードをゲットできれば買わずともカードのキャラに着せられる)


 そして、その推しが曲の間、歌って踊るのを見ることもできるのだ!

 さすがはセガで、ダンスも各キャラっぽく、本当にその人が踊っているようなハイクオリティだ。


 見てるだけで幸せ。ありがとうございます!!



 メンバーを推しメンだけにして、好きな曲を、好きな衣装を着せて踊らせたい!!


 凝った衣装は星4(いわゆるSSR)についているか課金で手に入る。

 無料範囲で推しを着飾るにはまずガチャで星4を出す必要がある。衣装は一枚のカードに色違い4着が含まれていて、色違いや限定髪型を開くには、そのカードを鍛える必要がある。


 そのためにはリズムゲームで経験値やイベントバッチを稼がなくてはならない。


 リズムゲーム自体はスマホを横にして、上から降ってくるノーツをタイミング良く押すというもの。

 デフォルトのスピードは遅いので8か9くらいから始めて上げていけば押しやすい気がする。

 今の私は10.2。11は私には速すぎて押せない。


 イージー、ノーマル、ハード、エキスパート、マスターと各曲に難易度が五段階あり、押すタイミングによって、ミス、バッド、グッド、グレイト、パーフェクト、となる。


 イージーでゆっくりな曲なら初めてでもなんとなく押せるんじゃないかな。

 

 私はフルコンボ(グレイトとパーフェクトのみ)できたら次の難易度に挑戦、という練習方法をとっているが、いまだエキスパに入りかけ止まりだ。よほど集中できてないとエキスパをフルコンすることができない。


 でも、ハードよりもエキスパの方が降ってくるノーツが多いので(多い方が点数が上がりクリアランクも上がるのでもらえるアイテム量が増える)せめてエキスパをできるようになりたいところ。


 リズムゲームに疲れたら、過去のイベントストーリーを読んでミュージックカードを集めて新曲をゲットすれば新しい曲に挑戦できるし、クリスタルが集まればガチャがひける。


 イベントは毎週開催されていて、5組どこかのグループイベか、グループ混合イベか、フェス(良いカードが出やすくてお得)で、それぞれカードが増える。


 だいたい3枚がガチャ、2枚が報酬(イベントポイントを貯めて確実に手に入る)。


 つい、推し活に力を入れてくると「イベントを走らなくては!(ジュース缶をどんどこ使ってライブしまくらねば)」と息切れしてくるが、10あって1回復に30分かかり、5時間でフル回復。毎回回復するたびに全部消費すれば、そこそこの順位までいくことができる(イベント時はランキングが表示され、十万位内なら称号がもらえる)。


 1人でライブするよりも、ネット上の見知らぬ誰かや、友達とライブした方が報酬量が増えるので、積極的に『みんなでライブ』『チアフルライブ』をした方が効率的。


 なんだけど、自分だけがうっかりスーパーフィーバー(曲の一定期間参加メンバー5人全員がフルコンできれば報酬が増える)を落としたり、5人中4人フルコンで自分だけ落としたりすると、かなりいたたまれないので、そこそこの腕前や強い心が必要かも。

 

 リズムゲームでタイミング良く押せると単純に気持ちいい! というのはあるけれど、マスターまで極めるのは私には難しい。

 物語が好みなので読みたくて続けている感じだ。

 そのうち腕と目が追いついて、いつかエキスパもできるようになるといいな。


 このゲームに関しては、自分のレベル数値はあんまり関係ない。

 始めたばかりでレベルが一桁でもうまい人はうまくてマスターができる。

 私は三桁でもエキスパができない。泣ける。


 次のフェスがもうすぐだし、推しの誕生日カードも欲しいので、それまでガチャ禁して、ちまちまためていきます!


 もしも小説としてメインやイベントストーリー、カードエピソードとかまとめて売られたら、私は小説を買ってゲームはしなくなるかも?


 うーん。それでも、やっぱり曲が聞きたくなってプレイしちゃいそうなあたり、沼ってる。


 あのエピソードの後に歌われていた曲が聞きたい、あそこの歌詞が好き、メロディがいい、歌詞が刺さる。


 そんな曲を、まるで推しキャラと一緒に演奏しているような満足感がたまらないのだ。

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