二刀流~ダブル・バーニングソード~

シカンタザ(AI使用)

二刀流~ダブル・バーニングソード~

二刀流を使い、攻撃する。その動きは俺の目でも追いつくことができず、剣で受けても衝撃が走り、後ろに飛ばされる。そして着地と同時に、また攻撃を仕掛けられる。回避しなければ、と頭では理解していても体がついていかない。一撃目を受けた時点で、既に俺は満身創痍だ。何度攻撃を受けたのか分からないほど、斬られ続けている。

「もう、やめろよ! これ以上やったら、本当に死んじゃうぞ!」

「…………」

俺の言葉に、リリアナは反応しない。ただ無言のまま、俺を攻撃し続けるだけだ。なんなんだよこれ……。どうしてこうなったんだ? そもそも、なぜ俺を殺そうとしているんだ? 訳が分からず混乱しながらも、必死になって攻撃を避け続けた。

しかしいくら避けても攻撃の手を止めることはなく、俺の体はどんどん傷ついていく。このままじゃマズいと思い、思い切って反撃に転じることにした。――パシッ! まずは一閃。だがそれを簡単に受け止められてしまう。やはり力の差がありすぎて、全く歯が立たない。

だがそれは予想していたことなので、特に動揺することはなかった。すぐに次の手に移るため、体勢を整えようとしたところで異変が起きた。

「ぐっ!?」

急に胸から腕が生えてきて、そのまま心臓を一突きされたのだ。あまりの出来事に頭が真っ白になる中、今度は背中に何かが刺さったような感触があった。振り返るとそこには、剣を持ったままこちらを見るリリアナの姿がある。

どうやら背後からの不意打ちだったようで、完全に油断していた。まさかこんなことをやるなんて思っていなかったので、驚きと恐怖が入り混じった感情を抱く。そんな俺を見てか、リリアナは静かに口を開いた。

「私はお前を殺すために、この世界に来た」

突然聞こえてきた声は、間違いなくリリアナの声だ。だけど今目の前にいる彼女は、いつものように喋っているわけではない。まるで脳内に直接語り掛けてきているかのような感覚を覚える。

「私がここに来た理由は二つある。一つはお前を殺すこと。もう一つは、私自身の目的を果たすことだ」

淡々とした口調でそう言うと、リリアナは俺に向かって歩いてくる。

「待てよ! どういう意味だよそれ!」

リリアナは答えない。仕方ない。俺はここで二刀流奥義を繰り出した。

「ダブル・バーニングソード!!」

炎を纏わせた二本の剣を交互に振ることで、広範囲に火炎放射を放つ技だ。直撃してリリアナは倒れた。結局リリアナは何が目的だったのかわからない。だからせめて、話だけは聞きたかったんだけど……。

だけどそこで、俺は気付いた。

倒れていたはずのリリアナが、ゆっくりと立ち上がっていることに。今の今まで、確かに倒れていたはずなのに。

「なぁリリアナ……一体何を……」

「言ったはずだ。私はお前を殺しに来たって」

「……」

話にならない。俺はもう完全にリリアナの息の根を止めることにした。

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