第896話 「DOCTOR PRICE」を読む男 1
「DOCTOR PRICE ドクター・プライス(
主人公の
転職仲介といっても医師専門のものだ。
日本は慢性医師不足ゆえ、医療機関は常に医師を求めている。
だから、このような会社も存在しており、実際に活躍しているわけだ。
勤務医の異動にはいくつかのルートがある。
1つは大学の人事だ。
教授もしくは医局長に「来年から〇〇病院に行ってくれ。詳細は✕✕部長と話し合うように。以上」と言われるもの。
オレなんかもこの口だ。
まるで白い巨塔そのものだけど、医学部を卒業してからずっとそういう世界にいたから特に違和感もない。
その昔、医局長に異動先の希望を
2つ目は自分で探す、
これはバリエーションが非常に多いので簡単にくくる事はできない。
ただ、狭い世界の事。
たまに「聞き合わせ」があったりする。
そんな時には当該医師について、自分の見た事を正確に伝えなくてはならない。
また、間接的に耳にした事などを「伝聞ですが」と断った上で述べる事もある。
そもそも良からぬ噂が出回っているからこそ聞き合わせがあったりするのだろう。
3つ目は転職仲介業者だ。
大学医局の影響力が落ちてくるにしたがって転職仲介業者が隆盛を極めつつある。
オレより上の世代の院長先生たちは「業者からの紹介ってのもなあ」とあまりいい顔をしない。
が、大学医局からの紹介であっても変な人が来る事は少なくない。
だから紹介ルートの差よりも個人間の差の方が大きいのではないかと思う。
実際、業者の紹介で素晴らしい医師が赴任して一気に病院が活性化した例もあるので、運の要素が大きいのではなかろうか。
話が
主人公の
しかし、生涯賃金では医師に及ばないという彼独自の理論のもと、プロ野球選手になるのをやめて医学部に行った。
が、おそらく普通に勤務医をしていても経済的には大したことない、というのが見えてしまったのだろう。
医師専門の転職仲介業の会社を立ち上げて社長におさまったのだ。
で、ここから一般には知られていない医師専門転職仲介業の話が始まる。
一般には知られていない、と言ったが、オレも知らなかった話が満載で、久しぶりに漫画を読む手が止まらなくなった。
(次回に続く)
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