編集済
初期研修医、後期研修医時代、徳洲会のとある病院で過ごしていましたが、年に2回、関西グループでのレジデント勉強会が開催されており、多くは「各病院での失敗病院を持ち寄る」というテーマでした。ほぼ毎回、どこかの病院でSAHの見逃し症例が提示されていました。
私が直接関与したことはありませんが、2例、「警告頭痛」の見逃し(どちらもCTで異常なし)を間近で経験したことがあります(お一人はCPAで搬送、私が蘇生後の管理を行ない永眠されました。お一人は救命されたものの、遷延性意識障害の状態になったと風の噂で聞きました)。
やはりSAH、難しいです。今でも「頭痛」の訴えで来られた方を診察するときには、頭の中から「SAH」の文字が消えることはありません。
作者からの返信
SAHの見逃しには3段階あると思います。
1つは明らかにSAHがあってよく見ればCTで分かるもの。
2つ目には小出血による警告頭痛で、CTでは分からないが、MRIや腰椎穿刺で分かるもの。
3つ目が切迫破裂の血管痛で、これはどんな検査をしても確信を持つことは出来ないと思います。
それに対して血管造影までやるのか否か、破裂するかどうか分からない動脈瘤を手術するのか否か、というところが難しいです。
今回のお話はいくつかの経験を繋ぎ合わせた架空のものですが、SAH発症のリスクは常に頭に入れておく必要がありますね。
編集済
もう20年も前のことです。私の父の場合は、同じく頭痛を訴えていたのですがCTでは何も見えなくて、そのうち原因がわからないまま亡くなりました。わたしは、アメリカにいて何もできないままでした。後で調べたところ髄液に細菌感染(赤痢菌?)がおこっていた様でした。
返信のやり方がわからないのでここについかで書きます。
すみません、まちがっっていました。
先生の返信を見て、どうも間違って覚えてみたいなので、聞いて見たところ、赤痢菌ではなくて、結核菌だったようです。
作者からの返信
細菌性髄膜炎はくも膜下出血と並んで危険な頭痛の双璧ですね。
ただ、赤痢菌というのはちょっと珍しいと思います。
体調のことはいつ何時どうなるかなんてわからないことなので、
そもそも、患者さんからの電話が夕方だろうと仕方ないことで、
でもだからって医療従事者の方の負担になってしまう現実があることが問題ですよね
充分な人員で、誰もが犠牲にならずに負担なく働くなどの環境が整っていれば、究極出禁にもならず結果は違ったわけで、
そこがなんともいえない気持ちになりました。
病態的に救命できなかったのではなく、
このような理由での結末は、
関わった人のこれまでの努力も全てが悔しい気持ちになってしまうのではないかと思えて本当悔しいです。医療従事者、それに関わる人間が増えたら、違うのかなと感じました。
作者からの返信
コメントありがとうございました。
時間外に受診したいという人たちの、かなり多くが実際には何ともありません。
一見、何ともない人の中に極く稀に本当は重症な人が混ざっているのが怖いところです。
まるでイソップ物語の狼少年みたいですね。
何ともないのに何度も受診して我々を困らせた人の話も何時か紹介したいと思います。