第584話 身体中が痛い男 4
(前回からの続き)
前回は「働きたくないから結婚したい」という42歳女性相談者に婚活カウンセラーがアドバイスする、という YouTube 企画を紹介した。
「高望みせずに50歳以上の年収300万円前後を狙え」とアドバイスするカウンセラーに相談者がキレる。
さあ、どう返す!
「いっその事、戦いの場を婚活市場から恋愛市場に変えてしまった方がいいのではないでしょうか?」
なるほど!
婚活カウンセラーの言うことにも一理ある。
婚活市場だからこそスペックが全て、42歳が相手にされないわけだ。
でも恋愛市場なら何でもありになる。
まさしく恋は盲目。
年齢も、収入も、外見も、学歴も。
すべてを吹っ飛ばす核弾頭なみの威力を持つのが恋愛感情だ。
オレの周囲でも40歳の女性が、年収1000万超えの30歳男性医師と結婚した例があった。
もちろん男の方がオレの知り合いだ。
お相手は医療職でも何でもない一般女性だった。
彼女の容姿その他についてはノーコメントとさせてくれ。
いつまでも彼の気持ちが
またアラフォー女性がアラフォーの男性医師と結婚したという例もある。
この男性医師の方がオレの医学部時代の同級生だった。
男女とも実家が超資産家だったので、結婚についてもオレたち庶民の想像の及ばない力が働いたのだろう。
ほかには、オレの知り合いで30代後半の女性看護師が年下の男性と結婚したという例もあった。
彼女はオレに写真を見せながら「旦那が不細工なんで恥ずかしいんです」と嘆いていたが、数年後に道で夫婦に出くわしたら爽やかイケメンに変身していた。
結婚してから亭主を磨き上げるという手もあるって事だな。
恋愛感情はすべてを
だから「婚活市場がダメなら恋愛市場で戦え!」という婚活カウンセラーのアドバイスは、ある意味で正しい。
が、実現可能性ということからすると、いささか疑問だ。
そもそも恋愛市場で敗れたから高齢婚活女子になったのではなかろうか。
今さら血で血を洗う恋愛市場に戻れるとも思えない。
最後に婚活カウンセラーが一般視聴者向けに
「女性の皆さんは結婚相談所を婚活市場における最後の
なるほど……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます