応援コメント

第468話 貧血に悩む男」への応援コメント

  • 先生のおっしゃる通り、コンサルトのあった診療科と一緒に悩んだり、困っている患者さんと一緒に悩んだりすること、「専門性」を盾に「当科の守備範囲ではない」と切り捨てないことが、総合診療科・総合内科の本質なのだろうと思います。

    しかしながら、慢性炎症に伴う貧血で、Hb 6台は厳しいですね。MCVなどの赤血球指数や、Fe,TIBC、フェリチンを見ないと何とも言い難いですが、慢性炎症に伴う貧血なら、フェリチン高値の方が多いので、「輸血を繰り返すと、ヘモジデローシスが悩ましいなぁ」と、思うかもしれません。CRP高値についても、PMRや血管炎など、CRPの上昇する自己免疫疾患についての評価も必要かもしれません。各種培養や血液検査でCRP上昇の原因が同定できないなら、Gaによる腫瘍、炎症シンチや、可能ならPET-CTでの炎症部位検索も一つの手かと思います。

    私のように場末の病院で仕事をしていれば、そこまで突っ込めません(そんな設備はない)ので、やはり大きな病院の「総合診療科」にお願いすることになるのか、と思います。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。
    モデルになったのはかなり昔の症例ですが、電カルでその後をチェックしてみました。
    山あり谷ありの経過でしたが、ごく単純化すると……
    ・フェリチン高値だったので鉄剤は中止。
    ・赤血球数に比してエリスロポエチンが低く、腎性貧血を疑ってダルベポエチンを投与するとHbが6.3から9.4に改善。
    ・CRPは時々跳ね上がっていたのですが、腎臓内科からPICC感染じゃないかと指摘され、入れ換えたら落ち着きました。
    腎臓内科のほかに内分泌内科や血液内科もかかわっていましたが、それぞれの守備範囲だけでなく、広く整形外科にアドバイスしておられたようで、紆余曲折がありながらも、最後はうまく着地していたようです。
    実際の症例を前にしてあれこれ考えると勉強になりますね。

    編集済