施設もピンキリで、よく患者さんを看ていて、訪問診療の際に問題になること、注意して診てほしいところを伝えてくれる施設もあれば、ほぼほぼ放置、本当に悪くなったら時間外で連れてくる、というところもあります。
私は酸化マグネシウムの投与には慎重派です。というのも、高齢で腎機能の悪い方に他医が酸化マグネシウムをどっさり出していて、「食欲不振精査目的」で紹介された患者さんで最終診断が「高マグネシウム血症」という事をしばしば経験しているからです。厚生労働省からも「高齢者への酸化マグネシウム投与」についての注意喚起はされているのですが、「わかってるのかなぁ」と思う処方を散見します。
逆に、大酒のみで電解質が狂っている人には、「低マグネシウム血症」の方がしばしばおられ、付随する「低カルシウム血症」は、Mgを補充せず、Caのみ補充しても全然改善しません。もちろん「酸化マグネシウム」の内服で1週間ほどで著明に改善します。
「悪くなった原因は患者さんが一番よく知っている」至言だと思いますし、古くから言われていることでもあります。そういう点で、私自身の問診の技術、さらに磨いていかなければなぁ、と思っています。
作者からの返信
いわゆる解釈モデルって奴ですね。
私はいつも「原因についての心当たりはありますか?」と患者さんに尋ねるようにしています。
これが結構当たるんですよね。
いやそれはひどい!下痢の人に下剤って栄養失調に脱水症状だ。告訴ものですよ!
作者からの返信
良かれと思って投与した薬でかえって悪くした、というのは結構「あるある」です。
被疑薬さえ止めればすぐに良くなるので治療は楽です。
3人目を生んだ産婦人科で、産後に出された謎の薬。飲むと水下痢になる為、個室とはいえトイレは外だったので間に合わせるのに必死でした。
数日後、体調の事を聞いて来た看護師に水下痢が止まらない、と伝えると
「ああ、食後の薬を止めますね。これ下剤なんですよ」
……私が産婦人科に居た頃、患者にそんな薬を出さなかったし、他2人を生んだ病院でも出されませんでした。
一応個人病院(医師は複数人いるので一応)でしたが、どこも特徴があったけど、下剤を出されたのは人生で初めてだったので(便秘にはめったにならない体質)薬を疑う事を失念していました。
そんな経験も薬と病状に対して自分で専門書を読んでも調べる性格に繋がったのかもしれません。
作者からの返信
ぜひ御自分の服用している薬はその効用を調べて理解して欲しいと私は思います。