第203話 人の話を聞きながら寝る女

妻は時々不眠症に襲われる。

夜中に台所でガサゴソしていると思ったら、眠れないのだとか。


不眠の原因の1つが、足のだるさだ。

ビ・シフロールが効くかもしれないが、本人はのみたくない。

だからオレがふくらはぎをマッサージする。


これで眠れることもあるが眠れないこともある。

マッサージしながらオレの方が先に眠ってしまうことも多い。


そこで別の方法を考えた。


授業中に先生の話を聞きながら寝てしまう、あの原理を利用するものだ。

すなわち、オレが何か話をすれば高確率で妻は眠ってしまう。

最初のうちこそ、相槌を打っているが、だんだん数が少なくなる。

3回に1回とか、5回に1回とか。


そのうちウンともスンとも言わなくなる。

オレが一生懸命話をしているにもかかわらず。


問題は、話のネタというものは簡単に思いつくものではない、ということだ。

昔の話、病院であった話、ニュースなど、色々考えても出てこない。


と思っていたら、素晴らしいアイデアを思いついた。


カクヨムがあるじゃん!


オレ自身の書いたものは妻も知っている事が多い。

だから他人様の作品を使わせてもらおう。


悪役令嬢とか異世界転生とか。

男に都合のいい話は、女性にとっては退屈なんじゃないかな。


今度、試してみよう。

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