第48話 パイモンの暗躍

 鈴木トーマにゼウス謹製の魔導書がダウンロードされるところまでは未来視で視えていたが、どうやら下級神が憑いてしまったようだ。。

 『なんてことだ 』

 仙界ダンジョンに連れていき、クリアさせて、まずは人間(天使)にしなくてはならないのに、邪魔が入った。

 パイモンは考えた末、同じルシファー様の部下であるアスモデウスのところに赴き、欲望のパルファムという媚薬を譲ってもらった。

 すぐさまトーマが運ばれた病院まで飛び、憑いたばかりの下級神に気づかれないように、極小さい転移魔法を使い、アスモデウスにもらった媚薬を1滴、トーマの口の中に転移させた。

 下級神を誑かす程度なら問題ないと言っていたから、成功したのであろう。

 病室に入るとピンク色の妖気のようなものがトーマの体を包みこんでいた。

 直接トーマに触れ、憑いている下級神を軽く洗脳する。

 仙界ダンジョンに連れていき、クリアさせて、人間(天使)にすること、と指示を出した

 

 ようやくトーマが目を覚ます、流石に神憑きの状態のトーマの中に入り込むのは難しい。

 『さてこれからどうするか。』

 思案していると、廊下からこの病室に向かってくる気配を感じたので、廊下に飛ぶと、可愛らしい感じのしっかりした研修医だった。

 血筋も悪くないし、この女に憑りついて、見張るか

 咄嗟に判断したパイモンは、トーマに憑りついた下級神を真似て、この女、神成あやみに憑りついた。

 

 病室に入るとすぐに、この女とトーマの間にパスを繋げた。

 『これで継続して操れるはずだ。』

 少し安心していると、トーマと話しただけで、この女が失神した。トーマのレベルが120に上がったからか?それにしてもレベルが低すぎて話にならん。

 この女のレベルが上げられるように考えておこう。

 今のうちに、鈴木家長女の鈴木サーヤのところに行って、ダンジョンに行っておくか

 神成あやみに憑りついたのと同じように、鈴木サーヤにも憑りつく。

 この作戦のために、ルシファー様からいただいた、サタンの王冠を被ると、鈴木サーヤの身体がどす黒いオーラに包まれた

 この王冠を被ると、魔法が使えるようになり、50%ステータスアップの恩恵が受けられ、更にレベルが66倍のスピードで上がっていく

 転移者と融合した時に、レベルが60になっているので、50%ステータスアップして今はLv90だ。ちなみにトーマも転移者と融合してLv60になっている。

 

 『まずは地獄ダンジョンに行ってレベルを上げていこう。 』

 樹海にある地獄ダンジョンの入り口に転移し、そのまま入っていった。

 妖怪髑髏蝮、Lv100

 鑑定すると、出てきた妖怪のレベルがわかる。

 のんびりもしていられないので、憑いている私がサーヤの身体を動かす。

 『ついでに召喚魔法発動』

 源頼光を召喚し、妖刀で敵を切り刻んでもらう

 

 敵の数が増えて来たので、サラマンダーを召喚し、一気に燃やし尽くす。

 何時間か経過し、Lv300のダンジョンボスの前に到達すると、召喚した2体が優秀なのもあり、すぐに倒してくれた。

 サーヤのレベルが320に上がった。


 先ほどあやみ経由でトーマとパスを繋げたから離れていても何となくわかる。向こうは仙界ダンジョンをクリアし、天界ダンジョンに向かった。

 それならこちらも、魔界ダンジョンに向かおう。

 転移魔法を発動し、魔界ダンジョンに入る。

 

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神を討つゲームに召喚された人間たち もぴー @papakanon

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