推しの本を手に取っただけなのに
呂兎来 弥欷助(呂彪 弥欷助)
推しが描かれていたから即買いしただけなのに、どうしてこうなった
想像して下さい。
あなたには好きなゲーム、もしくは漫画の大好きな男キャラクターがいるとします。
推しカプもあります。NLです。
うれしいことにこのNLは、同人界では公式と言われるくらいのカップリングでした!
だが、しかーし!
そのゲーム 、もしくは漫画は、自分の周囲には好きと言う人がいません。
前提として、インターネットはまだ普及していません。
悲しいですね……。
はい、とっても悲しいです。
SNSで繋がれないので、文通くらいしか手立てがありません!
まぁ、そんなわけで。
あなたは 同人誌を求めて即売会に行きます。
しかし、そこでも推しのゲーム、もしくは漫画の同人本はあっても、推しがメインの同人誌には巡り会えませんでした。
ある日、コミケに行く機会が巡ってきました。
あなたは胸を弾ませながら広ーい会場を見て回ります。
推しのゲーム、もしくは漫画の同人誌に何冊も巡り会えて幸せです!
幸せを噛みしめて買い漁ります!
そして、ついに巡り会うのです!
推しが表紙に書いてある同人誌に!!!!!!!
そのとき、あなたならどうしますか?
買いますよね?
買いますよね!
買いますとも!!!!!!
はい、私は即買いしました。
そうです、即買いをしたんです。何を迷いましょうか!
さて、ここまで想像して頂けましたでしょうか?
はい、買ったあとは、どうなるでしょう?
そうですね、ウッキウッキですね。
めちゃくちゃ幸せです。脳内お花畑です。
家まで何があろうとニコニコです。
そうして、帰宅したワタクシ。
ウキウキしながら、部屋に籠って戦利品を取り出し、掲げるわけですよ。推しの表紙の一冊を!
……いや、正確には三冊くらいあったんですけどね。続編というか、シリーズというか。
はい、全冊買いました。
幸せを噛みしめながら、読み始めます。
イラストもとっても好みで、昇天しそうな勢いです。
けれど……。
この同人誌、何とBLだったんです……。
いや、けれど、推しが好みのイラストで描いてあるのですよ。
読み進めますよね?
読み進めたんです、ワタクシ。
まあ、何と言いますか……チューチューするわけです。
あんなこんなになるわけです。
当時のワタクシは思春期真っ只中でした!
あれ……私の推しのNLカプはどこ……な状態で……。
正直言えば、私の心はズタボロになりました!
ですが!
ストーリーが抜群でして!
で。
あーもう、いいね! と、泣いて受け止められるくらいのものでした。
その結果。
なんということでしょう。
私の推しは両刀使いの設定になりましたとさ。うっわ~、複雑な心境!
「二刀流」と聞いて、パッと浮かんだのがこの出来事でした。
……。
推しって、いいですよね。
愛の塊ですよね。
ちなみに、その推しは、ず~っと最推しです。揺るぎません。
元々推しのNLカプも、買った同人誌の影響を受けたBLカプも、どちらも大歓迎です!
他カプも受け止めます!
もう、私は、二次元の世界なら何とでも受け止められるような気がしています。
ここまでお付き合い下さり、誠にありがとうございました。
推しの本を手に取っただけなのに 呂兎来 弥欷助(呂彪 弥欷助) @mikiske-n
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